いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

Microsoftさん、僕達の業務増やしてませんか?

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■細かいジャブのような煩わしさ

 実は、Macを使って驚いたことがある。OSの設定って、こんなに楽だったっけ? ということだ。もともとサーバ管理を業務でやってるので操作に詳しいのだが、ほとんど何も考えずに一通りの設定が済んでしまった。

 Windowsの設定をしていると、コントロールパネルとコンピュータの管理の画面からアイコンを探すのが面倒くさい。何十個も並ぶアイコンから、あの機能どこだっけ……。と探す作業。しかも、余計なお節介でカテゴリ分けした画面まで出てくる。デフォルトでカテゴリ分けになっているのがうっとおしい。

 IEにしても、最近のやつはいちいちアドオン云々を聞いてくる。速度を早くするため云々とメッセージが出るが、お前が出てこなければ、問い合わせの電話も減って仕事が早くなる。そう突っ込みたい。

■初心者向け自爆機能

 また、Windowsには初心者向けの自爆機能が満載だ。Windows XPでは、60日のデスクトップのクリーンナップ、Windows 7ではどっかの設定をしないと、リンク切れのショートカットが勝手に消されるというのがあった。

 もともと初心者への親切のために付けた機能が不審な挙動を起し、混乱に陥れる。Windowsにはそいういう風習がある。ここら辺の自爆機能を把握してオフにすること。それがクライアントPCの新規導入時に行う最初の仕事だ。

 ここら辺は、企業ならActive Directoryで楽に解消できる。しかし、個人用のPCでこういう相談を受けるとすごく煩わしい。現状を説明すると、「なんでこんな面倒くさい機能をつけるんだ」と私が突っ込まれる。いや、この機能つけたのMicrosoftさんなんだけど。

■極めつけのライセンス管理

 あれはうっとおしい。叫びたくなるほどうっとおしい。ソフトウェアの会社として、ライセンスの管理が大事なのは分かる。しかし、もう少しやり方は考えて欲しい。ごたごたとコードを管理するのは面倒だ。

 ハードウェアの構成が変わるとアクティベーションが必要になる。って、ハードウェアのメンテナンスで部品入れ替えると、アクティベーションが必要になったりする。しかも、OfficeとWindowsで判断基準が違う。

 もっとも煩わしいのはCALだ。基準を理解するだけで労力を要する。間違えるとマズイので、導入時には慎重に検討しなければならない。システムによって、デバイスCALとユーザごとのCALが混在してしまうと、至極面倒くさい。Microsoftの製品を売る営業さん、大変だろうと思う。

 いっそ、USBキーみたいなの作って欲しい。OfficeもUSBから機動。PC入れ替える時は、USBキー持ってってね!の方がまだマシかもしれない。いっそ、数えられる物で提供してくれ。もう、訳がわからないよ。

■無駄無駄無駄ァーーー!

 何処かしらの吸血鬼さんが叫ぶ気持ちが分かります。細かい無駄も、積み重なれば結構な工数を取る。今まで積み重ねてきた資産の価値と、管理性の悪さを天秤にかけて、まだ資産の価値の方が勝っている状態だ。当分、この均衡は崩れないと思う。

 GUIによる操作性はかなり魅力的だ。しかし、積み重なる無駄にその価値が半減してしまっている。すごく残念だ。ついでに言うなら、サポート業務やPCの導入をやっていると、この無駄がダイレクトにコストの増加につながる。

 もしかしたら、最初のコストはかかるかもしれないが、MacやUbuntu入れた方が最終的にコストが安くつくようになる。そういう逆転現象が起こるかもしれない。無駄を抱えたままでイノベーションは生み出せない。そこは間違いが無さそうだ。

Comment(8)

コメント

真っ赤なレモン

さあっ。ヘンなヤツは無視して、次に行こうぜ。次のOSに。(それもMicroSoftのワナか)

Anubis

>>真っ赤なレモン さん
ただ、いい機能も確実にあるのが残念さを加速させるんですよね・・・・。(それもMicroSoftのワナか)

真っ赤なレモン

Windowsの進んでいる道は、日本のメーカーが進んできたガラパゴス化と同じ匂いがします。
ダメとは言わないが、「何か違うな」とユーザーが言いたくもなる。

ダメな子、手のかかる子ほどかわいいとか・・・
成長した姿を見て目を細める楽しみが、とか・・・

それがWindowsの醍醐味という可能性は、無いよね(笑)

ずいぶん前から言われているように、「社名どおりに『Micro』softを目指せ!」ですね。

とおりすがり

そんな事言ったって、あなたはそのMicrosoftのわずらわしさを素人に通訳することでメシのタネにしているんじゃないの?

通りすがり

Apple製品は何も知らない人にはお勧め。できないことはあきらめるしかない。製品にスタイルを合せられるならこれほどすばらしいClosedな製品はない。日本がなしえなかったガラパゴスをスタンダードにしたApple製品。あっちもこっちも足りないところばかりで、やりたいことは何一つできないのに。Microsoftの「ラスト1マイルはサードパーティに譲る」という宣言もAppleはしないし、どこまでやってくれるのさ。

Anubis

>>とおりすがり さん

>そんな事言ったって、あなたはそのMicrosoftのわずらわしさを素人に通訳することでメシのタネにしているんじゃないの?

確かにこういう人は多い。意識が低いです。
一歩先を行くなら、お客さんの不安を解消することですかね・・・。私はそうしてます。

>>通りすがり さん
ソフトにスタイルを合わせるのは基本だと思う。自分の思惑どおりにできたとして、実は効率がわるかったり。なんてこともよくあります。

ソフトを作った人の意図をきちんと理解して、初めて機能が100%発揮されます。

tom

ジェリー=パーネル曰く
「Apple製品は簡単か不可能しかない」

すごく同意ですね・・・
余計なお節介のせいでかえって不必要な作業が増やされることには本当に怒りを覚えます

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