いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

成長の観察

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■成長というものを肌で感じてみよう

 成長とは、生物や物事が発達し大きくなることをいう。今さら言うまでもない。君はこの成長を見たことがあるだろうか? そして感じた事があるだろうか? 例えば、会社が大きくなるのでもいい。部下が育つのでもいい。

 成長というものを細かく見るといろいろな発見がある。この成長というものをきちんと観察するには、植物を育ててみることをお勧めする。嘘や偽りがなく、そのまま形として確認できるからだ。

■成長というリアル

 成長というと、栄えていって規模が大きくなって豊かになっていくというイメージが強い。だが、実際はそうでもない。どちらかと言えば、環境への適合のための手段というように思う。植物を育ててみるとそれを感じる。

 植物はそれぞれのキャパシティで育つのでなく、あくまで環境でどれだけ育つかが決まる。それぞれに合った環境、例えば土の粒の細かさや、乾燥の度合い、湿度、風通しの良さなど、実にいろいろな要素がある。

 ただ日を当てて水をやれば育つという、簡単なものではないのだ。

■意外と有限のサイクルだったりする

 当たり前だが、植物は絶対に枯れる。枯れる前に摘んで食べられたりもする。どこかが成長してる反面、平行してどこかが失われている。勢力拡大というより、現状維持の手段として成長をしているように見える。

 この成長と損失の絶妙なバランスを操作して、きれいな花をたくさん咲かせたり、美味しい実を実らせたりしていくのだ。

■これを会社や人材に当てはめてみる

 会社や人材、経済もそうだが、この植物の成長パターンと似ている気がする。つまり、きちんと環境を整え、伸ばす教育と慎みを教えることが必要なんじゃないかということだ。

 面白いことに、環境を整えず水だけまいて放置すると、植物は急激に伸びる。俗にいう“もやし”ってやつだ。これを急激な成長と勘違いしてないだろうか。まぁ、すぐ枯れるけど、急激な成長には変わりがないが。

 人間やらを見てると、嘘やねじ曲がった情報、利害が入ってなかなか正しく観察するのは難しい。

 その点、植物は正直です。育ててるといろいろ気づきが多い。本屋でマネジメントの本を研究するのもいいが、ホームセンターに行って植木でも買って育ててみてはどうだろうか?

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