高校~社会人の情報学基礎知識講座

問題解決しようぜ! 1 問題解決概説編

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1回目投稿直後に2回目の記事を執筆しております。吹越です。
月曜木曜の正午過ぎくらいに公開するよう記事のスタックをしていきたい所存です。
高校情報科って週2コマなので同じくらいのペースで行きたいのですよ。

2回目の内容としては情報科というより全教科でやろうよと思いつつ教科書に載ってるシリーズ「問題解決」です。

「問題」を主に情報科の教科書では「理想と現実のギャップ」と定義します。

年収が低いのも能力が低いのも資格が取れないのも政治が迷走しているのもゲームがうまくクリアできないのも深刻度は人によって違うけど問題です。

「問題解決」において吹越が聖書としている「問題解決大全」(https://bookmeter.com/books/12427873)において問題解決とは以下のように書かれています。

問題解決を学ぶことは意志の力を学ぶこと

問題解決をできるだけやさしく、また広く定義すれば、自分で定めた目標に向かってうまく行動すること、言い換えれば「~したい」と思うことを実現すること、だといえる。

(中略)

思えば失敗は「~したい」という意図を、何らかの意思を持たなくては不可能なことだ。これは苦境や困難を「問題」としてとらえなおすためには、「~したい」という意思を持つのが不可欠であることに関連する。

問題解決は人をその限界に、「~したい」ことの先にある「できないこと」や失敗の危機に、直面させる。

それでもなお、進もうとする意志が問題解決を要請する。

問題解決を学ぶことは意志の力を学ぶことである。

補足として、問題は「1回解決したらOK」な問題と「問題が問題を呼んでて一部の改善だけで良いのか疑問が出てくる」問題の2種類があることを覚えておきましょう。前者を同書では「リニアな問題」、後者を「サーキュラーな問題」と命名しています。

問題解決は情報科でだけやる、というよりありとあらゆる教科の中で考えていかなきゃいけないものだと思っているので情報科の教科内容として分類されるのはなぁ...と思ってはいます。明確に手法として触れられるのが情報科しかないのか?というと疑問符ですが。

閑話休題。

問題解決をする方法の研究にもいろいろありますが、本コラムでは上記を参考資料として紹介したいと考えます。生徒にやらすにしてもこちらの方法から行ったほうが役立ちそうなので。さて、この本では問題解決まで大別して4つの段階を通る必要があります。それらを細分化して14段階に、37の手法に分類しています。

(各手法の命名については作者のブログ:https://readingmonkey.blog.fc2.com/blog-entry-784.html に詳しいのでここでは割愛とします。授業なら配ってましたが。)

エンジニアライフ記事としては概説4段階詳説14段階を紹介します。

  1. 問題の認知
    1. 目標設定
    2. 問題察知(どうなってればよいかという理想を皆で出し合う・共有する)
    3. 問題定義
    4. 問題理解
  2. 解決案の探求
    1. 解の探索
    2. 解決策の改良
    3. 解決策の選択
  3. 解決策の実行
    1. 結果予測
    2. 実行計画
    3. 進行管理
  4. 結果の吟味
    1. 結果の検証
    2. 反省分析
    3. 学習・知識化

ビジネス手法としての問題解決法についての書籍はいっぱいあり、どの場においてどの手法を用いるべきか、という考えも出てきますが、極論一人でもできるものばかりなので(多人数発想法として有名なブレインストーミングですら慣れれば一人で可能です)個人的にはやり慣れろ、の一言で終わりますが。

実際の授業においてはこれらの全体の概説をしないでお題による問題に対し、ブレスト&KJ法による整理&チームによる発表あたりで授業として終わらす、あたりが多いですかね。

「問題解決 指導案」などでググっていただくと実践事例がそこそこの数見つかると思います。

見つかった内の2つほど参考例としてリンク張っておきます。

https://www.chart.co.jp/subject/joho/inet/inet33/inet33-3.pdf

https://www.ishikawa-c.ed.jp/content/jyouhou/103b/sidouan103b-1.html

また、あえて紹介していない問題解決手法についても「手法に踊らされる」のと「手法を使いこなす」のには差があるので、吹越自身を含め、手法に踊らされないように「問題に対し何をしたいのか、どう考えていくのか」を見失わないようにしたいですね。

他に問題解決手法がたくさん掲載されている本としては「戦略プロフェッショナルが選んだフレームワーク115 」 https://bookmeter.com/books/7740520なんかも紹介しておきます。

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なんか投稿前日にちゃとらん様が問題解決についてのコラムを投稿されていたので連携しときます。
123.技術力より課題解決力が重要(https://el.jibun.atmarkit.co.jp/pythonlove/2021/01/123.html)
偶然って怖いですねw。
問題解決はまじめに情報科の教科書の前のほうに書いてあるので偶然です。
ちゃとらん様の記事では解決策として「他人に頼る」を選択した際、その人が手伝ってくれるように普段から対人関係をどうしたら、というアドバイスになっています。
そちらもぜひご覧ください。

今回については以上です。次回(1/18 正午過ぎ)もよろしくお願いします。

Comment(3)

コメント

マスター吹越

3様
コメントありがとうございます。
応援いただけてる…ものと勝手に解釈します。
今後は日本語で解釈しやすい応援をいただけるとよりうれしく思います。
今後ともよろしくお願いいたします。

Horus

この「3」ですが、コメントに定期的に来るスパムです。
私のところにも来てます。

マスター吹越

Horus様
ありがとうございます。まぁ、ですよねぇ…。
と思いながら初回の警告くらいは、という意図で通しました。
>「今後は日本語で解釈しやすい応援をいただけるとよりうれしく思います。」
→「これ以降は通さねぇぞ」というオブラート多重包みということで。
今後くる「3」及び類するものについては削除対象にさせていただきます。
コメントありがとうございます!

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