筆者は1970年生まれ。先輩から、情報技術者を目指す若い方へ生きてゆくためのコラムです。

“Asianux Road Show” in Osaka

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 2007年10月24日、僕は「Asianux Road Show:大阪」(於:梅田スカイビル)というセミナーに参加しました。主催はミラクル・リナックス株式会社、共催がインテル株式会社と日本電気株式会社。協賛がヴイエムウェア株式会社でした。ロケーション的には、阪急中津駅からすぐ。しかも無料。抽選会・懇親会……つまりは、参加費無料で食べ放題と景品付き……。それが目的か!!(笑)

【吉岡弘隆さんたちのAsianux Server 3講座を聴いて】

 いや、食べ放題や景品が本当は目的じゃなかったんですが(苦笑)、「Windows ユーザー&システム管理者 必見!」というキャッチコピーに引き寄せられるがまま、参加したのです。確か、@ITさんで告知しておられたものを見て行ったかと記憶しています。主にお話になられていたのは、Linuxのカリスマであられる、この方です。

http://jibun.atmarkit.co.jp/lcom01/rensai/first/04/03.html

誰にでもできる! 勉強会の作り方 − @IT自分戦略研究所

 このセミナーは「Windows ユーザー&システム管理者 必見!」という副題でした。じゃあWindows Serverのプロとして、本当に実用的に使えるものなのか、この目で見に行って確かめてやろうじゃねえかこの野郎(笑)と、意気込んで出かけたのでした。

【アジェンダ】
 企業でのLinux活用をテーマに、簡単に使えるOS「Asianux Server 3」をはじめ、企業向けの仮想化・クラスタ化・アプリケーション開発のソリューション、そしてトラブルシューティング手法、さらにソースコードの読み方までを事例を交えたテクニカルな内容でご紹介します。

 つまり、ぎゅっと要約すると、オープンソース未開の地、大阪での「布教活動」みたいなもの。Linuxってこんなに簡単ですよ、こんなにお得ですよ。こんなに可用性があり、仮想化も可能です。某Red Hatよりもベターな選択ですよ。ハードウェアベンダとの連携も密になっています。また、標準でOraNaviが付いていて、オラクルの導入も楽ですよ、といった内容でした。ソースコードの読み方は、えー(絶句)……極めて難解でしたが、言語道を究めた人の説得力があり、今でもその資料は大切に保管してあります。

 果たして、セミナーの結果、オープンソース未開の地、大阪でどれだけ売れたのかは不明ですが、中身は濃かったですよ。抽選会では2等の「ワンセグチューナー」をゲット。またやってくださいねー。あ、景品や食べ放題はいいですから。お金かかりますし……。その節はみなさん、どうもありがとうございました。

【アウトレット品のサーバで実践してみる】

 あれから約1年余……。日本電気さんのサーバ通販「得選街」で、2万円を切るアウトレットPCサーバが出ていたので思わずゲットしました。もし、Sambaサーバにできれば、NASみたいに使えるし、Apacheサーバにもできる。……機械をネットに晒すのはタコレベルでは危険やけど……。また、コマンドやファイル操作の練習にもなって、ひいてはLPIC試験にも活かせる、というわけで「お金が入るまで、取り置きしてください」と特別にお願いしたのでありました。僕は、ひたすら実機をいじって、その振る舞いを納得する主義なので、マニュアルもmanコマンドでひたすら読み解く方なので、実機ありきですね。

 NEC Express5800/110Gd(C/2.93G(256))という型式のサーバ。ここで、自分なりにパーツ屋さんで、ごてごてと周辺機器を買いそろえる訳ですが……。僕は目下、貧乏なので、貧乏生活も、もうドツボなので(苦笑)、まずはメモリから品定めすることに……。

 カタログスペック的に見ると、メモリはDDR2-667 SDRAM-DIMM(withECC)デュアルチャネル推奨なのですが、DDR2-667がもう市場であまり売っていないので、下位互換性があり、目下大量販売中のDDR2-800 SDRAM-DIMM(withECC)を買うことにしようかな。このマシンは、ふつうのパソコンのパリティチェックなしのSDRAMが使えないらしいので、渋々ECC付きメモリ。これは、誤った値を正しく直してしてくれるメモリだそうです。ますます本体よりパーツの方が高くつく予感(苦笑)。せいぜい、標準の512MBのメモリで充分かな。あとはスワップパーティションまかせにする。コスト節減のためなら、致し方なし(苦笑)。

 次いで、SATAドライブ。ここはあくまで「最終実験場」なので、万が一ぶっ壊れてもいいような環境で、とにかく安くつくように工夫します。某価格サイトを見て、1円でも安いところを探して……。送料が高くつくといけないので、大阪での販社を探します。Seagateで500GBってーのがあるのかー。決めた!! その2台でVistaとLinuxをカヴァーだっ!! Vistaも、現状の60GBに比べれば、約8.3倍の容量になり、どちらも満足(笑)。

 その後、何の拍子かOSを入れ直しているうちに、GRUBブートローダーを間違った方法で削除してしまい、変な終わり方に(マニュアルを読むべきでした)。また、なんじゃかんじゃ、ミスも重なり、やむを得ず、もう1台500GBのHDDを買うことに。合計1TBの、期せずして豪華な「ファイルサーバ」ができ上がることになりました。結果、インストールとファイル共有設定(samba)などが、とりあえず成功しました。

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NEC Express5800/110Gd(C/2.93G(256))「田所カスタム」

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ファイルサーバができてしまいました。smbdcsetupって簡単ですな

【最初は何のことやら分からなかった新しい規格“SAS”】

 そこで、カタログスペックを見ながら、おぢさん困った。何でも、エンタープライズ向けのHDDに、“Sereal Attached SCSI”という規格が発表されていたのです。略して“SAS”。……ああっ、分からん!! なにそれ「サザンオールスターズ」? それとも「スカンジナビア航空」? でなければ、「睡眠時無呼吸症候群」? 「イギリス陸軍特殊空挺部隊」? もう、謎は深まるばかりでございました。ネットで字引を引いてようやく分かりました(笑)。理論的には、何台でもデイジーチェーン(……とは言わないのか最近は)しまくりで、制限長さはあるものの、そういった新しいSCSIであることを知りました。知らないということは、恐ろしいことだ……。

 何でも略しすぎ(苦笑)。……というわけで、前述の通り「カネがないなら知恵を出せ、知恵がないなら身体を使え」という家訓通り、高性能な「貧困サーバ」が組み上がって行くのでした。……もちろん、LPICのレベル2は受けるつもりですよ(苦笑)。そのための布石、あるいは「リハビリテーションマシン」ですね、これは。しかし、ランレベル5のこのGUIは、何とはなしにWindowsを意識したデザインですが……。

【災難は 忘れた頃に やってくる】

 そうなんですよ……。僕が買ったのは、シーゲイトのBarracuda 7200.11、ファームウェアが3台とも“SD15”だったんですよ。つまり ITmediaさんのニュース記事(Seagate製HDDの一部でアクセス不能になる不具合)のケースに、見事に、もろに該当してしまったのです。ついてない……。ああ、パソコン工房に電話をしなければ……。おかげさまで、Windows Vistaは以前のディスクドライブでないと起動せず……ましてやメールも読めず……。サーバにも同じものを使用していたので、取り外して返品……。まあ、ファームウェアだけなので、データはおそらく無事……でしょう。たぶん、ですが。

 (とりあえず、波瀾万丈は続きます……)

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