インフラエンジニアの時代はそろそろ終わるんじゃないか
最近、ちょっとイケてるIT企業の人と話して痛切に感じるのが、インフラエンジニアの生存区域が狭まったということです。イケてるIT企業の人に話を聞くと、データセンターでラックにサーバを詰め込むというより、AWS等を利用しているケースが多いです。クラウドを活用してインフラ部分の手間をバッサリとカットしています。
仮想化の技術が普及して、一時期に比べると一つのシステムを構成している物理サーバの台数がグッと減りました。気がつけばサーバ自体も小型化して、シャーシにブレードを何枚も突っ込むスタイルが普及しました。色々と集約して管理することで、物理的な構成がかなりシンプルになりました。それに伴い、管理の手間を大幅に省くことができたと感じます。と同時に、必要なインフラエンジニアの数もかなり減ったように思います。
また、Google等のクラウド上でのメールサービスが普及した影響か、自社でメールサーバを運用しているのをめっきり見なくなりました。昔は自社でグループウェアのソフトを運用していた会社でも、クラウドのサービスを利用することで運用の手間をカットするような事例も多く見かけます。確かに中小規模の会社であれば、その方が安上がりでしょう。そのせいか、中小企業での社内SEの募集も以前より減っているように思います。
AWS等のクラウドが発達したためか、開発の人がそのままクラウド上のサーバを管理するケースをよく見かけます。設定やら定期ジョブやら監視やら、色々と工夫して組み上げたシステムが、GUIのWebページを操作するだけで同等かそれ以上のシステムが構成できます。AWSで組んだシステムで、開発の人がそのままインフラに乗り上げているような流れを感じます。「インフラだけ」という人では、この状況に対応していくのは難しいのではないでしょうか。
一昔前まではLAMPでシステムを構成できてVMwareあたりが触れれば一人前のような雰囲気でした。今ではLAMPでシステムを組める程度では、プロとしては通用しなくなってきました。単純にインフラしか触れないインフラエンジニアは、どんどん居場所がなくなっています。開発の人がクラウドの技術を活用して、そのままインフラエンジニアと同等のことがこなせるように、インフラエンジニアも何らかプラスアルファの技術を身につける必要があるのかもしれません。時代の変化というものを肌で感じます。