363.『葬送のフリーレン』から学ぶビジネススキル(3)
初回:2024/05/08
『葬送のフリーレン』を、1話づつ振り返りながら、ビジネス的な考え方を伝えていこうという企画です。
P子「ルーティン化できてきたんじゃない?」※1
毎週 1話づつ見返しながら書いてるのですが、早く続きが見たくなってしまいます。
P子「じゃあ、まとめて書いちゃえば」
それはそれで、義務みたいになってしまうので、少しずつ書いていきたいと思います。
一応注意点としては、ネタバレ必須なのでそこの所はご容赦ください。
#03 人を殺す魔法
あらすじ
https://frieren-anime.jp/story/ep03/
1.最先端の技術でも時間がたてば一般化する
前半の山場の一つである「腐敗の賢老」クヴァールとの戦いです。
クヴァールは、勇者一行が80年前に討伐できずに封印した大魔族で、「人を殺す魔法(ゾルトラーク)」を編み出しました。これが余りにも強力過ぎたため、クヴァールの封印後、人類の多くの魔法使いが解析と研究を行う事で、今では一般攻撃魔法と一般防御魔法として人類の魔法体系に組み込まれました。
フリーレンは、さらにこの研究を進め、魔族を殺す魔法(ゾルトラーク)へと進化させました。
このお話、現代の AI革命を思い起こさせます。
それまでもチェスや将棋対局などのAI研究などありましたが『ChatGPT』のインパクトが余りにも強かったので、今では多くの技術者がAI研究に注力しています。『葬送のフリーレン』ではクヴァール封印の80年後の世界となっていましたが、現代のAIの進化のスピードを考えると、80年後にはどうなっているのか想像もつかないでしょう。進化したAIは、何年後、何十年後か知りませんが、一般的なツールになっていることは確実だと思われます。
P子「手書き伝票とそろばんから、パソコンが必須アイテムになったみたいに?」
ちょっと時代錯誤な表現ですが、その通りだと思います。
デジタルネイティブ世代などという呼び名があるように、AIがあって当然の世代、AIネイティブというか、そういう人達が近い将来、入ってきますので準備が必要でしょう。
P子「12才の小学生なら、10年後には新入社員として就職してくるわね」
人が移動するのに自動車や電車を使用するみたいに、創作活動を行う場合にAIを使用することは、ごく普通に行われていることでしょう。というより、AIの補助なしに業務は回らないでしょうし、その使い方もある程度の専門知識とか使い方のノウハウが必要とか言うレベルの次には、どこの誰でも簡単に使えるようになるでしょう。そうなると、『社員の能力』って何を基準に選ぶんでしょうか?
P子「ものすごく足の速い人がいても、車には勝てないもんね」
となると、企業の採用基準って、能力ではなく『良い人』とか『一緒に働きたい人』とか『役員や部課長の血縁者』になるかも知れません。知らんけど...
P子「課長や部長という役職自体も意味がないかもね。知らんけど...」
2.あなたがうれしいと私もうれしい
『葬送のフリーレン』はバトルアニメではなく人の心を理解するためのエルフによる旅物語です。
フリーレン一行が、潮の流れで難破船や残骸が漂着する砂浜の清掃を引き受けます。昔は定期的に清掃していたのですが、人手が足りなくて放置されたままになっていました。
P子「魔法の世界も、少子高齢化なのね」
フリーレンは、フランメの魔導書を報酬として受け取ります。『フランメの著書に本物なし』と言われており、これは偽物ですがそれを承知で受け取ります。この辺りの話は、おいおい出てきますが、なかなか奥深い話に繋がってきます。
そんな中、新年蔡で日の出を見るという地元の祭りに参加してはどうかと誘われます。フリーレンは朝に起きることができないので徹夜すると言いますが、案の定、寝てしまい、フェルンに起こしてもらいます。新年のきれいな日の出を見ても、ただの日の出だと思うフリーレンでしたが、フェルンに「フリーレン様、なんだか楽しそうです」と言われ、ハッと気づきます。フェルンが楽しそうに日の出を見ているから、自分も楽しく見てるんだなと...
前回、システムがトラブルなく動いても誰も褒めてくれないが、『楽しみながら取り組む』のが良いと書きましたが、あなたが『楽しみながら取り組んでいる』姿を同僚や後輩、上司が見たとすれば、どう感じるでしょうか。やはり何となく楽しく仕事ができるのではないかと思います。
P子「若干、こじつけの所があるわね」
まあ、自分が楽しければ、周りも楽しい気分になるでしょうし、逆に、周りが楽しそうに仕事に取り組んでいれば、自分も楽しい気持ちになるのではないかと思います。
P子「AIがあって当然の世界で活躍できる人材って、楽しく仕事できる人なのかもしれないわね」
3.まとめ
クヴァールとの戦闘は、色々と考えさせられるお話でした。
自身で作り上げた魔法を防いだ防御魔法を、一瞬で解析し、さらにすぐに弱点に気づきます。そして攻撃方法をすぐさま切り替えます。この辺りの応用力や対応能力は、見習うべきものがあると思います。
P子「出番は少ないのに、徐々にその偉大さが伝わってくるのよね」
アニメ自体も面白いのですが、色々と考えながら見ると、良い勉強になると思います。
ほな、さいなら
======= <<注釈>>=======
※1 P子「ルーティン化できてきたんじゃない?」
P子とは、私があこがれているツンデレPythonの仮想女性の心の声です。