転職者の視点、いま転職すべきか悩んでいる人たちへ
2005年12月14日の「@IT自分戦略研究所 Weekly」に掲載したコラムを紹介します。河東さんは、実は今では別の会社に転職されています。悩んだり、迷ったりすることは大切ですね。
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私は9月にアイティメディアに転職しました。しかし、以前「転職」に対して持っていたイメージは、「面倒そう・お金かかりそう・難しそう・失敗しそう」と悪いものばかりでした。
新卒で入社したころは覚えることも多く、そもそも就職活動を乗り越えたばかり。転職なんていう文字はまったく頭に浮かんでこず、転職サイトを見たり同期が何人か辞めるのを経験したりしても、他人事のように感じていました。
就職して2年半が過ぎたころから、当時の職場では見られないいろいろなものを見てみたいと思う気持ちが強くなり、少しずつ転職に興味が出てきました。しかし、自分にはまだ早いという思いがあり、なかなか決断できませんでした。
そんな時私の背中を押してくれたのが派遣社員の方々でした。当時の職場はスペシャリストながら派遣社員として働いている方が多く、いろいろな職場で経験を積む大切さをよく聞いたのです。
それでもなかなか勇気が出ず、転職は怖いものではなく楽しいものかもしれないと考えて決断するまでには、半年以上かかりました。しかしその後に発揮した行動力は、普段の私とは比べものにならなかったと思います。
決断してからは転職活動に没頭しました。手続きに追われて次の準備をしているうちあっという間に月日が過ぎ、気付いたら転職活動が終わっていたような感じでした。転職活動で運が良かったこともありましたが、始める前に悩んでいた時期が一番長かったかもしれません。
いろいろな職場を見てたくさんの人と話せたことはとても良い経験でしたし、転職活動に対して後悔はまったくありませんでした。
いまは無事転職を果たし、まだまだ慣れないところもありますが、新鮮な気持ちで仕事をしています。
仕事をしている以上、きっと誰でも仕事内容・給料・環境などで悩むことがあると思います。転職するにしてもしないにしても、いろいろな選択肢を見て刺激を受けるのは大切だと思いました。いま転職するべきかどうか悩んでいる人には、実際に活動する前に、自分が後悔しないかどうか真剣に迷う時間を大切にしてほしいと思います。
(河東理奈)