「生活イチバン、ITニバン」という視点で、自分なりのITを追及するフリーエンジニアです。ストレスを減らすIT、心身ともにラクチンにしてくれるITとはどんなものかを考えていきます。

中年男を救うソリューション

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 TVドラマなどで公園のベンチに腰掛けて缶コーヒーを飲みながら男が休憩するシーン。物思いに耽る男の視線の先には、遊具で遊ぶ子どもたちの無邪気な姿が...

 しかしあれを実際にやると、確実に通報されるような気がする。

 最近つくづく感じるのだが、本当に世知辛い世の中になったものだ。漱石は『草枕』の冒頭で「とかくに人の世は住みにくい。」と主人公に吐かせたが、もしも彼が今の世に生きていたら、いったいどんな言葉を吐いてくれるだろうか。

■中年男をピンチに陥れる危険な行動

 最近の不審者通報事例の中には「え?そんなことで通報されるの?」と呆れてしまうほどエスカレートしているものもあるようだ。

 帰り道に女性の後ろを歩いていただけで通報されたり、子どもたちに「あぶないからやめなさい」と注意しただけで通報されたり、子どもを見ていただけで通報されたり。

 ということは、例えば、子どもたちが歩道をはみ出して歩いているのが危険だからといって、クルマのスピードをゆるめて後ろから近づいて「危ないよ」と声を掛けようものなら通報されてしまう危険性があるということだ。子どもたちの危険な行動を注意することが、自分自身にとっての危険な行動となってしまう。

 それどころか、信号のない横断歩道の脇に立っている子どもたちに気づいてクルマを停めて、その子たちが渡るりきるのを見ているだけでも通報されてしまうかも知れない。子どもたちの存在は無視して、道など譲らずに通り過ぎるのが正解ということなのだろうか。

 有名人が地方を旅するような番組がいくつもあるが、地元の子どもたちに声を掛けるシーンで「通報される恐れがありますので、一般の方々はマネをしないでください」というようなテロップがそのうち出るのではないだろうかと妄想してしまったりもする。

 人畜無害、無味無臭、無色透明な善良なる一市民であるところの中年男(つまり私)が、何故これほどまでに身の危険を感じなければならないのか。

■中年男の安全を確保するためのソリューション

 では、中年男が公共の場において自分の身の安全を確保するためには、どうしたらいいのだろうか。

 今の日本は「知らない人は危険な人」キャンペーンを絶賛実施中といった状況だ。だからといって、自分の認知度を上げる努力をしたところで、自分の行動範囲すべてを網羅することは不可能だろう。

 それなら自分の安全性を第三者機関に証明してもらってはどうか。そして、発行された電子証明書を常に携行するのだ。

 一方、女性や子どもが持つ防犯デバイスでは、近づいてくる人間の電子証明書を読み取ってチェックする。もしも電子証明書不携行の男が近づいてきたらアラームが鳴り、自動的に警察に通報される。

 とまぁこんな感じで、そのうちサーバーだけでなく、あなた自身の安全性もVerisignなどの認証局が証明してくれるようになるかも知れない。

 我ながら、ろくでもない未来図だな。エンジニアが描く未来図というのは、大抵ろくでもないものと相場は決まっているけれど、これは極めつけだ。

 誰か、哀れな中年男(つまり私)の不安を解消してくれるステキなソリューションを思いついてくれないものだろうか。

Comment(3)

コメント

仲澤@失業者

「これはばーちゃるな映像で実体ではありません」

と胸に大書したTシャツを着る。
ってのはどうでしょう。たぶん触っても大丈夫です。
「ぎゃぁ~触られたぁ」と騒がれたら、あわてずに

「VRです。仮想現実ですよ」

と説明しましょう。
なんてすばらしい未来なんだっ(やりたいほうだい)。

abekkan

ポケットモンスターに出てくる電子図鑑を思い出しました。ポケモンにかざすと名前と特徴を教えてくれるやつ。不審者にかざすと犯罪履歴がわかったら便利かも。

これを逆に利用して、不審者から逃げる「逃走中」ゲームを作ったら面白いかもしれません。町で逃走中参加中モードになっている端末を持つ人を見つけて捕まえるとか(笑)。

onoT

>仲澤さん
 なるほど、仮想現実ですか。。。
 そのうちオンラインゲームでも「あの人ストーカーです!」とか「変な戦士がじっとわたしのこと見てるんです!!」とか通報される時代が来るんでしょうかねぇ。。。

>abekkanさん
 犯罪履歴がわかると、逆に怖いかも(汗)

 戦闘力がわかるとスカウターになりそうですし、なんか色々とゲームが楽しめそうな気がしてきましたw

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