183.今日の仕事は楽しみですか
初回:2021/10/13
P子:「嫌がってる人がいるのに、やめなさい!」(※1)
品川駅の広告炎上騒動ですけど、こんなんで炎上するって、皆さん、心が病んでるんでしょうかねぇ
私はとっくに悟りの境地にたどり着いていますので、仕事は楽しいですよ。
P子:「あれ? 仕事ってしてましたっけ?」
失礼な。きちんと『妖精さん』として、皆さんの業務を陰ながら応援させていただいています。
1.仕事は楽しいのか?
まず、広告に批判的な意見というのが、「見た人を傷つける」「楽しみでなくても、しなくてはならない仕事はあるのに」「ディストピアだ」「仕事は楽しみじゃなきゃいけないのか」「つらくてもなんとか仕事を頑張っている人を傷つける言葉だ」「見た時にちょっと辛くなっちゃいましたね」「上から目線というか一方的なそういうコメントだけ流すのは、なかなか伝わらないんじゃないか」などの意見が聞かれたそうです。
多数派がどちらなのかという事は置いておいて、それなりの人たちにとって、仕事は楽しくないという意識があるみたいです。
この話を続ける前に、言葉の整理をしておきます。
・好きな仕事かどうかではなく、仕事を楽しいと感じているか?
・希望の仕事、理想の仕事ではなく、仕事を楽しいと感じているか?
・自分はこんな程度じゃないとかとは別に、仕事が楽しいと感じているかどうか?
簡単に言うと、自分の理想や思い描いていた仕事と異なる場合でも、その仕事を楽しいと感じることができるか...という問いだとお考え下さい。
私は、すべての仕事は楽しいと感じることができると思っています。
P子:「どうしても好きになれない、嫌な仕事ってあるでしょ」
江戸時代や奴隷制度がある国じゃないんですから、嫌ならそんな仕事しなければいいんです。
P子:「それで生活が出来ないから、仕方なく...」
本当でしょうか?この国にも、満足いくかどうかは別にして、社会保障制度があります。働く気があり、働ける心と体があれば、なんとかやっていけるのではないでしょうか?
2.なぜ、仕事が楽しくないのか?
仕事が楽しくないと感じている人は『やらされ仕事』をしているのではないかと思っています。つまり、言われたことを単にこなしているだけという事です。それじゃ、ちっとも仕事なんて楽しくないと思います。単なるお金儲けの手段としてしか仕事を捉えていないんだと思います。
P子:「じゃあ、仕事って何なの?」
人生の内で、親に養ってもらっていた時間や睡眠時間を除くと、起きている時間の三分の一くらいは、仕事をしている時間じゃないでしょうか?
仕事している時間を我慢して、残りの時間を趣味や好きなことに費やす人生もよいかもしれませんが、仕事の時間も楽しめれば、より良いという事は当然でしょう。
きっと、仕事はお金儲けの手段だと勘違いしている人が多いのだと思います。
大昔、お金の概念もない時代なら、物々交換が主流だったと思います。つまり、自分の持っている物と相手の持っている物を交換することで、お互いが、Win-Winになる...ということです。あくまで、自分の持ち物で手放しても良いと思える物と、自分が欲しいと思える物との交換なので、嫌なら交換しなければいいわけです。
物々交換では、地理的・時間的な制約があるので、その中間共有物としてお金を介在させたわけです。
つまり、物々交換において、単にお金が介在しているだけなので、Win-Winの思想が崩れているわけではありません。
自分の持っている物(技術力、管理能力、単なる時間、器用な手先...)を効率よくお金に換える手段が仕事なのであって、そのお金で自分の欲しいものと交換する。
所が、この物々交換において、自分の持っている物と自分の欲しいものを交換するにあたり、自分の持っている物が、自分が欲しい物より価値が低い(ここでは需要と供給による価値という事)場合、無理して自分の持っている物を増やさないと、欲しいものが手に入りません。単価の高い無理な仕事を受けたり、時間を余分に浪費したり...
