185.さあ、選挙に、行こう
初回:2021/10/27
P子:「『選挙に行こう』じゃなく『投票所に行こう』じゃないの」(※1)
そういう細かい事はいいんです。
次の日曜日、衆議院選挙の投票日です。期日前投票も始まっていますので、すでに投票を済ませた方もおられるでしょう。ここでは、誰に、どこに入れるかという話ではなく、まず投票しましょうというお話です。
1.どうせ何も変わらない...
私もそう思います。私は宝くじは買いません。どうせ当たりませんし、確率論で言うと、長く続けると必ず負けます。とはいうものの、買わない限り絶対にあたりません。 選挙では、どうせ変わらないかもしれませんが、投票しなければ、絶対に変わりません。なにせ、投票は基本的には無料ですから。
P子:「でも、1票程度じゃ、焼け石に水でしょ」
そういう考えだから、さらに変わらないんだと思います。
2.野党には任せられない...
与党がむちゃくちゃな政治をしていたとしても、野党に任せるとさらに無茶苦茶にされる...という考えがあります。
あながち、間違いではないと思いますが、実はそんなことは、良い政治をしてもらう事と全く関係ありません。
P子:「でも、今の野党はダメダメでしょ」
それは与党も国民も判っています。なので与党としてはどんなことをしても、何をやっても、政権交代はありえないと思っています。野党も本気で政権交代できると思っているのかどうか、疑問です。そうなると、与党としては、ますます、国民の困窮なんて他人事です。
でも、もし、ダメダメの野党が過半数を取って政権交代するとどうなるか?与党としてはびっくりするでしょうし反省するでしょう。野党もここで、成果が出せれば以前の失敗も帳消しになるかもしれません。
P子:「つまり、ショック療法ね」
政治的な信条が大きく異なる場合は、なかなか成立しませんが、ほぼ同じ信条を持つ政党がそれぞれ与党になったり野党になったりする二大政党になれば、お互いが切磋琢磨してより良い政治が実現できる可能性があると思っています。
3.よく分からないのに無責任な行動は出来ない。
その考えはよく分かります。投票というのは、そんないい加減な気持ちで行うものではないという考え方。
でも、よく考えてください。
年配者が無条件に投票するのと、無責任とはいうものの、何となくこっちがいいかなと思って投票するのと、どちらが実際の世相を反映した投票と言えるでしょうか。
P子:「年配者をバカにしたらダメよ」
当然、すべての年配者が無条件に与党を信じているなんてことはありません。同じで、すべての若者が政治の事をよく知らないなんてことはありませんし、世の中の実態を一番肌身で感じているのは、若い人だと思います。
年配者は、とりあえず今の制度で逃げ切れます。政権交代したところで、一気に大きく変わることはありません。しかし、若者にとってはこれからの長い人生、だんだんと良くなっていくのか、悪くなっていくのかの選択肢が、この選挙結果に表れてきます。
無責任どころか、面白半分、冗談で投票してもいいんです。やはり参加すると結果が知りたくなるでしょう。例えば本来無投票だった票がすべて野党に入って政権交代しちゃった結果、今より暮らしが悪くなったとすれば、次からはもう少し考えて投票するでしょうし、今より何となくよくなったと感じたなら、ちょっとは政治に興味がわくんじゃないでしょうか?
4.結論:さあ、選挙に、行こう
今回、コロナの対応など、じゃあ、今の野党が行っていたらどうなっていたか...今よりひどいことになっていた可能性は否定できません。
ただ言えることは、それ以前に政権交代が何度か起こり、与党、野党共にもっと国民の生活に寄り添い、きちんと政治をしている環境が出来ていれば、もっと上手に対応できていたと私は思います。
どこの政党が良いか...とかではなく、与党も野党も危機感を持って政治に取り組んでいけば、まだまだ、日本は行けると思います。
日本が行けるためには、選挙に行きましょう...
