【Round 3】 自分にあった初心者の苦悩
どうも皆さん、おはこんばんにちわ。
2回目の記事を書いてる時に 『5分間キャリア・コンサルティング』の高橋さん が格ゲーに関しての経験と格ゲーから学んだ事を書いてくださってて、感無量でした。
さぁ、3回目のコラム記事です。今回は『初心者の苦悩』です。
何年もやっている人は慣れていますが、先ほど紹介した高橋さんの記事の中にもあった『格ゲーにおける発生するジャンケン要素』は 初心者~中級者を悩ませる原因の大きな要因なのですが、今回はそこから見えてくる『考え方』を探っていきましょう。
◆???「やはり新たな光か……いつ会いに行こう? 私も同行する。」
初心者という立場は誰にだってあるものですよね。最初から上手く出来る人もいますが、残念ながら自分はそういう人間ではありませんでした。神様はとんだ気まぐれ者ですね…。 格ゲーの世界じゃなくても、どんな世界にも始めてすぐの人間は様々な要因によって、篩いにかけられてしまいます。
私も一度1か月だけですが、格ゲーに於いて、その篩に篩い落とされた人間でした。モチベーションが落ちて、今まで手を出していたことに億劫になった時期がありました。 どんなゲームをしても、何をしても上手くいかない。才能がない。なんて思うくらいにすぐに諦めていました。
ですが、今ではすっかり元通り。今まで以上にプレイしています。1日最低2時間、多い時間だと4時間はやっています。考え方ひとつで人間は立ち直れるのだなぁ…とその時痛感しましたね。
書き忘れてましたが、今回に関しては自分もまだ格ゲー歴が7か月と経験が浅いので、備忘録的な感じで書いていますが、最後の方に『まとめ』としてコラムらしいことを書いていきます。
では、本題へまいりましょう。
ジャンケンは色々な『読み合い』によって発生します。
『読み』とは、自分と相手、双方の体力ゲージと必殺技ゲージの残量状況・相手キャラクターが取る基礎的な行動パターン・操作している相手の心理状況などから 相手が取ってくるであろう行動を予測することです。そして予測したこちら側は、それに対抗できる行動をとることによって『ジャンケン』が発生します。
ですが、自分がやっている『ストリートファイターⅢ - 3rd strike -』(以下、3rdと言う)ではシステム的な要素も絡み、 ジャンケンもかなり複雑なのです。 もっと簡単に言うと、攻防戦において両者が使える『ジャンケン』の手札が増大しています。そこが3rdの楽しさでもあるのですが…
◆???「おい! ときどォ! ピザでも食ってろピザでも!」
ストⅢシリーズ共通の戦闘システムの1つに『ブロッキング』というシステムがあり、プレイヤーからは"BL"や"ブロ"と呼ばれたりもします。
『ブロッキング』とは、敵の打撃技や飛び道具が当たる寸前に、立ちガード可能な技にはレバーを→(相手に向かって前)へ、 下段ガード可能な技にはレバーを↓(レバーを真下)へ、一瞬だけレバーをガード方向(後ろ)ではなく、相手のいる方向へ倒してやると『ブロッキング』が成立し、 敵の技を完全無敵状態で受け止めることができます。
勿論それ故に、ブロッキングをミスして一方的に攻撃を喰らう場合がありますが、リスクが大きい分、ブロッキング成立時に相手の攻撃モーションを強制停止(※補足説明①)させるため、 ブロッキング側にはフレーム差が皆無であるため実質的な隙がなく、接近状態ならここから容易に反撃に転じることができるというリターンを持っているため、リスクに見合った逆転性の非常に強いシステムがあります。
なので、ストⅡなどでよくあった『こちら側の体力ゲージが残り少ない状態(ドット体力
とも言う)で、相手のリュウが出した真空波動拳
をガードしてしまい、削りダメージ(※補足説明②) でそのままやられてしまった…』なんてことは3rdには有りません。例え相手が削り目的で出した連続HITの必殺技も、HIT数に応じて連続ブロッキングを成功させれば、ノーダメージでその場を凌ぐことができ、かつ最大反撃のチャンスまで生むこと可能なのです。
3rdでのブロッキング活用の例として、格闘ゲーム界では誰でも知っているくらい有名なスーパープレーなのですが、2003年に米国 カリフォルニアで行われた格ゲー世界大会 EVO2003
の 日米大会準決勝で米強豪プレイヤーJustin Wong(ジャスティン・ウォン)
氏と 前回のコラムで紹介した梅原大吾
氏の試合。内容はあと1ラウンド、どちらかが制すれば決着。お互い一進一退の攻防の中で、ウメハラ操るケン
は残り体力はドット体力。必殺技1発でもガードすれば削りダメージで負けてしまうという極限状態の中で、 ジャスティン操る春麗(チュンリー)
はケンの体力を削る為に、SA(スーパーアーツ)の 鳳翼扇(ホウヨクセン)
(※補足説明③) 出したのですが、最大で当たると17HITする鳳翼扇。1発でも当たれば負けてしまうプレッシャーの中で、ウメハラは17HIT全てブロッキングで受け止め、 かつケンがその状況で出せる最大ダメージコンボを叩き込み、大逆転勝利。後に『背水の大逆転劇』という名のビックプレーとして、日本だけではなく世界中の格ゲーマーの間で今でも語り継がれています。
