いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

最強のコミュニケーション能力育成ツール

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■エンジニアでもコミュニケーション能力は必要だ

 日本人はコミュニケーション能力を重視する。エンジニアの募集要項にもコミュニケーション能力という項目がよく書かれている。

 裏を返せば、コミュニケーションがうまくいっていないのかなと思う。もともと、コミュニケーション能力がある人が集まる現場なら、変ちくりんな人が1人や2人いても、何とかなりそうなものである。

 エンジニアの募集要項にこのようなことが書かれるという現状を踏まえると、コミュニケーション能力は重要な能力の1つである。ということと、この能力を備えている人は現状では少ない。という2点が言えるのではないだだろうか。

■効率的強化方法

 書店に行くと、コミュニケーションについて書かれている本が多くある。コミュニケーション能力が重要なスキルとして認識されているので、やはり関心も高いのだろう。巷では、コミュニケーション能力を高めるセミナーも見かける。金額も、決して安くはない。

 ただ、書店で本を立ち読みしたり、セミナーのチラシを見て、何か的を外している気がする。内容が固かったり、無理やり理論をねじ込んだような不自然さを感じるのだ。

■最強の強化ツール

 そもそも、コミュニケーション能力とはどうやって身につけるのだろうか。それは、人との交流で身につけるものだ。生まれた時から、常にコミュニケーションを取りつづけていく。その中で自然とコミュニケーション能力は培われていく。

 コミュニケーション能力を考える上での原点、それは理論や経験則によりも、もっと根本的なものに裏付けされるのでないかと考えます。例えば、子供同士でおっかけっこをしたり、キャッチボールをしてみたりと。

 それを踏まえて、1つ、最強のコミュニケーション能力育成ツールを提案したい。

 リカちゃん人形だ。 

■子供のままごとに学ぶ

 ちょっと考えてみて欲しい。ままごとって、非常によくできた人生のシュミレーション訓練じゃないだろうか? 女の子2人にリカちゃん人形を持たせてままごとをやらせると、思うがままに互いの役を演じる。時にはエゴを丸出しにして、人形の喜怒哀楽を、さながら自分ことのようにシュミレーションをこなす。子供がままごとが、コミュニケーション能力を鍛える非常に優秀なメソッドになっているように思えた。

 理論や経験則も大事だが、ままごとにある根本的なものがない。根本的なものとは、自分をさらけ出す素直さや、感情と向き合うという姿勢だ。コミュニケーション能力をするために、誰にでもリカちゃん人形を勧める訳ではない。適切な対象に適切なツールを与えることで、最大の効果が上がるのだ。

 コミュニケーション能力を高めるためには、理論や経験則でよりも、実際に喜んだり傷つく事の方が実感が伴う。そういう、もっと自分のエゴと向き合うようなアプローチが必要じゃなかろうか。

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