筆者は1970年生まれ。先輩から、情報技術者を目指す若い方へ生きてゆくためのコラムです。

電子書籍の奔流

»

 2010年、それは突然始まりました。ブクログのパブー。誰もが気軽に電子書籍を出版できるプラットフォームを目指して作られたものでした。流行の流れには敏感な田所、ここでも追いついてみせました。元DTPオペができないはずはない。そんな確信を抱かせるに充分な執筆環境です。

■電子書籍の奔流

 iPadやKindle効果のせいかどうか分かりませんが、確実にPDFやePubで書籍を読もうとする人口は増えていると思われます。ぼくみたいなマイナーな作家のところでも、100ダウンロード、200ダウンロード越えをしている作品は多く、単にホームページとして見た閲覧数も、1作品につき1000ページビュー以上は軽くいきます。

 ここだけの話、手前味噌で申し訳ないのですが、『インフラ系SEの波乱万丈伝』は、案外、一般受けするんですよ。ご存知でしたか? カテゴリは「エッセイ」とか「ノンフィクション」とかになりますね。最もダウンロード数が多いコンテンツの1つです。

 (見本)ブクログのパブー/田所稲造 http://p.booklog.jp/users/inazotaddy

■AiR×ニコニコ生放送 ~電子書籍の全て~

 10月10日(日)、電子書籍AiR×ニコニコ生放送の特別企画! 『AiR×ニコニコ生放送 ~電子書籍の全て~』を視聴しました。

P1000066

 【日時】10月10日(日)19:00~

 【第1部】 北川悦吏子、米光一成らによる電子書籍講座! ~これであなたも電子作家に~

 【出演者】※敬称略

 北川悦吏子(脚本家)
 桜坂洋(小説家)
 米光一成(ゲームクリエーター)
 吉田健吾(株式会社paperboy&co.)
 堀田純司(作家)

 【第2部】 書籍業界の未来は!? これからの電子書籍について徹底討論!

 【出演者】※敬称略

 北川悦吏子(脚本家)
 桜坂洋(小説家)
 米光一成(ゲームクリエーター)
 吉田健吾(株式会社paperboy&co.)
 堀田純司(作家)
 岡田有花(ITmedia) ※^IT戦士さん
 山本智恵(講談社)

 電子書籍「AiR エア」とは、作家、脚本家、研究者、漫画家、記者、企業家など第一線で活躍する書き手が集まり、出版社を介さずに直接読み手に届けるオリジナルの電子書籍です。

P1000065_2

 何を隠そう、ぼくは一般アカウントのくせに、アリーナの最前列で聴いていました。

■概観としてまず第一印象

 北川悦吏子さんを囲む出版業界人の会(主に男性陣)という気がしました。聴衆も、比較的クールに受け止めていました。「本当にはやるのか」「アップルが撤退したら終わりじゃん」「北川悦吏子先生きれいだなあ」といった案配です。

 確かに観客席には、北川悦吏子先生目当てに来ているお客も多かったのですが、活字関係者の方もいらっしゃって「このままアップルを信じてこの国は大丈夫なんだろうか」とか「もし教科書が全部これになったら、我が国の教科書はアップルに牛耳られてしまう」などのシビアな意見もちらほら。

■パブーの使い方を紹介していました

 paperboy&co.の吉田さんがパネラーになって、iPadでブクログのパブーの使い方を紹介されていました。これはいらんのと違いますかね。いじってみて、書いてみれば、誰でも分かる話でして、実演する必要はなかった(まあ、こんなに分かりやすいユーザーインターフェースですよ、という実演にはなった)ので、もう少し詳しく、パブーで何を目指すのか。これからのパブーはどうしていこうと思っておられるのかが、もう少し聞きたかったですね。

■眠気スイッチが入って、AiRについては聞いていないです

 出版社も取次も通さない、作家発個人行きの雑誌だそうです。詳しくは、こちらのリンクが詳しいので、そちらをご覧ください。

■90分テープに録りましたが……

 録音しましたが、お話の内容が雑誌をめぐる世間話になっていて、録っていても盛り上がる箇所では音量が大きく音割れをし、静かなところでは無音に近くなるので、ラジカセで録っていたらそれはもう大変でした。

 こういうものは、90分なら90分と、あらかじめ時間を区切って告知した方がよさそうですね。ダラダラしゃべられると、退屈します。参加している人以外は置き去りにされてしまうので、動画でも与太話、客のコメントも与太話というわけで、いまいちインパクトに欠ける内容でした。

■電子書籍、この先どうなるやら……

 確かに、電子媒体については、ダイナブックの昔から言われてきました。しかし、いまのiPadが、果たして最終完成形と言えるのかどうか。ここは1つ、アイティメディアに充分に検証していただいてほしいものです。中にはiPadの重量が「重たい」という人もいるので、そこのところどうなの? という疑問は、最後までぬぐえませんでした。

 (ソフトバンク携帯の月賦が終わったら、iPad Wi-Fiを買うぞ!!)

Comment(0)