P子:「落ちとしては弱いわね」
ほな、さいなら。
======= <<注釈>>=======
※1 P子「『選挙に行こう』じゃなく『投票所に行こう』じゃないの」
P子とは、私があこがれているツンデレPythonの仮想女性の心の声です。
スピンオフ:CIA京都支店『妖精の杜』
ここはCIA京都支店のデバイス開発室。安らぎを求めて傷ついた戦士が立ち寄る憩いの場所、通称『妖精の杜』と呼ばれていた。
P子:CIA京都支店の優秀なスパイ。早坂さんにはなぜか毒を吐く。
早坂:デバイス開発室室長代理。みんなから『妖精さん』と呼ばれている。
P子:「あなたも『二大政党制』支持者なの?」
早坂:「政権交代が起こるとお互い切磋琢磨するだろ」
P子:「ずっと同じ党が政権を取り続けるのはまずい事なの?」
早坂:「今の与党を見てればわかるよ。図に乗ってるでしょ」
P子:「でも、素直に野党に入れる気もしないけど...」
早坂:「だからと言って、投票しないのは間違いだよ。野党がスカタンだとしてもチャンスを与えて、国民が育てなくっちゃ駄目なんだよ」
P子:「でも、面白半分で投票するのは、どうなのかな?」
早坂:「それで政治が動けば、次からもう少し考えて行動するだろ。それでいいんだよ」
P子:「たかが1票、されど1票ってことね」
コメント
イタデチョコ
自民党に危機感を持っていただくために公明党に投票しようと思います。
ちゃとらん
イタデチョコさん、コメントありがとうございます。
> 自民党に危機感を持っていただくために公明党に投票しようと思います。
良いアイデアですね。
ほんとは国民や国の将来に対しての危機感を持ってほしいところですが、自分たちの保身の危機感でも、国民の声をもう少し真摯に聞くようになるだけでも、良い事だと思います。
てんるう
・与党が図に乗ってる
平均投票率が50%前後(というか満たない事も多い)であれば、有権者の25%をがっちり確保してればいいのだから、そりゃ図に乗るというか余裕も感じるでしょうね。
・無責任どころか、面白半分、冗談で投票してもいいんです
失敗しないと学べないですからね。
2~3回ぐらいは「〇〇さんに投票したのは失敗だ~!」という経験だって必要と思います。
私の場合、数回の失敗経験の末、当選させたくない人の対抗馬に投票するという(やや消極的な)スタイルに落ち着きました。
ちゃとらん
てんるうさん、コメントありがとうございます。
コラムの意図をきちんと把握していただいて、うれしく思います。
今の与党は、何をしても当選する(どころか単独過半数かも?)状況で、図にも乗るでしょう。それもこれも、国民のせいですから。
おたみ
私は今のまま投票率だけが上がると余計に図に乗ると思いますけど。。。
ちゃとらん
おたみさん、コメントありがとうございます。
> 私は今のまま投票率だけが上がると余計に図に乗ると…
私は逆に、政治不信というか、政治に期待していない人たちがあきらめムードで投票していない気がしています。何より、年配者が昔のイメージのまま、律儀に投票しているので、投票率が低い=現与党が圧勝するという構図になっていると思っています。
まあ、実際のところは、やってみないと判りませんね。
名無し
>P子:「でも、今の野党はダメダメでしょ」
>それは与党も国民も判っています。
ダメダメだということを一部が勝手にでっち上げたのを国民が勝手に信じているだけです。
ダメダメだということの理由をまともに説明されたのは聞いたことがありません。
公文書改ざんやデータ捏造などが行われている現状がどれだけおかしいか真剣に考えるべきです。
名無し
>どこの政党が良いか...とかではなく、与党も野党も危機感を持って政治に取り組んでいけば、
どっちどっち論はただの現状追認になり、結果思考放棄になります。
感染症対策について、自宅放置や緩すぎる水際対策、臨時国会の開催拒否などを考えれば与党がまともに向き合っていないことは明らかです。その責任を野党にも持たせるのはアンフェアです。
ちゃとらん
名無しさん、コメントありがとうございます。
> ダメダメだということを一部が勝手にでっち上げたのを国民が勝手に信じているだけです。
にしても、でっち上げを信じている国民が多すぎるのが気になります。
> 臨時国会の開催拒否などを考えれば与党がまともに向き合っていないことは明らかです。
おっしゃる通りです。
でも、自民党は単独過半数(安定多数も超え)公明党と合わせて絶対安定多数を確保しましたね。せめて、自民党は過半数割れ、公明と合わせて何とか過半数を期待していましたが、野党がダメダメなんじゃなく、国民がダメダメなんでしょう。
野党が本領発揮するには、自民、公明合わせて過半数割れしないとだめだと思います。