いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

バカとポジティブは違う

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■ポジティブをめぐる勘違い

 ポジティブな人の方が仕事で結果を出せる。そういうイメージって強いように思う。確かに、ネガティブな人よりポジティブな人の方が結果は出せると思う。しかし、ポジティブなら結果が出せるとは限らない。

 ポジティブかネガティブも大事だが、もっと大事なものがあると思う。きちんと考えてるか、考えていないかだ。バカがいくらポジティブになろうと、まともな結果など出ない。いろいろなものをグチャグチャにしてドヤ顔をされるだけだ。

 一般的にポジティブと言えば、テレビなんかに出てる明るいキャラクターの人を思い浮かべるようだ。ポジティブ = 明るい = 芸能人みたいな人 という思考回路なのだろうか。そりゃ、テレビに出る以上、魅力がなければ話にならない。

 しかし、仕事でそういうのがポジティブだと思うと破綻しやすい。確かに、いつも笑顔で話が面白ければポジティプっぽい。だが、解決方法が提示できなければ、エンジニアとしては役に立たない。それを、笑顔や人間関係でごまかしてはいけない。

■諦めない=ポジティブというのも違う

 じゃぁ、何がポジティブなんだろうか。諦めずに目標を追い続けられるのをポジティブだと、そいういう見方もある。大企業の新人採用なんかでは、こういう人は大ウケだ。私が採用担当なら、マサカリ投げまくると思うが。

 この、目標を諦めないというのもある意味バカだ。賢い人は、小さな目標をこまめに達成していく。諦めないとか言ってる時点で既に負けている。高い壁を乗り越えたいなら、気持ちよりハシゴを用意しろ。

 実際問題、目標を高く設定しすぎて無理を重ねても疲れる。そういう、ヘトヘトに疲れ果てているのを頑張っていると評価する人がいる。いつも頑張っている = ポジティブなんて理屈だろうか。私からすれば、ただの向こう見ずのマヌケだ。

 大企業がこういう基準で動いているのだ。労働のバランスが崩壊しても不思議は無い。エンジニアがこういう基準で動き出したら、引退を考えた方がいいだろう。無茶で問題解決を模索するようでは、技術者とはもう呼べない。

■ポジティブとは次の一手を出せることだ

 では、何がポジティブなのだろか。私は、次の一手が出せることをポジティブだと考えている。ネガティブな人というのは、次の一手を出せずに批判ばかりする。ポジティブというのは、その逆だという考え方だ。

 ここで重要なのは、成果ではなく、あくまで次の一手ということだ。確かに、成果は出せないより出せた方がいい。だが、短絡的な成果ばかり求めると、どうしても焼畑農業のような、継続性が低い思考になりやすい。

 難しい話は置いておいて、もし、仕事で自分のリーダーが明確に指針を打ち出してくれたなら、ポジティブに見えると思う。話の最後が批判で終わるか、次にどうすればいいかを明確に話すか。ここが具体的なポイントだ。

 こういう基準でポジティブな人であれば、一緒に仕事をやりやすくはないだろうか。芸能人みたいな振る舞いを真似られても鬱陶しい。無茶に突っ走られても迷惑だ。何をポジティブとするかは人それぞれでいいが、一人よがりのポジティブでは面白くない。

■エンジニアとしてポジティブでいるためには

 エンジニアとしてポジティブでいるためには、やはり技術は必須だと思う。これがなければ次の一手が浮かばない。ポジティブ思考でモチベーションを維持して、技術の習得に励むのはアリだ。しかし、ただのポジティブ思考だけでは技術不足は補えない。

 人が言うほど、ポジティブは万能ではない。プロジェクトを成功させるために、無理やりポジティブにしようと躍起にしても無駄だ。思考をポジティブに切り替える労力で力尽きてしまう。そもそも、根拠も無しにポジティブになんてなれない。

 気持ちの問題など、心持ち一つでどうにかなるというのは素人の発想だ。気持ちだけで状況を変えられるのは、漫画とドラマの世界だ。現実は、状況を変えるには知恵が必要だ。必死に考えたり行動する過程で、気持ちの問題を乗り越えていくものだ。

 ポジティブさとは、結局のところ副産物だ。どれだけ課題に挑んでいって、どれだけ答を出してきたかに尽きる。目の前の課題を直視せずに、明るく振る舞うだけでは何も状況は変わらない。バカとポジティブの最大の差は、行動が伴っているかだ。

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