いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

ポケモンとは何なのか

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■ポケモンは一つの社会現象となった

 清々しく晴れた休日、ちょっと大きめの公園に散歩にでかけた。仕事が炎上気味の割には、いがいと夏をエンジョイしている。緑の多いところでゆったり散歩すると、ゆったりした気分になれてすごく落ち着く。こんなことを言ってるからジジ臭いと言われるのだろうか。

 公園にいくと、何やらみんなスマホの画面を見ながら歩いている。老若男女問わずだ。こういうのをやるのはポケモン世代だけかとおもったら、けっこういい歳したおっさんがやってたり、ブランド物が好きそうなお姉さんがやってたりする。

 猫も杓子もポケモン、ポケモン。メディアが騒ぐだけはあるなぁと思う。平和なものだ。これだけの人がスマホでのんびりとゲームに興じているのだから。これが紛争地帯なんかいくと、持ってるのがスマホではなく機銃だったりする訳だから。

 これだけ身近にポケモンをやってる人が目につくのだ。社会現象と言われるくらいの実感があった。個人的にはポケモンより綺麗なおねぇさんをGetしたい。ポケモンをゲットしても焼いて食えない。これでは肉食系の編集者さんは満足できないだろう。

■ゲームオーバーの無いゲームにロマンを感じない

 スマホでゲームをやるようになってからちょっと思うことがある。スマホのゲームにはゲームオーバが無い。ポケモンは、ある意味浜辺でやる石拾いみたいなものだと思う。浜辺で綺麗な石や貝殻を見つけたら嬉しくなる。そんな感じだ。

 公園や該当で喜々とポケモンを探している人たち。あれが、浜辺で綺麗な石や貝殻を探している少年少女と同じと思うと、何とも微笑ましいではないか。子供の心を忘れない純粋な大人なのかもしれない。だが、会社に行くと、脳みそまで子供のままじゃねーかと、妙に毒づいてしまう。

 ただ、ポケモンって一方的な乱獲だよね。いきなり捕まえて、人間の下僕として、おもしろ半分に戦わされる。現場で働いている火消エンジニアたちの姿とダブる。よくよく考えてみると、残酷なゲームだ。

 最近のゲームは、同じ作業を続けるゲームが増えた。条件を有利にするのは、技術や工夫ではなく、作業量や課金の額になってきている。それが良いか悪いかは別として、達成感は得られにくくなっているように思う。ゲームオーバーというのは、達成感を感じるためには重要な要素ではないだろうか。

■あのゲームシステムを改変してぇ

 もし、私がポケモンのゲームシステムに手を加えることができたとしたら、あんまりにも限度の無いユーザ、例えば、朝から晩までポケモン狩りしてるユーザは、ポケモンに反乱を起こされるシステムを実装したい。現実は一度ゲットしたらいつまでも自分の物、なんて考えとして甘すぎる。

 あと、ポケモンの捕獲が気軽過ぎる。ポケモンにボールを奪われるようなシステムも実装したい。あまりに舐めた心構えでポケモンボール投げたら、打ち返されて逆にユーザが捕獲されるようにしてやりたい。もちろん、捕獲されたらゲーム・オーバーだ。

 再度、キャラクターを再作成してゲームを進めると、過去にポケモンに捕獲された自分のキャラが、うつろな目をして襲い掛かってくる。捕獲されたポケモンによっては、寄生されていたり、生体改造されていたりする。このくらいやっとけば、ゲームに緊張感は醸し出せるだろう。

 あと、トレーナーなんていいつつ後ろで好き放題やってる、あの態度が気に食わない。本当にポケモンたちを統べる者としての誇りがあるなら、己の拳をもってポケモンたちを従えろ。力で納得させる。これが野生のルールだ。

■そもそも、ポケモンとは何なんだろうか

 ポケモンとは何なのだろうか。あれって、実は幽霊みたいなものじゃないかと思う。捕獲する時に投げるボールは、キョンシーに貼りつけるお札みたいなものだ。あれで封じ込めてる訳だ。一度封した後に、対象を一部開放することでコントロールする。まぁ、そんなものなのだろう。

 半分ネタではあるのだが、スマホの画面越しに現実世界に投影されるポケモンは、まるで幽霊みたいだ。いや、実際に幽霊見るとあんな感じだ。目の前に見えるが、違う世界とオーバーラップしているのだ。

 よく、幽霊は見えないから信じないという話はよく聞く。だが、現実に存在しないのが明確なポケモンは、現実の人間を動かしている。見えるか見えないかで言えば、スマホを持っている人にしか見えない。実際に存在していなくても、現実の人間を動かすのが凄い。

 「目に見えるものがすべて」という考え方に、スマホの画面もどうやら含まれるようだ。実在するかしないかは関係無い。見えるか見えないかだ。これからの時代は、実在するかしないかではなく、情報としてとらえることができるものが現実となっていくのだろうか。現実なんて、意外と適当な概念で成り立っているとも思った。

Comment(1)

コメント

AntiVirus

自分は安全な位置に陣取り、捕まえたモンスターで代理戦争させるって番組。
相手をやっつければ俺がえらい。
負けたらモンスターが弱っちぃからってことにする。
学校に行かずにモンスターを戦わせるために旅を続ける。
金に困ったり腹が減ったらセンターに行けば金を使わなくても欲求が見たせる。
弱ったモンスターはボールに封じ込めれば回復する。それでもダメなら捨ててしまえばいい。

ちょっと違うが、過ぎたいたずらばかりするバイキンマンをなんでこっちから探して捕まえないんだ?
諸悪の根源がドキンちゃんだってことになぜ気が付かないんだ?
事件が起きたら対処すればいい。って云う潜在意識を作られた世代によって作られる時代の悲劇を
やなせたかしは気づいていなかったのだろうか?
気づいていたとしたらこれこそ一種のテロではないのか?

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