389.刑事の勘、技術者の勘
初回:2024/11/06
技術的な話が続いたので、今回は雑談っぽい話をしたいと思います。
P子「いつも、雑談だとばかり思ってたわ」※1
一応、『勘』という『漢字』を使っていますが、『直感』からくる『感』でも良いと思います。そのあたりは『感じ』違いという事で...。
P子「いつも以上に、雑談ね」
1.刑事の勘
当然の事ながら、私は刑事ではありませんので、刑事の勘がどのような物なのか知りません。ただ、これはドラマとかで出てくる架空の話ではなく、長年の経験を積むことで『何となく』判るようになるそうです。もちろん、思い込みもあるので、それだけで逮捕されるとたまったもんじゃないのですが、目つきや行動が一般人とは何かが違うというのが目に付くそうです。経験が少ないと目につかないような些細な事が、拡大鏡を通して見ているように判るという感じでしょうか。
万引きや空き巣狙い、痴漢などの犯罪を計画している人間の行動と、普通に単に道を歩いているとか通勤・通学途中の人達とは目的も違えば行動も違ってきます。もちろん犯罪者(まだ未遂ですけど)自身は意識的に普通の人と同じ行動をしているつもりですが、やはりずれがあります。そういう所がベテランの目に付くのでしょう。
この辺りは、もしかすると『絶対音感』を持っている人がほんの少しの音のずれを感じ取ることができるのと似ているのかもしれません。まあ、音=周波数なので、数値化することで、誰でも判別可能になるのですが、刑事の勘は数値化できないので、誰でも判別可能になることはありません。
2.技術者の勘
さて、技術者もある程度経験を積むと、勘が働くようになると思います。
プロジェクトなどで、予算と納期と仕様を見るだけで、なんとなくこれからどうなるかが想像できるようになってきます。
P子「それは勘じゃなくって、毎度の事なので誰でも判るんじゃないの?」
例えば、ある要件に対してプログラムを組む場合、どうすればよいのか大体想像できます。また、トラブルが発生した場合、どこから調査すればよいのか、何となくどのあたりが怪しいのか想像ができるようになります。その場合、解決までの時間を大幅に短縮することが可能になります。
また、予測が外れた場合でも、外れたことに早く気づくことができるので、次の候補にスムーズに移ることができます。
3.数字で判断すべきか?
何事も数値化することで誰でもが同じ土俵で判断できるようになります。なので、数値化するとか数字で判断すること自体は、間違っていないと思います。しかし『数字だけで判断する』のは危険かもしれません。
一つは、数値化できない要因が必ずあります。それは現代科学では解明できないだけかもしれませんし、永遠に数値化できないのかもしれません。そういう場合に、技術者の勘で判断せざるを得ない場合があります。それを活用すべきか、あくまで数値で判断できる範囲のみで考えるか...というのは上司や組織の方針になると思いますが、個人的には『技術者の勘』はある程度は活用すべきだと思っています。
P子「経営者の勘とか、商品開発者の勘とかも有用かもね」
時々、私が話題に出す『ペットボトルの水とかお茶』ですが、私が経営者や商品開発部の人間だとすれば、決してOKは出さなかったでしょう。でも、今の世の中を見渡すと、『ペットボトルの水とかお茶』が色々な商品が普通に出ています。
P子「あなたは、経営者には向かないという事ね」
いや、単に経験不足なだけ...という事にしておきましょう。
4.まとめ
この数値化できない問題は、実は AI がフォローしてくれるかもしれません。AI 自体も数値化できない事を機械学習とかで何とか答えを導きだそうとします。もちろん、監視カメラで 私たちの行動を監視し、犯罪を犯しそうな人を見つけて捕まえる...なんてことにならない事を祈っています。
P子「ネットの情報から、犯罪のにおいをかぎ分ける...なんてすでに行われているかもね」
AI推進とAI規制法とかは、アクセルとブレーキの関係に近いのでどちらも大切なんでしょう。
P子「踏み間違えて、コンビニに突っ込まないようにしないとね」
ほな、さいなら
======= <<注釈>>=======
※1 P子「いつも、雑談だとばかり思ってたわ」
P子とは、私があこがれているツンデレPythonの仮想女性の心の声です。