いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

仕事を潰す奴らへの対策方法

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■努力が報われない理由

 普通のエンジニアなら、スキルを上げて一生懸命仕事をすれば成果が上がると考える。また、仕事をやる以上、成果を出すことが大事だと考える。そして、プロジェクトのメンバーみんながそうだと信じている。

 が、現実はそうでもない。自分の立場が危うくなるので、あまり成果を出して欲しくないと考える人は一定数いる。自分が楽しく仕事ができるため、自分の正しさを通すため。そういう邪な目的で、実際に業務に携わっている。

 ただし、こういう人たちはそういう本音を上手く隠して仕事をしている。しかも、こういう人に限って変に勤勉だから困る。何も考えずに見ると、真面目に仕事に取り組んで結果を出しているように見えてしまう。

 人が失敗したり、成果を出せないことを望んでいる人がいては、どんなに頑張ったところで成果は出ない。ただ、それは成果が出なくてもあなたのせいではない。プロジェクト自体、元々成功させるつもりがないからだ。

■本当の悪人はそんなに多くない

 実際のところ、そんな迷惑な人がどれだけいるかと言えば、せいぜい全体の一割も満たないところだろう。その中でも、実際に行動に移すのは少数だ。本当の善人にしても、本当の悪人にしても、全体から見ればごく一部で大半は普通の人だ。

 ただ、実際はこの「普通の人」が一番怖い。邪な目的を持った人先頭に立つと、たちまち暴徒と化す。無邪気に残酷なことをやってのける。普通の人が怖いのは、絶対数が多いことだ。一度牙をむくと、ピラニアのように襲いかかってくる。

 組織を正しく運用したければ、邪な人をいかに見抜くかだ。そして、何がダメかを明確に説明して、組織を納得させることだ。現代では、悪人を見つけたら晒して叩くのが正義と思われている。そこが明確な間違いだ。

■迷惑な人への対抗策

 こういう迷惑な人に対して常識で挑んではいけない。なぜなら、常識自体が彼らのような人が都合良く振る舞えるように作られた仕組みだからだ。自分が振り回されないためには、必死に考える以外に方法は無い。

 いや、そうではない。真面目にスキルを上げて結果を示せばいい。そう思う人もいるだろう。だがそれは違う。スキルを上げても、真実が見えるだけだ。真正面から挑んでも、人間関係で潰されるだけだ。

 こういう迷惑な人がいる場合、真面目にスキルで対抗するより、特化したスキルで対応するのが利口だ。そして成功を目指してはいけない。実現すべきは不時着だ。多少の損害は最初から計画に盛り込んでおこう。致命傷にさえならなければ良い。

 元々成功する気がない奴らだ。成功させようとすれば必ず抵抗してくる。こんな奴ら相手に崇高な目標を掲げることはない。ちょっと頑張って被害をちょっと軽くするだけで十分だ。

■改めて問う仕事の意義

 日本人って、一致団結が好きだよね。50年前、それで大成功を収めたので味をしめたのだろうか。確かに、一致団結は素晴らしい。だが、人間は移ろいやすく欲深い。同じ塊を維持し続けられるような存在ではない。

 私たちは凄まじく不自然なやり方で日々、業務に携わっている。これだけOAが発達したのに逆に仕事が増えている。私たちの仕事に凄まじく効率が悪くなっているということではないだろうか。

 仕事と言いつつ、やってることは駆け引きゴッコだったり、人を駒にしたリアル双六みたいなやりとりばかりやっていないだろうか。そんな人たちと仕事を語っても、まともな答が返ってくるとは思えない。

 会社にしがみついて給料うのが仕事ではない。仕事には意義があるはずだ。まず、自分の頭で考えて意義を見定めよう。単に会社と仕事に流されて移ろう人で終わるか、自分の行く先を自分で考える人になるか。ここが分かれ目だと思う。

Comment(2)

コメント

へっぽこエンジニア

昨夜遅くに執筆されたようで。
昨夜はありがとうございました。

ちょっとだけstaticおじさんを思い出しましたが、
自分本位(自分の中で結論ありき)の方向に勤勉なのは考えモノですね。
「過去と他人は変わらない」なんて言いますが、
迷惑な人との接し方は、不時着というか軟着陸というか
被害が最小となる着地点(落とし所)をさっさと設定して、
そこに向かうのが結局は次善策になるんですね。

本業以外の部分に労力を割くのは惜しい限りです。。。

鬼太郎

日本人が一致団結を好きなのは50年前どころかはるかむかし聖徳太子以前にさかのぼります。クソったれの和の精神です。

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