いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

君の正しさは何も動かさない

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■正しさだけでは何も動かない

 いつの日か、私は自分の書くコラムに正しさを求めない。そのことについては、後日詳しくコラムに書くとコメントした。よく、コラムのコメント欄に自分の正しさを訴えるコメントが付く。こういうコメントは返答に迷う。

 私の立場から見える世界と、コメントをくれる人の見える世界は違う。当然、正しさの基準というのも違ってくる。たくさんコラムを書いていて、それが実感を持って分かるようになってきた。それぞれの正しさをぶつけあっても争いを生むだけだ。

■正しさイコール優位性と思ってないか

 正しいイコール何かを得られると思ってないだろうか。学校で正しい答えを返せれば、優秀と言われる。子供の頃にそういう環境で育てば、無意識にそう思い込むようになる。だが、実際はそうでもない。

 個人的な経験で言えば、現場の無茶ぶりに対して正論で対抗したら仕事を干されたことがある。パワハラ現場を実力行使で問題解決したら、人間関係で潰されたこともある。経験上、技術力で正しいと思われる方法で結果を出しても、優位性には繋がらなかった。

■知能が高ければ正しさが導き出せるとは限らない

 「そもそもお前のやり方が強引だ。間違っている」と指摘したい人もいるだろう。正しくその通りだと思う。技術的な正しさ、状況としての正しさ、人としての正しさ、社会を生き抜くための正しさ。これらの正しさの基準は、組み合わせによっては真逆のものを正しいと指す。

 最終的な目的が同じ者同士でないと、正しさの定義は共有できない。また、正しいからと言って「はいそうですか」とすんなり納得できるとも限らない。人間である以上、自分の経験から判断する。正しいから納得するという動きはできない。

 正しさを導き出す条件は非常に厳しい。感情や価値基準も関係するので、単に知能が高いだけでは正しさは導き出せない。これは、知能の高い人ほど見落とし易い。 

■結果に対して手段を逆算する

 そもそもな話で、コメント欄で挑んでくる人の9割はコラムの内容をロクに読まずにコメントをつけている。コラムの内容も理解せずに正当性や意見を主張されても、話にならない。また、そういう人に「議論」と言われても、こちらは「寝てろ」と返したくなる。

 咬み合わない話を続けたとして、何か納得や気付きが得られるだろうか?コラムを書いていて、ふとそう思った。そして自分がコラムを書く意味を考えてみた。そして、自分なりにたどり着いた結論は、何かを考えさせるコラムを書こうということだ。

 求める結果に考察を加えてブレを無くすと、アイディアも浮かびやすいし、書くスピードも上がる。ついたコメントに対しても切り返しが早くなる。正しさを求めてあれこれ考えるのも否定しないが、目的を見定めることは大事だ。ゴールがぶれるから話すこともブレる。だから効率が落ちるのだ。

 で、なんでコレをいちいちエンジニアライフに書いたのか。現場で考えずに仕事してる人が多すぎるからだ。きちんと目的を見定めるべきだ。会社に言われたから、上司に言われたからではない。自分の納得のいく最終地点をきちんと定めよう。目的も定めず手段ばかり講じるから、的はずれな議論が増えると思うのだ。

P.S.

私のコラムのコメントへの暴言は歓迎です。

ただし覚悟はしておいてください。暴言に対して間違いを指摘し添削する、即削除等の対応を取ります。対応に対する反論だけを削除して恥を晒し続けて頂く等、陰湿な手段も厭いません。

暴言を吐きたくなる気持ちもわかります。コラム自体、かなり煽った内容を書くことがありますので。なので、コメントについた暴言は必ず最後まで読むようにしています。少なくとも、私が読むことで暴言を吐く人の目的は達成できることだろう。

ただし、コラムが公共の場に公開するものである以上、暴言に対しては対応がなされます。暴言への戒めとして「さらし首」になって頂きます。(対応する価値も無いと判断した場合、スパム登録します)

そしていつも言っていますが、意見があるならコラム書いてください。名指しの批判でも、それが意見であるなら受けて立ちます。それによって、誰かが何かを考えてくれるきっかけになれば、私が書いたコラムとしても成功です。

Comment(1)

コメント

ksiroi

耳が痛いな。
僕の夫婦喧嘩の原因がまさにこれだから。どうすりゃいいもんかねぇ…

ケーキを買って帰ると気持ちが和らいで仲直りってパターンばかりだけど
仕事だとどうすりゃいいのかねー。
理詰めで説き伏せる(or 説き伏せられる)ことが多かったけど、思い返せばそれが正しかったのかどうか。

あとコラム書けるような時間が欲しい疲れた眠い

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