ホワイトな大手企業へ転職！その51 番外編 朝の朝礼！その3
1回目はたしか社長が電話回線で全員朝礼に参加した時だ。これだけならみんななんとも思わないのだが、この社長の電話でのメッセージが非常に興味深いものであった。それはここの会社の得意先からの評判を発表したときだ。「ええ 我が社の製品でありますが、品質、納期などを他社と比べると「あなたのとこは20社ある取引先ではどうみても最下位だ」」と電話の向こうから社長のメッセージが流れた途端、場内はシーンとなったのである。要するに多数ある取引先では私たちの会社の製品は最低ランクということであった。
こんときは全員が正面を向いてシーンとしていたのを今でも覚えている。「じゃあ、最低ランクなのに何故取引を打ち切られないのか？」と社長は続けて次のように答えた「あなたの会社は創業者が偉大な方だったし、その影響がまだ強く残っている。」ということだった。要するに創業者の信頼があったのだ。やっぱ超一流企業の創業者ってほんとに凄いと思う。「死せる孔明生ける仲達を走らす」ってやつですね。
そしてもう一つ、全員朝礼の時に全員が静まり返ったとき、それはここの工場の閉鎖を社長自ら発表したときであった。「ええ 2000年に潰れておりました！」って衝撃な発言をしたのだ。この発表をしたときが2004年。既に4年前に潰れていたってことを初めて聞かされた衝撃的な瞬間であった。この二つの話題の時が全員がシーンとした全員朝礼で会った。このときに初めて社長を見たんだけど、デブで普通のおっさんだなってのが私の印象であった。
そしてこのクソ長い全員朝礼で一番かわいそうなのは、C勤者の人たち。C勤というのは夜12：00～朝8：45分までの勤務だ。機械は24時間稼働しているところもあるのでC勤者は朝礼が終わるまでラインに入っていなければいけない。だから全員朝礼の時は参加せずにC勤者のために気を使って朝一で勤務を引き継ぐ人たちも居たのだ。しかし日勤者にとっては朝礼が長いほど仕事の時間が短くなるし、朝礼終了後にはすぐに10時の休憩にもなるので美味しいのだ。
次に水曜日の工場全体の朝礼、これは工場長が仕切る。そして所感は各班の班長、職長クラスの人間がローテーションで行う。この朝礼も別にたいしたことはなかった。全員朝礼と同様、誰も聞いてはいない。そして参加しない者が増えてくる。それがあまりにも不参加者が増えたので水曜日の朝礼のときはガラガラの状態になってしまった。
そして遂に工場長が切れた。ステージに上がり朝の挨拶をした直後に「少ないですね！」って一言。そしてさっさとステージから降りて帰ってしまったのだ。この騒動で工場の朝礼のときは各班の班長連中たちが必死に社員たちを朝礼に参加させるようになってようやく多くの人たちが朝礼に参加するようになったのであった。まとまりがなかったってことなんだけどね。