情報の密度による分類と特性
自己紹介のご挨拶
皆様、初めまして。
この度エンジニアライフで新規コラムを掲載させていただくことになりました、吹越(ふっこし)と申します。
自己紹介文の箇所に書かせていただきましたが、教師やったのちにインフラエンジニアやってます。あとは個人でIPA系の資格の勉強会やってます。
2020年の11月末~12月上旬くらいにエンジニアライフで「エンジニアとしての勉強について」という話題が熱かったので、吹越もそこに交じりたくなり、年末くらいにコラムニスト登録申請、今回からコラムを書かせていただく運びになりました。(半月強の遅れについては日々の仕事忙しくて申請用模擬コラム書くの遅かったん。)
本コラムの主な方向性としては高校情報科をベースに、IPA情報処理技術者試験の応用情報くらいまでを範囲にして解説コラムにしていこうと考えています。(後たまに勉強の仕方解説)
2025年から情報科を入試科目にしたいという話もあるので、現社会人のかたには高校生が(学習指導要領通りの履修をしてきていれば)どんな勉強をしてきていたのか、なんかが伝わるといいなと思います。
エンジニアライフだとKyonさまの「Just an ordinary day」の2020/10/06記事
「高校情報科はエンジニア必修科目かもしれない」
(https://el.jibun.atmarkit.co.jp/justanordinaryday/2020/10/post_66.html)
で概説されてる高校情報科を詳細解説していきたい感じです。
なおマスターと名乗ってるのは単に情報工学修士修了だからというだけです。博士(ドクター)持ってないのでドクター吹越とか名乗りたくないんですよねぇ...。かといって面白い肩書が思いつかなかったのでこんな感じになりました。
今後ともよろしくお願いいたします。
「情報」とは何か
とまぁ挨拶はここまでとして、初回の内容に移りたいと思います。
まず「情報」とは何か、という話をしたいと思います。
辞書的な意味でいうなら
「人が知覚したときに何らかの意味を想起させ、思考や行動に影響を与えるものを指し、人にとって意味を成さないノイズやランダムなパターンをも含む「データ」(data)とは区別される。」(https://e-words.jp/w/%E6%83%85%E5%A0%B1.html)
との記載があります。
個人的には、ざっくりいうと「知れるもの」が全部情報でいいんじゃないかな...。物理的な物体でも「そこにある」ことで何かを伝えているものってあるし。(線路の点字ブロックとか石碑の類とか)
で、日本語で「情報」と一口に言っても情報学的にはいくつかの分類が存在します。
「高等学校情報科「情報Ⅰ」教員研修用教材(本編)」
(https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1416756.htm)なんかだと「情報」と「データ」の2分類しか紹介していないが、個人的には「DIKWモデル」くらいは高校生相手でも紹介するべきかと考えています。(さっきの辞書も「情報」と「データ」の区分しかしてないけど。)
DIKWモデル
DIKWモデルは日本語の「情報」とデータを次の4段階に区分していこうぜ、という話になります。
D: Data(データ)
特定箇所・特定日次の気温とか特定の日の体温とかそれ単品では「だから何?」といわれる内容。データをたくさん集めて変化を見ることでより上位の「情報」を引き出そうぜという目的がある。なおビッグデータというバズワード(流行語)があったけどテラバイト単位のデータを高速で統計処理する必要があったり。具体的なやり方については・・・多分半年後くらいにやるかな。
I: Information(インフォメーション:情報)
データを集めて分類・整理すると単純にわかる情報。本日の気温が前日の同時刻帯と比べて低くて寒いね、とか。 資料集にいっぱい載ってるグラフとかはインフォメーションのレベル。
K:Knowledge(ナレッジ:知識)
インフォメーションをさらにまとめて出てくる傾向的な知識。メンデレーエフが当時発見されていた元素をもとに似た性質を持つ元素同士を縦に並べ、元素記号表を完成させた後に「未発見の元素がある」と予言したことは有名。情報同士を結び付けてより汎用的な知見を得たり、汎用的な知見から物事の個別判断ができるようになるレベル。
W: Wisdom(ウィズダム:英知)
様々なナレッジを蓄積して出てくる複合的な考え方。格言とか。
重要なのは今知った情報がDIKWのどのレベルに該当するか、というのをうまく分類することです。格言集は持っていても読んでなければデータが記された紙束。丸暗記してもその場において有効活用できなきゃ単なる頭でっかちですから。
余談だけど2020年の8月にこんな図(https://togetter.com/li/1577168)がツイッターでバズっていたけど、個人的にはよくできていると思いましたね。尚、画像検索してもさらに昔から同様の図はあったので割とよくあるジョークの様です。
データとにらめっこしすぎて陰謀論に突っ走るのはほどほどにw。
この記事シリーズも読者様方にとってインフォメーションかナレッジくらいになれるようにしたいですね。
「情報の特性について」
閑話休題。初回最後のテーマ、「情報の特性について」
先に述べた基準により密度(濃度?)により分類できる情報ですが、物体と比較して以下の特性があります。
・形がない(物性に依存しない。電子書籍と紙書籍の違い的な意味で)
・複製が容易(特にコンピュータ社会に生きてる我々にはよくわかる話でしょう)
・コピーしても元が無くなるわけじゃない(物体は盗めばなくなる)
・伝播が早い(噂話とかね)
物体の配送と違って情報の伝送が極めてコストが軽いうえ、コンピュータが一般化してからこのコストがさらに下がったので発生した社会問題もあります。
そんな話も今後していく予定ですので、今後ともよろしくお願いいたします。
コメント
勝ち逃げ先生
質の高いコラムですね。内容もさることながら、ご自身の言葉で説明を工夫している点にも好感が持てます。引き続き楽しみにしています。
マスター吹越
勝ち逃げ先生様
お褒めの言葉、ありがとうございます!
ご期待に応えられるよう、個人的な表現もそこそこ入れながら説明していきたいと思います!
今後ともよろしくお願いいたします。