いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

保守闘争

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■保守に奢れるもの久しからず

 システムを導入するともれなく付いてくるサポート、保守。実際のところどうなのだろう、英語でサポートと言うのが正しいのか、日本語で保守というのが正しいのか。しょうも無い事が気になる。

 ついでに気になるのは正しい使い方だ。よく、「サポートだから、問題解決するのが当たり前だろ!」とか、「金払ってるんだからやって当然」、「仕事だから〜はやるべきだよね」こういう理由でサポートに無茶振りする人をよく見かける。

 こういう台詞が出たら気を付けた方がいい。保守にボールを投げた事に安心して、ボロが出やすくなるからだ。保守に高圧的に接していると、加えて油断が生じ、さらにボロが出やすくなる。保守に奢れるもの久しからずだ。

■適切なボールの投げ方

 保守にボールを投げる時、どう投げているだろうか。これは自己チェックが必要だ。力一杯剛速球で仕事を押しつけたり、変化球で駆け引きしてはいないだろうか。あくまで仕事はキャッチボールだ。相手が受け取れるようにボールは投げよう。

 どのような事情であれ、相手が反応できるように仕事の振り方を考えるのが基本だ。保守云々で揉める場合、大概こういうのが抜けている。保守だって人間だ。いくら高いお金を払おうと、できる事とできない事がある。元を取ろうなんて意味不明な事を計らってはいけない。変な摩擦が増えて、逆に損をする。

■保守は責任の捌け口ではない

 何かあったら、すべて保守に責任を押し付ける。そういうスタンスで接する人をたまに見る。まぁ、そういう人に限ってトラブルメーカーなケースが多い訳だが。どんなに優れたソリューションでも、好き放題な使い方をすればトラブルを起こす。文句を言う前にやり方を学ぶべきだ。でなければ、結局損をするのは自分だ。

 ある意味、保守は最終防衛ラインだ。自分が担当している前線を放棄して、易々と問題を繰り越すのは危ない。どのように関わるにせよ、自分の問題は自分で解決する努力をしないと、実質的な利益は得がたいものだろう。

■保守の一歩先をいくもの

 いろいろなソフトウェアやハードウェアには保守というものが付いている。だが、トラブルを起こさないような使い方や有効な活用方法、コンセプトを体系的に教えてくれるサービスが不足しているように思う。また、そういったものを望むユーザも少ない。

 保守も大事だが、未然にトラブルを防ぐためのサービスが薄いように思える。また、ユーザも自分のやり方ばかり押し通して多くを学ぼうとしない。それはお互い幸せになれないだろう。

 分からない事を丸投げできることが利益ではない。最終的にトラブルを最小限に食い止めることができれば、それが利益だ。責任の縦割りで問題は解決しない。自分の使うものは、自分で何とかするくらいの姿勢は必要ではないだろうか。

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