有名経営者の話からひらめいた、来年の目標
2007年12月28日の「@IT自分戦略研究所 Weekly」に掲載したコラムを紹介します。仕事、こだわってますか?
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先日、ある知人との再会を祝しての会食がありました。参加者同士の会話で大いに盛り上がり、その中である有名な経営者の話になりました。
古希を過ぎても活力の衰えをまったく感じさせないその経営者は、フィリピン人の夫婦を家事手伝いとして雇っているそうです。夫婦は英語しか話せず、日本語はチンプンカンプンだということでした。
そこでクイズが出されました。「なぜ、その夫婦を家事手伝いとして雇っているのか?」。私が思いついたのは「英語力を落とさないため」というもので、これが見事正解。英語しか話せない環境を作ることで、過去に習得した英語力を少しでも維持するというこだわりからそうしているそうなのです。
さすが有名な経営者は違うなと感心しつつ焼き鳥をほお張る私に、「実はもう1つ理由があるんだよ」と知人。すでに口の中の鳥皮に全神経を集中させていた私は、考える余力がなくて早々にギブアップ。しかし知人の口から出てきた答えを聞いて驚き、鳥皮をそしゃくしないまま飲み込んでしまいました。
もう1つの理由とは「情報漏えいを防ぐため」でした。会社の重要情報が漏れる可能性を考え、日本語が分かる家事手伝いを雇わないでいるというのです。身の周りから事故に備える、それも有名経営者のこだわりのように感じました。
会食が終わり会計をしている間、来年の目標をどうするかという話題になりました。私の中ではすでに決まっていました。2008年の目標は「英語力を落とさない」でもなく「情報漏えいを防ぐ」でもなく、「さまざまなことにこだわりを持つ」にしよう。そう決めた新橋の夜でした。
(人財メディア事業部 平岡健)