言語の歴史は人類の歴史。そして人類はコンピュータを言語で動かすようになった。

納期が間に合わないと思ったら頑張るより諦めよう

»

納期に追われてまともな仕事ができると思いません。追われた時点で既に失敗しています。一般的な思考なら、意地でも納期に合わせて誠意を見せるところでしょう。しかし、既に失敗しています。ただし、失敗した原因は納期に追われている当人とは限りません。無理な条件を押しつけたお客さんかもしれないし、無茶な条件を飲んだ営業かもしれません。

「まだなんとかなる。」と頑張るのはいいですが、原因に対して何で穴埋めをするのでしょうか。頑張っても無茶なものは無茶です。手段なき行動に結果は伴いません。立ち止まって手段を考える時間が無いなら、博打で勝負するようなものです。何も考えずに取った行動が適切かどうかは、その時の運次第です。たまたま当たったら、「経験のたまもの」と思い込み、同じことを繰り返してしまいます。つまり、運任せの頑張りは何のスキルにもならないということです。

「納期」という言葉に冷静さを失うなら、自分のスキルが足りないと素直に反省することをお勧めします。思い描いたプラン通りに事が運ぶことは諦めましょう。諦めるというのはネガティブなイメージがありますが、自分の欠点や落ち度を認めるという側面もあります。これは非常に勇気のいる決断です。

何が足りなかったか原因を理解できなければ、どんなに頑張ったとしても問題は解決しません。何が足りないかを知るためには、一度立ち止まって考える必要があります。「納期」というキーワードで頭がいっぱいな状態ではまともな思考はできません。そこまで追い詰められているのであれば、一度仕事を辞めて思考に集中するくらいしなければ解決策は出ません。

つまり、いつも納期に追われるような会社にいるなら、一度辞めてみるのが良い解決策になります。自分のスキルが根本的に足りないなら、再びエンジニアの仕事には就けません。スキル不足を認識できたなら、そこからスキルを巻き返して転職という解決方法も実行できます。十分にスキルがあるなら新天地で再びエンジニアとして活躍できます。微笑むか辛いかはともかく、辞めるというのは現実を見つめるための良い手段だと思います。

・・・そこのPMさん。一度、会社辞めてみてはどうでしょう。現実みえますよ。

Comment(8)

コメント

とあるPM

給料沢山貰っているから、諦めるとか無いですね。
IT土方をこきつかう現場監督と揶揄されようが、プログラマーが鬱で休職しようが、
利益が出て給料が沢山貰うことが出来ていることが現実ですから。
SESのテンポラリ要因からはそう見えているんだろうことは理解していますよ。改善しようとは思いませんが

Horus

> とあるPM さん
貴重なご意見、ありがとうございます。


あえて揚げ足をとってみるなら、「諦めない」と言いつつ「改善しようとは思いませんが」ということで、改善を諦めていますよね。無意識にトレードオフしています。あとは、文面から判断すると、SESで協力してもらっている人に対する人間性の代わりに納期を取っているように思われます。これも人としての優しさと職務のトレードオフです。


何を引き換えに何を得るかはそれぞれの価値観なので善し悪しを語る気はありません。ただ、人としての優しさを引き換えにした人が代償を仕事で払うことになるとは限りません。例えば、嫁や子供に冷たく当たられるなど別の形で返ってくることもあります。


下の人をこき使うことでしか問題解決の手段がなさそうなので、PMとしての実力の程は想像がつきます。今もらっている高額の給料は借金みたいな扱いだと考えるのが妥当かと思います。今から、給料に見合うだけの内面と実力のキャッチアップに励むと、将来は幸せになれるかと思います。

とあるPM

ご指摘の通り、立場が下の人に対して人間扱いすることは諦めていますね。なぜならベネフィットがない、費用対効果が悪いんですからね。
ちなみにPMの立場から言うとわざと炎上させていることがままあります。理由は二つ。
ひとつは多少なりとも炎上させるようバランスをとらないと簡単なプロジェクトだと上にもお客さんにもおもわれて評価が下がること。
もうひとつは本当にヤバくなった時のリハーサルですね。本当に追い込まれたときの打ち手を確認しておく。新しいプロジェクト管理や開発環境を導入したときは特に。
最近の風潮のお陰で管理職と言えどプロパーは残業させない方針なので、炎上してても帰れるようになりましたし。

