鼻濁音についてなんですが
どうも~、消火器です(Twitterはこちらです→https://twitter.com/super_syokaki)。
今回は(も)きわめてどうでもいい内容なのですが、みなさん鼻濁音ってご存じでしょうか?
ガ行を文頭以外で発音するときに、「んが」みたいになるやつです。伝わってない気がする。
たとえば、「はがき」という言葉を発音するときに、「が」が「が」じゃなくて「な」と「が」の中間みたいな音になるんです(便宜上、以後「ヌァ」と表記します)。でも、「がけ」と言う場合は「が」は「が」でいいんです。というアレです。じゃあ「ガガーリン」はどうかというと、「ヌァヌァーリン」になります。ウソです。じゃあ「ガヌァーリン」かと思いきや、あれは外国語なので「ガガーリン」でいいそうです。
アナウンサーなど、人前でしゃべる職業の研修では、かつてはしつこく指導されたようなのですが、最近はアナウンサーも鼻濁音を使わない人が多いらしく。もしかすると聞く機会自体減ってきているかもしれません。
なぜこんなどうでもいい話をしているかというと、自分がたいへんこの鼻濁音が気になる性質でして。読者のみなさんにはきわめてどうでもいい動機で、もう少しこの話を続けさせていただきますが。
「もう少しこの話を続けさせていただきますが」などとしゃべるとき、最後の「が」で特に鼻濁音がよく響きます。語の途中にある場合鼻濁音というのは前後の音に馴染んで存在感が大変に薄いのですが。落語家の中には、江戸っ子の発音の感じをだすためには鼻濁音が不可欠だ!と考える方もいらっしゃるようです。聞いている側からすると、そもそも江戸っ子と話したことがないので、うーん、わからん、という感じですが。落語家の方で鼻濁音がきれいな方に遭遇すると「鼻濁音だぁ~!」と思わざるをえません。
小1のときの先生が妙にこの鼻濁音に厳しい先生で、助詞の「が」は「ヌァ」なのだ、ということを強調されていて、そのせいで自分も鼻濁音使いになりました。さらに、大学生のとき大瀧詠一にハマっていた時期があり、彼もまたきれいな鼻濁音使いなんですね。彼に似せて彼の曲ばかり歌っていたせいで、すっかり鼻濁音が抜けなくなっちゃいました。
いずれにせよ、日本語倫理として鼻濁音が残っていたのは、自分が小学生のころぐらいがギリギリのようで、「ら」抜き言葉禁止と同じかそれ以上に消えつつあるルールなのかもしれません。話が逸れますが、自分、「ら」抜きも大変気になる性質でして。つくづくヤな奴だなと思うのですが。
コメント
ちゃとらん
鼻濁音ですか、懐かしいです。
中学時代の音楽の先生が、歌う時に必ず鼻濁音で歌いなさいと常に言われていた記憶があります。長身でいつも蝶ネクタイを付けている優しい先生でした。
消化器
ちゃとらんさん
コメントありがとうございます。
やっぱり懐かしい感じなんですね……。個人的には鼻濁音の音を美しく感じるので、なくなってほしくないと思っています。
音楽の先生のお話、素敵な思い出ですね。ちょっと鼻濁音中心主義的な解釈ですが、「優しさ」と鼻濁音もけっこう親和性があるのかな、と思ったり。鼻濁音は響きが優しいですからね。江戸っ子には当てはまらないかもしれませんが(笑)
元石川県民のおじさん
もう、故郷金沢を離れて30年になりますが、石川県の方言では、鼻濁音が当たり前のように使われていました。今でも鼻濁音が活きているんじゃないかと。
ちなみに竹内まりやさんは、ちゃんと濁音と鼻濁音を使い分けて歌われていらっしゃいます。
元から美しい声が、さらに美しく響くので、私は大好きです。
消化器
元石川県民のおじさんさん
コメントありがとうございます。
金沢の方言はあまり聞いたことがありませんが、美しい響きはぜひ後世に至るまで残っていってほしいですね。
竹内まりやさんも鼻濁音を使われるんですね!やはり自分より上の世代ではまだまだ鼻濁音を使われる方が多かったんでしょうかね。
gama
大学時代、専門の英文法の先生が鼻濁音を使う人でした。専門用語に「言語内的ナントカ」「言語外的ナントカ」というのがありましたが、当地の方言では鼻濁音はほとんど使わないので、その先生の発音を区別して聞き取ることができず、学生は前後関係と気合で強引に自己流解釈していました。