持っている物に合わせて、欲しいものを決めれば、嫌な仕事を続ける必要はなくなります。欲とか、隣の芝生は青い...とかの心をうまく調整すれば、だいぶ楽になるんじゃないでしょうか
この基本的な流れを忘れていなければ、仕事がしんどい、苦労するなんて事は感じないと私は思っています。
3.やらされ仕事の悪循環
『やらされ仕事』については、上司に逆らうと評価を落とされるとか、自分で勝手に判断して、仕方なく文句も言わずに行っていると思います。
上司は、何人もの部下を見ているので、細かい仕事の進め方や工夫まで指示することはありません。そんな中で、上司の言うがままに作業を行えれば、良い成果物が生まれるはずがありません。
そうすると、上司としてはその部下に色々とアドバイスするので、ますますやらされ仕事に拍車がかかります。上司からすれば、部下に手間暇かける必要が出てきますが、実際現場を知っている担当者以上の知恵は出ません。やはり成果がそれほど上がりません。上司から見ると、手のかかる部下で、いくらアドバイスを行っても成果が上がらないので当然評価も下げざるを得なくなります。
ところが自分から動き、知恵を出し工夫して改善しながら仕事を進めると、それなりに成果が出ます。当然、上手くいけばうれしいものです。
さらに、上司としてはそのやり方をある程度認めて自由度を増やします。すると、ますます自分のやり方で、やりたいことができ、さらに成果も出てきます。上司から見ると手間がかからず成果を出すので、当然評価も信頼度も上がります。本人も、自分の考えが認められ、成果が出て、評価も信頼も得られる訳なので、当然その仕事がますます楽しくなります。
P子:「そんな、自分の考えや工夫をさせてくれない環境もあるかもよ」
それは、単なる言い訳です。アイデアを上司にぶつけるタイミングが悪かったとか、具体例を提示できていなかったとか、単なる夢物語だったとか...
本当に、上司が無能でどうしようもなければ、一つ飛び越えればよいのです。部署変更願いを出しましょう。そんなことをすれば、その会社にいられないような会社なら、いる必要はありません。とっとと出ていきましょう。
P子:「むちゃくちゃね」
他人事ですから。
ただ、忘れて欲しくないのは、会社も上司も、あなたの事は他人事です。「あなたの将来を考えると、転職した方が良いでしょう」と、親身になった顔で言いますが、他人事です。あなたの将来は、あなた自身で考える必要があります。
P子:「所で、今月の給料は楽しみですか」
ううぅぅぅ... 心が折れるぅ
ほな、さいなら。
======= <<注釈>>=======
※1 P子「嫌がってる人がいるのに、やめなさい!」
P子とは、私があこがれているツンデレPythonの仮想女性の心の声です。
スピンオフ:CIA京都支店『妖精の杜』
ここはCIA京都支店のデバイス開発室。安らぎを求めて傷ついた戦士が立ち寄る憩いの場所、通称『妖精の杜』と呼ばれていた。
P子:CIA京都支店の優秀なスパイ。早坂さんにはなぜか毒を吐く。
早坂:デバイス開発室室長代理。みんなから『妖精さん』と呼ばれている。
P子:「あなたは仕事が楽しいの」
早坂:「もちろんだよ」
P子:「どの辺が?」
早坂:「僕は妖精だよ。上司も同僚も僕の姿は見えないんだ」
P子:「いや、意味不明ね」
早坂:「ここ、10年くらい、仕事の命令を受けてないんだよな」
P子:「要するにほったらかし状態って事」
早坂:「だから、自分で好きなテーマを選んで、好きに動いてるんだよ」
P子:「それで給料がもらえてるの?」
早坂:「業務的には役立ってるからね」
P子:「まるで、小人の靴屋みたいね」
早坂:「小人じゃなく、妖精です」
コメント
わるを
おお、典型的な「死ぬほどツラい仕事なら、死を選ぶ前にどうして辞めなかったの?」って奴を、真面目に語っている場面に出くわしてしまった。
大抵の追いつめられている人は「アイデアをぶつけるタイミングが悪かったのかな?」とか「具体例を提示できていなかったのかな?」と悩んでいるうちに、正常な思考力をどんどん奪われておかしくなっていくんです。
「本当に、上司が無能でどうしようもない」事に気が付く頃にはすっかりボロボロで、転職なんていうパワーのいるアクションなんて、思いつかない状態に。
ちゃとらん
わるをさん、コメントありがとうございます。
冷静な判断が出来なくなって、普通なら考えられない行動を起こしてしまう…よく分かります。
つまり、冷静な判断が出来ているうちに、普通に考えられる行動に移すのが良いと思います。
大抵の追いつめられている人は・・・追いつめられる前に、
悩んでいるうちに・・・まだ、正常な判断ができるうちに、
正常な思考力をどんどん奪われておかしくなっていく・・・その前に、
転職なんていうパワーのいるアクションを起こすべきでしょう。