いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

揉まれると大きくなるそうだよ♪

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■フレッシュな新人を見ていると思う

 新人っていいよね。こう、擦れてないフレッシュな感じが。知らないが故の素直さっていうのかな、真っ白い布みたいだ。新人たちが朝礼で前に一列に並んでいるのを見て、「んふふ、子猫ちゃんたち、いらっしゃい♪」なんて想像が膨らんで止まらんよ。

 これからどういう色に染まっていくんだろうね。無邪気に同期同士で談笑しているのを見て、いろいろ想像してみる。これから待つこの会社での「洗礼」をどんなものかも知らずに。

 ぬかるみに少しずつ足をとられるように、少し、また少しと染め上げられていくんだぜぇ……。まぁ、楽しみにするといい。これから変わっていく君たちをじっくりと観察することにするよ……。

■エロゲ風な導入部分はさておいて

 新卒の方が4月に会社に入って、そろそろ数カ月。そろそろ地金が見えだすころだ。仕事の厳しさにゲンナリする人。うまく上司に取り入ってペースを掴んだひと。いろいろいるだろう。たぶん、世の中というものをその肌で体感して、いろいろな変化を感じているだろう。

 学生時代、どんなに勉強で頑張っていても、サークルで活躍していても、会社で働きだすといったんリセットされる。学校という閉じた世界で作り上げたものを、そのまま会社に持っていけることはまず無い。誰もがノーガードな状態で新しいスタートを切る。学生時代から切り替えのつかない人は右往左往することだろう。

■先輩方はどのようにしてこの難局を乗り切ったか

 先輩やら上司だって、かつてはそんな時代があった。どのようにしてそういう時期を乗り切ったかを聞くと、鼻高々で武勇伝を語りだすかもしれない。ただ実際のところ、ほとんどの人は何もしていないだろう。私も頑張りはしたものの、ノープランで目の前の課題に取り組み続けただけだ。

 今考えれば、まだ何も経験してもいないのでまともなプランなんて出るはずもなかった。よく将来うんぬん、プランうんぬんと話を聞くが、そんなことを考える余裕なんてないはずだ。無計画を推奨するわけではない。計画を立てるための情報を集める段階というのがある。そういう時期は、とにかく経験するしかないのだ。

■諸先輩方は揉め

 そんな考える余裕もなくオロオロしている新人君たちを見て苛つくなかれ。不安を和らげるためとは言え、安易に甘やかす必要もない。

 だからといって、感情に任せて叩くのは絶対にやってはいけない。きちんと揉んでやるんだ。

 人は、社会に揉まれないとなかなか成長できない。揉まれるとはどういうことだろうか。単に関わり合うくらいのことだと思う。それをどう受け取るかは相手次第でいいと思う。

 IT業界は頭のいい人が多い。何かにつけてプラン、対策、準備うんぬんと手段を講じたがる。ただ状況や時間が解決する問題だってある。必ず何かの手段が必要とは限らない。

 PDCAだけが成長の手段じゃない。ただ揉まれること。それも成長には大事なんじゃなかろうか。

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