@IT自分戦略研究所 メールマガジン「@IT自分戦略研究所 Weekly」に載ったアイティメディア社員のコラムを紹介します。

戦いは続く

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 2005年6月15日の「@IT自分戦略研究所 Weekly」に掲載したコラムを紹介します。元気になって本当によかったです、大内さん。

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 「動かしてみて」。そういわれて左手を動かした。いや、動かそうとした。が、まったく動かせなかった。動かせないのは、左手だけでなく、左足も同じだった。その時なぜか妙に冷静に自分の体を眺めながら、「こりゃ、ダメだな」とつぶやいていた。そして、社会復帰できないんじゃないかと思った。

 それが救急車で救急病院に搬送されたときのぼくの状態だった。病院に着くと、すぐにいくつかの検査を受けた。体は横たえたままだったが、誰かに運ばれていたのだろう。検査と診察の結果、脳梗塞といわれた。

 救急車で運ばれた次の日には、かすかだが、指から動かせるようになった。だが、左手を頭の上にまっすぐに伸ばせるようになったのは、救急車で運ばれてから1カ月は経過してからだった。その時には、すでに救急病院から違う病院に転院していた。

 結局50日ほど入院していた。完治したわけではない。ぼくの場合、食事制限などはなく、いろんなものをバランスよく食べなさいというアドバイスを受けた。ただ医師からは、「投薬で良くならないようであれば、手術しましょう」ともいわれた。

 いまのところ、1週間に1度リハビリがあるし、1カ月に1回は検査と診察もある。

 現在まいっているのは、パソコンのキーボードを打つのさえ苦痛なことだ。1日2時間も打てないような気がする。最初は1語打つのにも何十秒もかかった。いまもさほど速度は向上していない。こうした病気では焦りは禁物だとは知っている。それでもつぶやきたくなるではないか。キーボードを、きちんと打てるようになりたいと。

 この病気にしては、社会復帰は早い方だろう。ただ、いまはまだオフィスにいるだけのような気がする。こうしたことにも、焦りは禁物だが……。病気との戦いは当分続きそうだ。

(@IT情報マネジメント編集部 大内隆良)

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