いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

キャプテン翼で戒めるプロジェクトマネジメント

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■見ている分にはかっこいいが、やったら危ない

 『キャプテン翼』は、少年ジャンプの黄金期を築いた漫画の1つである。熱血サッカー少年のスポ根漫画だ。巨人の星のサッカー版だと解釈している。今、マネジメントに関わっている人はこの漫画を見て育った世代だろうか。

 えらくカッコイイ漫画で、プロのサッカー選手の中にも本作を見てサッカーを始めたとか、ファンだったという人がいるそうだ。でも、冷静に読むとこの漫画、非常にツッコミどころが多い。よく、漫画のキャラクターを真似をしたら危ないと子供の頃注意されたが、このキャプテン翼も真似をしてはいけない漫画の1つだ。

 見てかっこいいからといって真似しちゃだめだ。かっこいいけど、やったら危ない。ちなみに、「やったら危ない」と言うが、「やたら危ない」と「やったら(実行したら)危ない」とちょっとかけてみた。

■少年たちがしのぎを削る危険プレー

 このキャプテン翼だが、中国雑技団も顔負けなアクロバティックな技がいろいろあった記憶がある。小学生がオーバーヘッド・シュートをかましたり、そのオーバーヘッド・シュートをオーバーヘッドシュートで止めるという荒業をやってのけていた。

 そしてインパクトが強かったのがスカイラブハリケーン。うまく説明できないけど、要は1人を踏み台にして思いっきり飛び上がって蹴る。そういう技だった記憶がある。スパイクをはいて相手を踏み台にするので、ちょっとでもずれたら流血の大惨事だ。

 こんな危険プレーが目白押しなので、怪我人は多かった。でも、君のプロジェクトでもないだろうか。オーバーヘッド・タスクをオーバータイム・ワークで止めるような荒業とか、他社のサポートを踏み台にしてとりあえず難を逃れるとか。そんなマネジメントを見たことがある。

■そもそも反則技が多い

 ゴールポストを蹴って三角飛びをしたり、よじ登ったり。そして、人をはじき飛ばす強引なドリブル、スライディングタックルの嵐……。サッカーのルールに詳しいわけではないが、今思えば明らかに反則行為だ。

 当時、武闘派だった私は、この漫画を見たせいでサッカーのルールがよく分からなくなった。サッカーって人を弾き飛ばしていいものだと思い込んでしまい、授業のサッカーで足払いやらスライディング・タックルを常用したため、相当嫌われた苦い思い出がある。

 キャプテン翼の怖いところ。躊躇せずに全力で反則技を使うので、それがルールに見えてしまうことだ。君のプロジェクトでもないだろうか? 正々堂々と反則技。これで成果が上がってしまうと、逆に格好良く見えてしまうところがまた怖い。

■結局、普通にやった方が効果的

 派手な技が目白押しなキャプテン翼だが、意味不明な技が多い。わざわざオーバーヘッドでシュートするなら、普通にヘディングシュートでも良さそうな気がする。普通に役立っていたパワー系の必殺技って、実はただの強力なシュートだ。

 どうも、運動神経を無駄使いしてないだろうか。また、キャプテン翼というが、実際は無茶に頼る傾向が強い。キャプテン翼というより、スパルタ翼という印象を受ける。そんな人を率いる人が率先して無茶をするところが、うまくいかないプロジェクトマネージャとだぶって見えてしまう。

 漫画のぶっ飛んだ描写を見て笑う人はいる。しかし、自分の力量を超えた無茶をすると、漫画みたいな発想をしてしまう。けっこういます。スカイラブハリケーン級の無茶な指示をだすプロジェクトマネージャが。現実でこういう必殺指示を出されると対応できない。

 実現不能な事を実現しようとすると、つい漫画的な発想をしてしまう。そういう傾向があると思う。逆にそこを認識して戒めてみてはどうだろうか。現実の問題を打破する1つのポイントだと思う。

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