文学部出身のややくせのある視点から見た、IT業界、人工知能、働くこと、などなどについての文章

落語家の呼び方

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 こんにちは、消火器です(Twitterはこちらです→https://twitter.com/super_syokaki)。

 今回はたいへんどうでもいい話なのでアレなのですが、今年は軽めの投稿を多めにやっていきたいので。

 落語家について語りたいっていう時ありますよね?ないですか。まぁ有名人一般でも同じ話かもしれないんですが、文中でどう呼んだらいいかけっこう迷ったりします。

 まず、通例としては、落語家はしばしば「〇〇師匠」と呼ばれています。しかし、なんだかちょっと気取りがあるようで使いたくない。相手の呼び名には、相手と自分のいる「場」を設定するようなところがあって、「師匠」と呼んでしまうと、そういう江戸前な「場」を作り出してしまう気がする。そのエートスにはちょっと乗っかれない。

 あと、ちょっと距離感が近すぎる気がする。気がするだけなのかもしれないが、ちょっと二人称的な部分があり、それを三人称として文章で使うと、「お知り合いなんですか?」という感じがする、気がする。

 じゃあ「さん」付けにするか、というと、やはり同様の「お知り合いなんですか?」問題が発生する。これはふかわりょうもどこかで話していた気がする。これを「ふかわりょうさん」にしてしまうと、やっぱりふかわりょうという人物のひととなりを知っていて、それで敬意を含めて呼んでいるニュアンスが出てしまう、気がする。もっとおかしいのは「ジョン・レノンさん」とかで、亡くなった会ったこともない人にさん付けするのはおかしいと直観が訴えかけている。それと全然別の問題として、柳家小さんという落語家について言及したいときに、「小さんさん」となってしまい、ちょっと具合が悪い気がする。

 じゃあ呼び捨てか、となるが、それはそれで畏れ多い。ネットに文章を書くと、こういう時代なので本人が目にする機会もないとは限らない(人によっては毎日のようにエゴサしていて、それで怖い目にあったことが幾度かある)。こういう時、批評を書いているのであればけっこう気楽なもので、批評では基本的に対象が呼び捨てにされる(はず)だから、堂々と呼び捨てにできる。ただ、そうでなくてただ感想などを書きたい場合などは、呼び捨てにするほど居直れず、かなり躊躇する。最も困るのは、呼び方一般の問題といった、当人個人にはほとんどなんの関係もない極めて表面的な文章を書いているときである。

 というか、だいいち、ネット上には落語ヤクザみたいな存在がいっぱいいそうなので、怖くてとても落語についてうっかり書けやしないという感じです。これはプログラミング関連も同じで、いわゆる「マサカリが飛んでくる」ってやつがこわくて、なかなか技術系の記事を書けない。これまたツイッターで見ていると陰湿な炎上のさせ方をしているのをよく見るので、なおのこと怖くなる。私初心者なんですー、といったスタンスをどうしても抜け出せない。これは臆病でしょうか、ズルっこなんでしょうか。

Comment(4)

コメント

ちゃとらん

これ、あるあるですよね。同じく結構悩みます。
# 落語家さんではなく、一般的な呼び方ですけど。


例えば、このエンジニアライフさんにも『勝ち逃げ先生』さんが居られますが、先生で止めると呼び捨てっぽいですし、先生さんとなると、なんだかなーという感じがします。
# 同様に『なかやまきんに君』さんや『さかなクン』さんとか。


私は無条件に何でもかんでも何も考えずに『さん』を付ける派です。そういうスタンスにしておくと『ああ、この人はとりあえず『さん』でもつけときゃいいって思ってる人だな』となり、「お知り合いなんですか?」という感じが薄れる気がします。(気のせいかも・・・)

マスター吹越

ちゃとらん様同様自分も脳死で「様」を付けますね…。
知り合い感は減る、相手を立てている、コミカルにしたいときは慇懃無礼感からコミカルさも出せると脳死で付けるには便利な敬称だと考えております。

消火器

ちゃとらんさん

そうですよねー、けっこう普遍的な悩みなのかも。
対面では自分も「さん」で逃げますね(笑)。たしかに統一するのはひとつの手法ですね……。

消火器

マスター吹越さん

あー、いいですね!文脈次第でいろいろなニュアンスが出せるのもかなり便利です。
ただビジネス以外の場では使いづらいかなぁという気もしますね……。丁寧であることは間違いないのですが。

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