公的文書の改ざんやねつ造が発覚 -ロボットじゃなくて人間だもの
データの作成時にはきちんと整合性を確認すべし
世間では財務省の決裁文書改ざんが話題になっています。怪しいとされていた記載がいつの間にか削除されていたとか。
少し前には、裁量労働制に関わる勤務時間のデータに多くの不備が見つかりました。1日の労働時間が24時間を越えているとか、一週間の労働時間が毎日の労働時間の合計値と一致していないとか。簡単に分かりそうな不備がたくさんあったようです。
文書の改ざんやねつ造は悪いことです。それはもちろんなのですが、ここではそれは置いておきます。私が不思議に思うのは、なぜこんなに簡単にバレる改ざんやねつ造をしたのかということです。
もし、勤務時間のテストデータを作成するという作業を依頼されたらどうしますか? 異常系のデータを意図的に作るのでなければ、入力されるデータの上限値や合計値をチェックして不整合のないデータを提出するでしょう。1日の労働時間が24時間を越えているデータを提出するなんてあり得ません。外注として仕事を請け負っていたのならなおさらです。
それが見逃されるとは、なんていい加減な仕事をしているんだ。そんな仕事に税金を使っているとはけしからん。税金を使うなら仕事は完璧に、完璧にバレないようにねつ造しろ(あれっ?)、改ざんでもねつ造でも、ドキュメントやデータを整備する仕事はきちんとやれ、エンジニアとしてはそう言いたくなります。
もしもロボットだったら完全犯罪ができる
もしも公的文書の改ざんやデータのねつ造をロボットに、AIにやらせたらどうでしょうか。データの不備なんて絶対にありません。ヤバい文書の改ざんでも、膨大なデータから類似の事例を探してきて巧みにすり替えて文書を作ってしまうかもしれません。不自然に消されたり黒塗りされた文書よりも自然で誰も改ざんに気づかないような改ざん文書を作り上げることでしょう。
余談になりますが、よく国会などに黒塗りされた文書が証拠品として出されます。私はこれが理解できません。医者に対して「個人情報なので体温や細かい症状は言えませんが病気を治してください」と言っているようなものです。黒塗りなんて認めるべきではないのでは。マスコミには黒塗りで非公開にしても、その場にいる人には全部見せるべきでしょう。見た人も守秘義務を破って秘密にすべきことを口を滑らせたら即クビ、というシステムにして。失言する人が多いのでクビが続出するかもしれませんが。
話を戻します。もしもロボットにやらせたら、完璧な改ざんとねつ造で完全犯罪が可能になるかもしれません。
だけど人間のほうが優れている
さて、どうして簡単にバレるようなねつ造や改ざんをしたのか。私が思うには、チェックが漏れたのではなくて、むしろわざとやったのではないでしょうか。ねつ造するということに良心が咎めたのでわざと発覚しやすいような不正データをを仕込んでおいたのではないか、とも思います。意識的に、あるいは無意識のうちに良心が咎めるという気持ちが発覚しやすい成果物を作ったのかもしれません。何の根拠もない私の希望的推測ですけれど。
もしそれが本当だとしたら、正確なだけでなんの悩みも持たないロボットよりも、「良心が咎める」という高度な社会の是正機能が働く人間のほうが優れているということになります。ロボットは進化してきましたが、まだまだ人間は負けていませんね。
良心が咎めなくても不備があるデータを作ってしまうあべっかんでした。
コメント
仲澤@失業者
元ネタが個人名を除けばほぼでたらめだったという前提ならうなずけるかも。
いくら改ざんしてもでたらめであることに変わりはありませんし。後ろめたくもありません。
その前提に立つと、まじな記録を残すと後で困ったことになってしまうので、
ウソの歴史を蓄積しているのでしょう。
最終的につじつまが合わなくなったって公開しなけりゃ桶ですし。
abekkan
> 仲澤さん
まじな記録を残すと責任が問われます。
かといって、改ざんするとバレたらもっとひどいことになります。
分かっちゃいるけどやめられないのでしょうかね?