@IT自分戦略研究所 メールマガジン「@IT自分戦略研究所 Weekly」に載ったアイティメディア社員のコラムを紹介します。

同期のあいつの強さの秘密

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 2007年12月14日の「@IT自分戦略研究所 Weekly」に掲載したコラムを紹介します。「やりたいこと」が明確な人は強い、というお話。個人的には、あれこれ迷うのも良いものだと思いますが……。

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 今年も残すところ、あと2週間ちょっと(編注:バックナンバーですので、季節がずれているのはご容赦ください)。ちまたは忘年会シーズン真っ盛りですね。私も毎年この季節はお酒の席が多くなるのですが、最近宴会のたびに痛感するのが、年齢から来る体力の衰え。単に飲める量が減ってきただけではなく、バカ騒ぎのテンションが長続きしなくなってきています。肉体面だけではなく、精神面での体力も衰えてきているんでしょうか? まあ、年齢とともに落ち着きが出てきた、と前向きに解釈していますが……。

 先日も、以前勤めていた某外資系企業の仲間とお酒を飲む機会がありました。皆若かったころは、お店から苦情が出るほどのバカ騒ぎを朝まで繰り広げたものですが、お互いに年齢を重ねたいまではさすがにそこまでのパワーはなく、夜が明けきる前に「お互い、年とったもんだなあ」としみじみ語り合って解散となりました。

 ちなみにその飲み会、仲間内の1人が日本法人から米国本社へ栄転することを祝った壮行会でした。彼は私と年齢が近く、その会社へ中途入社した時期もほぼ同じだったため、自然と親しくしていました。社内競争が激烈な会社だったのですが、個人的な事情もあって途中離脱した私とは違い、彼は8年間その中で戦い抜いた末、以前からの希望であった米国本社勤務を勝ち取りました。久々に会った彼は、かつての若さはもうなかったものの、自信に満ちあふれたいい顔をしていました。

 はたからは順風満帆に見える彼のキャリアですが、実際には苦労に次ぐ苦労の連続だったようです。ただ、彼は常日ごろからこういっていました。

 「おれのやりたいことは、この会社でしかできないんだ」

 いま思うと、彼の強さはここにあったのだなと分かります。自分のやりたいことがはっきり見えているから、迷いがない。迷いがないから、苦しいときでも頑張れる。

 転職にも苦労がつきものですが、これと同じことなのかもしれません。やりたいことがあるから会社に残るのと同じく、やりたいことがあるから転職する。このシンプルさが、いざ苦しくなったときの精神的な体力の源泉になるのではないでしょうか? 「迷う」ということは、きっと体力をとても消耗する行為なのでしょう。日々、何かにつけ迷ってばかりの私は、あの日以来反省しきりです……。

(TechTarget 編集部 吉村哲樹)

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