このコラムサイト、YouTubeの動画をリンク動画として載せられるみたいなので、その動画も載せておきますね。 会場の盛り上がり様を見ると、そのプレーの凄さが伝わってくるはずです。
ちなみに、ブロッキングの欠点としては、『ブロッキングの成立条件が非常に難しい』ということです。
ブロッキングが成立する入力有効フレームは、空中ブロッキングと地上ブロッキングによっても違うのですが、約6~10フレームです。 1秒数で割り出すと、1回のブロッキングを成立させるための有効秒数は約0.1~0.16秒以内です。
リュウの必殺技の1つにある『真空波動拳
』はフルで当たると5HITします。1回約0.1~0.16秒以内で成立するブロッキングを連続で5回成功させなければなりません。 先ほどのウメハラのブロッキングはもっと難しいです。ましてや世界大会の場で、それを成し遂げるのだから物凄いことなのです。
余談ですが、これだけ聞くと難しいですが、私もウメハラみたいにまでとは程遠いですが、最近やっと対人戦などでブロッキングがある程度、 意のままに機能するようになったので、最大でも7か月やり続ければ、ブロッキングの有効秒数とか気にしない出来るようになりますよ。
そしてこのブロッキングは『全キャラ共通で使える』ため、こちら側もブロッキングによって同じ痛い目にあってしまう可能性もあります。 ですので『ジャンケン』が発生した場合、多数の読み合いを競り勝たなければなりません。
ストⅡだと、相手のリュウ
というキャラクターに対して『ジャンプして上から攻撃』をしたい…と考えて、 こちらが操作するケン
というキャラクターはリュウに向かって前へジャンプします。 ですが相手はあのリュウ。有名な技『昇竜拳』という対空技がありますので、ジャンプで近づいても昇竜拳によって反撃されてしまいますが、 3rdに於いては空中でもブロッキングが出来るため、リュウの昇竜拳を無効化し、そのスキに反撃…なんてこともできるので、 3rdでは相手のリュウも安易に昇竜拳を出すこともできません。
なので、ここで発生する読み合いとしては
と、こんな感じでしょう。突き詰めれば3rdにおいて1つ1つの行動に明確な正解はありません。 相手のガード意識がどこにあるのか(下段、上段、投げ)、相手の手癖をすぐさま読み取ったりする (相手のケンがしゃがみ中Kのあと、必ず波動拳を打つ癖があるなら波動拳部分をブロッキングする等) と、自然と選択肢は絞れますし、無理やり一方的なジャンケンへ持ち込むことも可能です。
難しいと感じますか? ですがそれは、最初は皆同じ立場なのです。
◆敷居が高い? 難しい? ならすぐに結果を求めるな。
長らく語ってしまいましたね。ですがこれぐらい要素の奥が深いと捉えてください。
コラムを書き始める前くらいにTwitterで言われた言葉で印象的だったのが
最近3rdを新しく始めた人達は、結果をすぐに求めすぎ。何年経ってると思ってんだよこのゲーム。
確かにそうだなぁとその時、目を覚まさせてくれました。
前回のコラムで『負け続けて分かった意味を的確に理解しろ』と言いましたが、それはこれにも繋がっています。 3rdはすでに稼働開始から16年経っています。稼働初期から今までずっと続けている方だっています。 そんな方たちよりも初心者が頑張って何か月かやり込んで、熟練プレイヤーをすぐに倒せるか? と言われれば無理に近いです。何年とやってきて培った知識と経験の差が違います。
とにかくゆっくり遠回りしてもいいから『着実に力をつける事』は大切だと格ゲーをプレイして分かりました。 ITの世界はすぐ結果を求められるので、難しいことだとは思いますが、自分なりのペースを見つけて、学べて行ければそれでいいのかなぁ とも思ったりします。
長い目でみることは、はたから見ればマイペースと評されるかもしれませんが、『楽しむ』ことを第一にしなければ 苦しいだけです。先を見据えて楽しむことが継続して力をつける、『遠回りのような近道』なのかもしれません。
コメント
こんにちはー。
ご紹介いただき、ありがとうございます。
コラムの内容、楽しく拝見させていただきました。
おっしゃる内容、すごくよく分かります。格ゲーは昔も今も本質的な部分は変わってないような気がしました。
なんだか、それが少しうれしかったですw
ぜひ、くれあさんの視点でこれからもコラムを書いてくださいね!
hpm
こんにちは。
格ゲーという切り口は斬新で興味深く読ませてもらっています。
が、補足説明について、表示方法の改善をお願いします。
補足説明がA要素のTitle属性では、マウスオーバーさせないと内容を見ることができません。
私は3本目のコラムまで補足説明をマウスオーバーで見ることに気づきませんでした。
(補足説明と書いてあるのに欄外にも注釈にも説明がない。書くの忘れてるの?と思っていました)
また、携帯やスマホのブラウザではTitle属性の内容を見ることができません。マウスカーソルがないから。
IEのツールチップは一定時間で消えるので全部読むことができません。
読者全員がPCのFirefoxやChromeを使っているわけではありません。クロスブラウザの配慮をしっかりお願いします。