汝、その名の意味を問う
■横文字が多すぎる。日本語を大事にしよう
IT業界を見ていて思う。技術用語に横文字が多すぎる。今回は、横文字で話をはぐらかすとか、うんたらかんたら、そんな話ではない。もっと根本的なところだ……。
なんか、横文字使えばカッコイイと思っていないか?
最近、この傾向に疑問を感じる。ついでに言うなら、レプリケーションとか、アクティブ・ディレクトリとか、アルファベットで書くのかカタカナで書くのかたまに迷う。どっちがカッコイイかという意味で。また、最後の字を「リー」と伸ばすのか「リ」で伸ばさないとか、そういうのも面倒くさい。
だったらいっそ、日本語にしてみようじゃないか。
■海外じゃ、漢字がカッコイイらしい。
日本人の使う漢字はちょうどいい。中国の漢字は略されすぎて記号みたいだ。台湾の漢字は複雑で書くのに時間がかかる。その点、日本の漢字は形としてはちょうどいい。そして、文章にすれば、平仮名、カタカナでインパクトと織り交ぜると、見た目的にメリハリがつく。
そんな事で、我々、システムエンジニアをどう日本語で呼べばカッコイイのだろうか。考えた答えがこれだ。
機構技師
Systemを辞書で引いてみて、これがしっくりきた。さらに、SIerを独自解釈で言い換えるとさらにカッコよくなる。
向業務機構対策技師団
いかにも取り組んでます! という感じを出してみた。名刺にこう書いておけば、何をしてる人か一目瞭然だ。いちいち「SIerの定義」みたいな論争も減る事だろう。
■他にも新呼称を考えてみる
そもそも技術用語も意味不明なものが多い。もう少し日本人にやさしい名前を考えてみることにする。
会社組織でお馴染みのActive Directory。初めて見た時、なんじゃそりゃ? と思った。名前を直訳すると、「活発な住所録」。これじゃ、どんな動きをしているか、直感的に分からない。名前を聞いただけでどういう動きをしてるか分かるように和訳すると、
不断継続式認証公開住所録
こうすれば、だいたい何をやるシステムか名前を聞いただけでも想像できる。分からない人にも説明がしやすい。
また、サーバの管理者にはお馴染みのRAID。これも聞いただけではよくわからない。RAID-0とかRAID-1とか、「いち」と読むのか「ワン」と読むのか、どうも曖昧になりやすい。それならいっそこう呼ぼう。
重複機構零式、重複機構壱式。
それと開発者の使う言語も謎が多い。そもそも言語の名前に納得がいかない。「C言語」の「C」って何なんだ?アルファベットと漢字を混ぜるので、エレガントではない。どうせならこう呼んでみてはどうだろう。
第三言語
Aから数えてCは3つ目なので“第三”としてみた。意味は合っているか分からないがカッコいいので良しとする。C言語といっても、他にC++とか、C#とかある。ちなみに鍵盤楽器でC#といえば、ドとレの間の黒い鍵盤になる。これも同じように言い換えてみると、
C++ → 多重発展型第三言語
C# → 先鋭型第三言語
こう言えばどういう言語か想像がつく。そして何よりカッコイイ。使ってる人も優越感を感じる事ができ、ちょっとだけ業務効率が上がるかもしれない。
■カッコよさと分かりやすさ
「そんなカッコよさなんてどうでもいい。子供じゃないんだから……」と思うだろうか。そう思うなら、君はイノベーションとは無縁だと思う。実際、Appleはこの“カッコよさ”と“分かりやすさ”を追求して、大きなイノベーションを巻き起こした。
商品を売り出すにしても、ネーミング1つで売れいきが変わるそうだ。
“鼻セレブ”というティッシュペーパーをご存知だろうか?(あれでおしりを拭くと気持ちいい)商品自体は前からあったが、名前を“鼻セレブ”と変更しただけで売上が伸びたそうだ。豆腐にしても、ガンダムのザクの形にするだけで、思わぬヒットを飛ばす。
仕事、仕事と考えると、どうも大人を気取ってしまう人が多い。でも実際、成果を叩きだしている例を見ると、面白いもの、カッコイイものとか、子供っぽいノリで作った製品の方が愛されたりすることもある。
ニーズの根本とは、人の心に影を潜めた、子供っぽさなのかもしれない。