Horus

なるほど。情に流されずに判断ができるという部分をみれば、相応に判断力のある方とお見受けします。仕事という観点に限るなら、適切な判断と言えるでしょう。


ただ文面から判断すると、評価を気にするあたり、お客さんや上司に対しては下の人と逆のスタンスを取っていると思われます。ゲスな言葉を使うなら、「上にへつらい下に厳しい」という状態です。このタイプの人の致命的な欠点は、何が正しいかを事実を元に判断するのではなく、誰が言ったかを基準に判断する傾向が強いことです。あまりエンジニア向けの性格ではないです。


地頭は良いが、正しく情報を判断できない残念なタイプというのが私の印象です。故意的に炎上を容認しているのは理解できます。ただ、炎上させずにやれる実力が無いから状況を理屈で正当化というのが実情じゃないでしょうか。文面を読んでいて、費用対効果が悪いのは明らかにとあるPMさんの仕事っぷりです。


ちゃんと下の人が動ける条件を整えてから仕事振ってますかね?「なにそれ。」のような返答が返るのであれば、その部分の思考が抜けてます。そこを気を付けたら、費用対効果が上がるんじゃないでしょうか。


頂いたコメントで面白いコラムが書けそうです。性格的には受け入れがたい部分はありますが、ちょっと考え方を変えるだけで、仕事の結果を格段に上げることができると思います。

まんじゅ(´ん`)

業務中なので心の中で大笑いしながら、
「うちみたいだなあ」
と思いながら読ませていただきました。

とはいえ、現在関わっているシステム新規開発入れ替えプロジェクトは、ほぼ納期が無いです。
しかしながら、現在稼働させているシステムもかなり限界が近く、リーダーが、
「3ヶ月で終わります」

「来月にはできます」 * n回

そして2年の月日が流れ、未だ完成にこだわって、セキュリティとアーキテクチャーにこだわり続けるリーダー。

そしてそこに投入された我々は、リーダーの要望に答えられない、
「個々人で個々人のチケットを運用も消化もできないクズエンジニア」
として、一部仕事を丸投げされております。

小さな会社でエンジニアがリーダー一人だったところに入ったので、そうならざるおえなかったのかもしれませんが、
「チームリーダーがプロジェクトマネジメントを放棄してるとか……」
と思いながら仕事をしてる状態だったりします。

ということで、せめて自分達の精神だけでも健全に近い状態に、
「なんとかならねえよ」
ということを証明するために無責任に働いております(大分意識が低くなってしまってる)。
意識で頭の回転が早くなれば苦労しないのですが、もっと意識を高く持ちたい……。

以上、拙いコメントでした。
いつも面白い記事をありがとうございます。

Horus

> まんじゅ(´ん`) さん
こういう話はたまに聞きますが、年単位のは初めてです。


もしかして、他の仕事が無いから粘っているのではと勘ぐってしまいます。

とあるPM

何が適切な判断かは立場によって異なるでしょう。私のミッションは会社の業績を上げることで、そのためにはプロパーの稼働を95%以上に維持したい。コーティングは安い下請けに投げて、コストを抑えてプロジェクトを並行させる。
納期は厳守、ある程度の顧客のワガママにも対応するとなるとそれなりの確率で炎上案件は出さざるを得ないんです。
私の力不足かもしれませんが、ここを改善する位なら他にリソース振ります。
逆の立場にたって特に自分が経営者だったら、本当に自分の意見が変わらないか自らに問いかけてみてはいかがですか。

ちなみに私がプログラマーだったら、言わずもがな。一方の正義の反対はもう一方の正義というやつでしょうか。

Horus

> とあるPM さん
言っていることは理解できます。何が正しいかというより、何をトレードオフしているかで私は見ています。仕事という範囲で言えば、とあるPM さんは正論です。


ただ、顧客に何も言えない時点でフェアな仕事ではないです。自分が顧客になった時も同じことをするんじゃなかろうか。現に自分の下の立場の人に似たようなことをやってます。客観的に見て、「人にやったことと同じことをやられてるな」というのが率直な感想です。


結局、お客さんに対等にものを言いえなければ炎上は解消しません。私の立場が経営者であれなんであれ、問題解決に取り組む以上は対等の立場を取ります。課題を前にして力関係云々やっている時点で大きなマイナスです。


それぞれ違う考えかたなのはそれでいいと思います。別に論破しても意味が無いのでする気もありません。ちゃんと理論的な受け答えができる方なので、ちょっと視点を変えれば無理せず炎上を避けられるんじゃないかと思います。

コメントを投稿する