いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

これからエンジニアを始める人へ

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▪️そろそろ就職きまったか?

 日本人って、人生に博打要素を嫌う割には、大学生の就職って博打以外の何物でもないなぁ、そう思う。エンジニアがどういう仕事をしているか把握した上で、就活戦線を頑張ってきた人がどれだけいるだろう。多くの人がぼやっとしたイメージだけを描いて、ねじ込むように内定もぎとったんじゃないだろうか。

 まるで新年の福袋みたいだ。中に何が入ってるか分からないのに一生懸命並んで購入すると。まぁ、福袋の中身ならオークションにでも出せば現金に還元できるが、自分の人生のイベントはそんな訳にはいかない。就職が決まるか、どういう内定を勝ち取るか。これって、ほとんど運任せなように思う。

▪️運に自信の無い人へ

 私は運が悪い。特に女運。次に仕事運。そんな私がエンジニアをやれているのは、やはり実力があったからだ。

・・・と言いたいとこだが、そうでもない。私がエンジニアを始めたのは、スキルゼロからの中途採用だ。

 実のところ新卒内定取らなくても、ある程度簡単に仕事を得ることはできる。中途採用とか、紹介予定派遣という道だ。別にIT系に限らず、中途の方が採用の確率が高い。新卒枠で競争率50倍の会社に、競争率1.5倍で中途入社したことがある。(だが、女運に関しては打開策が未だに見えない)

 IT系の業界に入る時も、仕事として質の良くない案件(通称クソ案件)を皮切りにねじ込むように潜り込めた。一般に言われているスマートな方法とはかけ離れている。知り合いのエンジニアに話しを聞いても同じような方法で潜り込んだ人は何人かいた。こういうケースというのは、エンジニアになった者同士でしか情報がこなかったりする。

▪️大人の言うことを信じちゃだめだ

 今の日本の常識というのは、主に団塊世代の主張だと思う。これを後の世代に押し付けることで成り立っている。経済の発展という目的を達成したという意味では、実績のある考え方だ。別に言い分は的外れではないが、うまくいった時の経験則を引きずり過ぎだ。

 経済の発展という目的を果たしたというのに、未だにこれを常識と疑いもしないのはいかがなものだろう。次の目標すら見つけられずに迷走しているとも言える。大学に受かったのに受験勉強続けてるようなものだ。実際は、次の目標が見つからないというより、目標を探す気がなさそうだ。そういう人たちが適切なアドバイスができると到底思えない。そういう人の言うことを真に受けると痛い目を見ることになる。

 何かがうまくいった時、人の思考は停止しやすい。そういう意味で言うと、成功した人の話が利益になるとは限らない。自分が成功するための方法しか知らない場合や、自分の経験を絶対視してしまうこともあるからだ。こういう人の言うことは真に受けないこと。もう一度やり直しても成功できそうな人かどうかで判断するといい。

▪️答えは常識の外にある

 常識ってかなりあてにならない。「いい高校行って、いい大学出て、いい会社に就職して・・・」という常識を真に受けて、とんでもなく苦労した。まぁ、もともと私が常識人ではないのでそうなったのかもしれないが。

 どんな情報も、常識になった時点で陳腐化している。条件のズレによって、正しい結果を出さない情報になっているリスクを含むのだ。エンジニアでありたいと願うなら、常識に対してチェックし続けることは必須になるだろう。

 そもそも、常識に従うだけではイノベーションは起こせない。常識を壊すことがイノベーションだ。新しい製品を開発して金を稼ぐだけがイノベーションじゃない。自分の価値観を変えることも立派なイノベーションだ。

 新人エンジニアや就活の学生を見ていると、理不尽な時代だとつくづく感じる。テレビや新聞で不安ばかりを煽ってくる。そろそろここら辺のメディアは消滅して欲しいものだ。本当の解決方法は、だいたいそういう常識の外に転がっている。どんな理不尽にも突破口はある。最後まで諦めず挑み続けて欲しい。健闘を祈る。

Comment(3)

コメント

ac

ヘルプデスク担当はエンジニアに含まれますか?

Anubis

ものによる。ちなみに私のプロフィールにはヘルプデスクと書いてあるが、今は一応サーバエンジニアしてます。

ヘルプデスク

今はヘルプデスクなのに、VBS・VBAを修正したり、デバッグしてる。この案件は一体なんなんだ。

ちまたのSE案件でもお絵かきや文書作成ばっかで、開発したり、修正してるとは限らんのに・・

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