いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

正社員に関して勘違いしていないか?

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■フリーか正社員かそんなのはどうでもいい

 エンジニアの働き方を語ると、必ず正社員かフリーか、みたいな話が出る。エンジニアに限らず、選挙カーで、「雇用の安定を」・・・云々、政治家の方々が力説している。世の中的には正社員 > 派遣 みたいな風潮が強いようだ。正社員ってそんな素晴らしいのだろうか。

 でも、正社員かフリーか、はてまた派遣社員か。そんなのは関係無い。要は優遇されているかどうかが重要だ。正社員でも会社から優遇されていなければ、ただの搾取の対象でしかない。そんな正社員をやるくらいなら、人を大切にしてくれる会社で働いている派遣社員の方が幸せだ。

■正社員のメリットを最大限に享受する方法

 正社員のメリットは何と言っても安定性だろう。実際に働いていると社員の方が立場が強い。派遣やフリーの人に頼んだ時、客として振る舞えるからだ。あと、社会保険やら税金やらいちいち自分で処理しなくても済むとか、そういうメリットだろうか。

 こういうメリットを享受したければ、大企業とか一部の公務員になることだろう。そこで組織内での地位を確立できれば、より多くの恩恵が受けられる。きちんと世の中のためになる仕事に対してメリットが享受できるわけではない。あくまで、組織内で勝ち残ることがメリットを享受できる条件になる。

■幸福度について考えてみる

 一つの会社に属していると、会社の実績、イコール自分の実績と勘違いしやすい。こういう理論で考えると、確かに冒頭に述べた選挙カーで正社員云々と演説する政治家の方々の理屈もよく分かる。多くの人が会社の看板で満足感を得られれば、確かに幸せな人は増える。

 だが盲点として、幸福になる手段についての考察が抜けてないだろうか。社員になる → 収入が安定する → 年々給料が上がる → 幸せになる。こういう単純なルートしか想定していないように思う。そういうルートも確かに存在するが、今の時代、多くの人がこのルートを選択するには条件が厳しくなっている。

 正社員という働き方は今の時代を作ってきたという実績のある働き方だ。だが、経済的な発展という目的を果たした以上、別の手段と目的が必要になる。新しい価値観と、それを実現する手段を模索する動きがもっと肯定されてもいいのではないだろうか。

■ぶっちゃけ働き方なんてどうでもいい

 と、長々と働き方について書いてみたが、私としては実のところそんなのどうでもいい。どのような手段にしても、食っていけるだけの収入が得られれば何だっていい。ただ、ストレスのかかる堅苦しい働き方が嫌なだけだ。収入も大事だが、どんな人にせよ求めているのは自己実現だと思う。

 社会貢献がしたいなら別に仕事じゃなくてもいい。訴えたいことがあるなら、会社で声を上げるよりここで一本コラムでも書いた方が効果的だ。自己実現の方法の選択肢は思うよりたくさんある。ただ、どの方法を取るにせよトレードオフで相応のデメリットが伴うだけだ。

 世の中の人が一つの会社で一生働くのがベストだ。そう考えているなら、世の中はそう動く。その波に乗った方が、少ない労力で成果は上がると思う。それが世間一般で言われている正社員としての働き方だろう。これはこれで的を得ていると思う。なぜなら、生活の基盤を安定させるのに一番効率のいい方法だからだ。

 だが、どんなに良い方法でもトレードオフには変わりがない。相応のデメリットは存在する。正社員という働き方のデメリットは、安定するが故に考えなくなり、他の手段が見えにくくなることだ。どんな働き方にせよ、メリットとデメリットがある。多くの人がそれを認知すれば、フリーか正社員かなんてどうでも良くなるのではないかと思うのだ。

Comment(6)

コメント

通りすがり

概ねコラムの意見には賛同なのですが、以下の記載は流石に言い過ぎじゃないでしょうかね。

>>きちんと世の中のためになる仕事に対してメリットが享受できるわけではない。あくまで、組織内で勝ち残ることがメリットを享受できる条件になる。

世の中のためになる仕事をすることと組織内の評価が上がることって大企業や公務員でもニアリーイコールだと思うんですがねぇ。

仲澤@失業者

「正社員になりたい・・・」とかいうCFを流していた党の党首が
落選して無職になるという、体を張ったコントには目をむきました(笑)。

さて、社員も役員も派遣も失業者もやりましたが、
個人的感想としては、どれも不幸でも幸福でもありませんでした。
ただ、自身が楽しめることをひたすらやっただけですが、
結構満足してましたね。

理由はまったくわかりませんが、つらかった事も妙に懐かしい今日この頃です。

Anubis

>通りすがり さん

コメントありがとうございます。

> 世の中のためになる仕事をすることと組織内の評価が上がることって大企業や公務員でもニアリーイコールだと思うんですがねぇ。

もし、世の中のためになる事を評価基準にしている組織であれば、おっしゃる通りだと思います。ただし、世の中のためになることをしようとしても、組織内で勝ち残る必要がある。そのためには綺麗事の前にまず実績上げろと。

個人的には世知辛いなぁと思う。二アリーイコールより、世の中のためになる仕事イコール組織内の評価になって欲しいと強く思います。

Anubis

> 仲澤 様

コメントありがとうございます。
確かにあのコントは考えさせられるものがある。

私はエンジニア二毛作やりたい。
夏に畑を耕して冬にエンジニアとか、半年ごとに建築現場と設計士とエンジニアをローテーションするとか。

そういう働き方をしたい。

天狗の高下駄

このコラムを読んで、ふと思いました。

声の大きい人たちの主張で
片や「生産性の悪い社員を解雇しやすくして、雇用の流動性を確保しろ」
片や「非正規雇用を減らせ、正社員で雇用しろ」

みんなそんなに生産性が高いって言う自信があるんですかね。

ほんの少しでもいいので"なにこれ楽しい!"と時間を忘れてしまうような仕事をまたしてみたい物です。(ここ2年窓際状態)

se

同感です。

正社員かフリーかで、安定か幸福かは関係ないと思います。

会社にぶら下がっている人にはあるんでしょうが、
スキルがあるかどうかのほうが安定し幸福だと思います。

「別に会社辞めたってヘーキ。どこでもやってける。食ってける」
と思って8年前、会社に属するのをやめました。

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