中小企業が守っていない企業経営の基礎
皆さん、こんにちは。読んでいただいて、どうもありがとうございます。さて、僕には、お金がないので(素直に認めます)、授業料の分割払いが効くユーキャン(月謝制)で、中小企業診断士の資格を取ろうと、初歩から勉強中です。まずは1冊目からノックアウトされているんですが、なんとかマークシートにチェックが入りました。たかが24個のマークを塗るのに、10日もかかってて、ほんまにええんかいな。進もうと思えば、いくらでもすっ飛ばせるけど、すっ飛ばさないようにするためには、じっくり進まないといけない。すっ飛ばしが効かない難しさはありますね。また、企業会計部分につきましては、TACの簿記テキスト(講座ではなく単行本)が有効だと聞きましたので、いま、それを使っています。うう、見るだけで難しい。
■資格試験勉強で初めて知る真実
そもそも、中小企業ばかりに勤めていたので、たとえ何度徹夜しようと、弁当代1000円だけとか、残業代がチャーハンの現物支給だとか、賃下げだとか、出し抜けに営業へ行け、さもなくばクビだとか、最終電車がなくなる寸前まで働いても給料一緒だとか、残業代を意地悪な上司が赤ペンチェックする、つまり、残業しなかったことにされるとか、そもそも36(サブロク)協定なるものを知らなかった、しまいには計画倒産などなど……。今考えれば「くそったれ!!」と思うべき、悪辣な中小企業ばかりに勤めていた。そんな中で、よくぞ頑張ったなと、自分で自分を褒めてあげたい気分で充満しています。
■そもそも経営ってこうだったのか
中小企業診断士の試験勉強をしていて、僕は本当に、基本的労働権に守られていなかった、と思うこと至極です。勤続20年目にして、初めて知る企業の真実。うかつだった。
- そもそも、Off-JTという言葉すら知らなかった。もっぱらOJTばかりだった
- 労災保険法がくっきり見えた。安全管理者、衛生管理者なんか見たことない
- 労働者に時間外労働や休日出勤させる場合は、36協定締結。初耳だ
- マズローの欲求5段階説の、最低限の欲求さえ満足できなかった
- モラルを高めるやり方が、いろいろあるじゃないか(行動類型論)
すべての2代目社長がこうではないですが、僕が経験した限りの2代目は、こんなことも知ってか知らずか、たとえば、ゴルフや野球観戦、ロータリークラブにライオンズクラブ、青年会議所などに熱中してましたね。勤務中に!! だから、「お前が乗車する高級マイカーのために、オレは働いてるんじゃない!!」と言いたいことしきりでした。結局、言えずじまいでしたけれどもね。僕なら電車かバスか、せいぜいタクシー、しかも、必要に迫られた時に限る、ですけどもね。経営者がモラルハザードを起こしていては、やれやれ、従業員は社長の肥やしかと、溜息をつかざるを得ないわけでして、もはや怒りを通り越し、数々の経営者を反面教師として、僕が予定している会社は、あんな会社みたいにはするまいと、固く心に誓うのでした。
■会社へ貢献してくれと言われても
正直に言いますが、お金がないのを、正直に認めたがらない、事実から目をそむける経営者ばかりでした。社長の失策を、社員になすりつけられてはかなわない。わたしとわたしの会社は貧乏ですので、従業員の皆様方におかれましても、賃金に関しましては、予めお含み置きくださいと、なんで言わない。当社はいま、儲けが少ないので、営業としての教育はきちんとするので、どうかお願いだから営業をやって下さいと、どうして言わない。そうして、人財を簡単にかなぐり捨てて、若い子ばかりを次々と選り好んでいる。しかも非正規雇用で。
いくら、ちょっと鼻先にエサをぶらさげられても、エサが食えなければ走る意味がない。だから、馬はへとへとに疲れて歩みを止めるか、転倒する、あるいは、競技場を去る。モラルが低下した会社は、社長が幾らアメとムチで鼓舞しても、ドッチラケ状態になり、外食すらできない弁当男子ばかりが増える。やがて婚期は遅れる。むろん、貯蓄する余裕がない。不足する賃金を補うために、日々借金は募ってゆく。さらに、破産する人や、病気になるか、自殺する人だって後を絶たない。毎日毎日、見渡す限り、鉄道往生(人身事故)のニュースばかり。こんな状態で、どうして会社のために頑張れますか。
使い捨てられることに関しては特に敏感です。お前、役に立った、はい、ゴミ箱直行。それじゃあ、育つものも育たない。もっと言うと、社長より賢い人間を煙たがるようでは、社内にはアホばかりが沈殿していく。無気力にうなだれるイエスマンばかりになる。でもねえ、出る杭は打たれると言うけど、僕はこの20年で、おかげさまで打たれ強くなりました。出る杭は自立するのです。
■ノッポさんは「子ども」ではなく「小さい人」と言った
たとえ、子どもでも、プライドはあるし、人並みに傷つくし、心を読むし、大人の振る舞いをきちんと見ているのです。確か、こういう話でした。いまで言う、幼稚園の送迎バス代わりの大八車に、高見さんは特別に乗せてもらえた。しかし、タダ乗りしているのがイヤなのか、大八車を引いている大人は冷たい目で高見さんを見た。ああ、タダ乗りがイヤだというのが本音なんだな、と幼心に気付いた。なので、高見さんは、大人になってからでも、子どもを「小さい人」というふうに、敬意を込めて呼ぶようになった。子どもの人格を認めるようになった。だから、あんなに優しいんだ。そういうお話です。
小さい人を見くびっていないだろうか。その能力に対して、たかをくくっていないだろうか。そうして小さい人は、大人の振る舞いを見ながら、精神がじわりじわりと壊れていってはいないだろうか。それが心配です。
最後になりましたが、季節外れのクリスマスソングです。
遥かなるクリスマス/さだまさし(歌詞)
(そんなこんなをバネにして、おっさんはもうじき40歳!!)