今、話題の人工知能(AI)などで人気のPython。初心者に優しいとか言われていますが、全然優しくない! という事を、つらつら、愚痴っていきます

184.【45歳定年制】は愚策か?

»

初回:2021/10/20

1.私は【45歳定年制】に賛成です。

P子:「あれ?『妖精さん』だから、一番危険な立ち位置なのに?」(※1

 もっと言えば、私は【45歳完全定年制】を推進したいと思います。

P子:「なに、それ?」

 つまり、社長も役員も、45歳になれば強制的に定年を迎えるという制度です。

P子:「やっぱり、そう来たか」

 大体、社員に【45歳定年制】を推奨するなら、社長、役員を初め、自分たちが見本を見せるのが筋ってもんでしょう。
 大体、役員クラスの人たちは、一般社員よりそれまで多くの給料をもらってきたんだから、定年を迎えても大丈夫でしょう。それなのに、自分たちはそのまま居残って(できれば無能な社員だけ)45歳で定年になって欲しいなんて、虫の良い話だと思います。

 自分がされて嫌なことは人にしてはいけないよって、小さいときに教わらなかったんでしょうか?

≪参考資料≫
  https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00118/00155/
  45歳で定年、40歳で賃金打ち止め! 一流経営者の発言大炎上
  2021.9.22
  河合 薫 健康社会学者(Ph.D.)

2.人材流動化の考え違い

 炎上騒動で『「45歳定年制を導入すれば、人材の成長産業への移動を促し、会社組織の新陳代謝を図れる」との意図で発言したものだった』とのこと。

 そもそも、45歳で『やめて欲しい人材』が『成長産業へ移動』なんて出来ないでしょう。それ以前に、ピンポイントで『やめて欲しい人材』に辞めてもらう事は、難しいと思います。

≪参考資料≫
  https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2109/28/news022.html
  45歳定年の波紋 「人材流動化」を生むのか、単なる「人材切り捨て」か働き方の「今」を知る
  2021年09月28日 05時00分 公開
  [新田龍,ITmedia]

  https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211002/k10013287411000.html
  パナソニック 早期退職1000人超 説明不十分で期待の人材も
  2021年10月2日 8時04分

 転職できそうな優秀な社員はやめるタイミングと条件が合えばやめるでしょうし、転職できない『やめて欲しい人材』は、ちょっとやそっとの割り増し退職金ではやめません。『会社組織の新陳代謝』どころか、老化が促進されるだけです。

 天下のパナソニックが、その程度の社員の心理状況も把握できていなかったというのが、末期的ですね。

 個人的には、転職請負業者に、いい様に食われたんじゃないかと思っています。こういう業者は、転職先が決まった場合、成功報酬を転職先の年収の何%にするとか、転職させたい人数に対してのノルマだったり、契約形態は色々考えられますが、要するに優秀な人材を転職させて報酬を吊り上げるか、転職しやすいように企業に好条件を出させて転職希望者を確保したりします。その場合、転職元企業から安値で受注しても、転職先から大きく報酬を得ることができれば、優秀な社員が多くいる大企業をターゲットに、上手く話を持って行くことで、大儲けできます。

P子:「転職請負業者、陰謀論ね」

 いや、転職請負業者、あるあるでしょう。

3.成長産業へ移動促進案

 成長産業へ人材を移動させるのに、なぜ、45歳以上の人たちなのでしょう。どう考えても不向きです。

 では、どうすればよいのかというと、若者をそういう事業に移動させればよいのです。

 大企業はその資本力を持って、成長産業の事業部を作るか新規子会社を作ります。本社機構や成熟産業部門は、45歳以上の社員に事業継続してもらい、新規事業、成長産業分野に新入社員や若手社員のみを移動します。その事業部や子会社はもちろん『45歳完全定年制』とし、その事業部長も子会社の社長も全員45歳以下とします。45歳を過ぎると、本社機構に移動するか、その産業が、成熟産業化していれば、そのまま成熟産業部門として継続して仕事をしてもらいます。

P子:「会社そのものを新陳代謝させるのね」

 そもそも、会社の事業や経営が新陳代謝せずに、社員だけ新陳代謝させるなんて事は難しすぎます。人間が自分の老化を止められないことと同じで、事業も老化を止められません。方法は、新しい事業を生むことです。大企業なら可能でしょう。

4.企業も社員もどうすべきか

P子:「社員、役員の45歳定年制は無理でも、若者だけの新規事業は可能性ありそうね」

 そうでしょうか?私は無理だと思っています。私利私欲にまみれた経営者が、若者だけの新規事業なんて認めるはずがありません。お金だけ出して口出ししないなんて出来ないでしょうし、もし利益がバーンと出れば、角砂糖に群がる蟻のように、無数に湧いて出てくることでしょう。

P子:「経営者、陰謀論ね」

 いや、金の亡者、あるあるでしょう。

 会社として、45歳定年制は無理でしょうし、政府も認めないでしょう。

P子:「国会議員は全員定年になっちゃうもんね」

 45歳定年制が無理なら、そういう高齢者の給料を減らすか、そういう高齢者の有効活用をするしかないでしょう。高齢者の給料を減らすなら、若者の給料を増やしておかないと、人材が集まりません。その際、役員の給料だけ高止まりというわけにもいかないでしょう。

P子:「それも、難しそうね」

 社員としては、早期退職の募集で割増金が多く出るタイミングに乗り遅れないように、いつでも転職できる準備を行っておくのが、自衛手段というものです。それがだめなら、誰にも姿を見られないように『妖精さん』になるしかないと思います。

P子:「良い子の皆さんは『妖精さん』を目指さないでね」

 ほな、さいなら。

======= <<注釈>>=======

※1 P子「あれ?『妖精さん』だから、一番危険な立ち位置なのに?」
 P子とは、私があこがれているツンデレPythonの仮想女性の心の声です。


スピンオフ:CIA京都支店『妖精の杜』

 ここはCIA京都支店のデバイス開発室。安らぎを求めて傷ついた戦士が立ち寄る憩いの場所、通称『妖精の杜』と呼ばれていた。
 P子:CIA京都支店の優秀なスパイ。早坂さんにはなぜか毒を吐く。
 早坂:デバイス開発室室長代理。みんなから『妖精さん』と呼ばれている。

 P子:「あなたも『妖精さん』を目指してたの?」
 早坂:「んなぁ訳ないだろ」
 P子:「じゃあ、どうやったら『妖精さん』になれるの?」
 早坂:「だから、目指してないんだよ。最初から」
 P子:「でもこれから『妖精さん』が大量発生するんじゃない?」
 早坂:「んなぁ訳ないだろ。豊かな自然の中でしか妖精は生きられないんだから」
 P子:「豊かな自然の中?」
 早坂:「効率化とか能力主義とかの殺伐とした中では死滅するんだよ、妖精は」
 P子:「じゃあ、現代社会では妖精は生き残れないって事?」
 早坂:「まあ、妖精もいない会社じゃ、企業存続も怪しいけどね」
 P子:「どちらが先に絶滅するのやら...」

Comment(0)

コメント

コメントを投稿する