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ノウハウが蓄積できない問題について

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SESの問題点として「ノウハウが蓄積されない」という問題点が挙げられます。これに関して大きな疑問があります。SESでなくても、IT系の企業でノウハウを蓄積している企業をあまり見ません。その場のタスクをこなすことで精一杯で、業務改善を怠る傾向が強いです。結局、個人の能力に頼らざるを得ず、会社組織として動くメリットが少なくなっています。また、成長できる機会よりその場の成果ばかり求めるので、人材も育ちません。

組織でノウハウを蓄積したければ、「業務改善」として工数を割り当てる必要があります。まず、これをやっている組織をほとんど見たことがありません。日常のタスクを山盛りに詰め込んだ中に、チョコッと「業務改善」というタスクが盛り込まれている程度です。実際のところ、目先のタスクが優先で、業務改善が二の次になっています。しかも、目先のタスクが山盛りです。業務改善にとりくむ余裕など無いでしょう。

業務改善がなされないから、目先のタスクの見直しが行われない。この状況を私は「技術的自転車操業」と呼んでいます。現場ではよく「いや、忙しいからしかたないよ。」ともっともな顔で言われますが、実のところ無能なだけです。そういう人は即刻、クビにした方がいいです。ちゃんと退職金を渡した上でクビにして、次の就職までに何が問題だったかを復習してもらいましょう。そうすれば、成長した上で次の仕事をこなすことができるでしょう。

クビというとインパクトが強いですが、私自身、そういうやり方で成長を遂げています。個人にしても組織にしても、成長するためには何の成果も出さない時間と理由の付かない投資が必要です。その時間とお金を何に使うかというと、学校の勉強でいう予習と復習です。その場の業務をこなすだけでスキルアップはできません。やる前の準備と、やった後の整理が無いと何も身に付きませんということです。

場当たり的に作った前のプロジェクトのゴミを「成果」と称してノウハウのように扱っているのをよく見ますが、ああいうことをやっているから同じ失敗を何度も繰り返すことになります。こうなると、組織として存在する意義を失います。ノウハウの蓄積をしたければ、工数を確保して事前調査と事後調査をやって、結果をデータにまとめておくべきです。時間と費用を捻出しなければ、個人でも組織でもノウハウの蓄積はできません。

Comment(3)

コメント

az

組織を成長させるには優秀な人にいかに仕事を振らないか
が大事だと思っています。
何も考えずに優秀な人にどんどん仕事を振りまくる組織が
ノウハウが蓄積されない組織の典型だと思います。

Mc

>やる前の準備と、やった後の整理が無いと何も身に付きませんということです。
心のメモ帳に保存しました

Horus

>> az さん
非常に納得できるコメントです。そういう視点はありませんでした。

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