「生活イチバン、ITニバン」という視点で、自分なりのITを追及するフリーエンジニアです。ストレスを減らすIT、心身ともにラクチンにしてくれるITとはどんなものかを考えていきます。

「もどかしさ」という名の金鉱を見つけよう

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 今日もまた、愛想のない受付嬢に行く手を阻まれた。その受付嬢は、わたしに発言権を与えてくれない。質問するのは常に彼女で、わたしは手元に用意された番号ボタンだけで意思表示をしなければならない。なんて高圧的な態度なんだろう。

 何の話かって? 音声ガイダンスの話だ。こいつのもどかしさには毎度イライラさせられている。一般消費者の立場で企業に電話を掛ける場合には、ほぼ例外なくこの音声ガイダンスという名の、愛想のない受付嬢の応対にがまんしなければならないのだ。

 もしも実際に企業を訪れたときに、カウンターに座る受付嬢にそのような態度を取られたら、わたしは怒りを抑えられる自信はない。皆さんもそうだろう?

■各種取り揃えております

 先日ぼんやりとテレビをながめていたら、番組で紹介していた料理のレシピをFAXでも取れますと言って、FAXの操作方法をかなり詳しく説明する映像が流されていた。その番組を以前見たときには、さらっと「FAXでも取れます」と口頭で済ませていたのだが。

 たぶん、やり方が分からないという問い合わせがたくさんあったのだろう。操作方法の説明映像を見ると、確かに面倒だ。音声ガイダンスに従って、最初は0を押して、次にBOX番号というやつを入力して、そのあと何を押して……。

 あぁ、彼女だ!ここにもいるのか。

 この番組では、レシピ情報の取得に3通りのオプションを用意している。1つは番組サイトから。もう1つはテレビのデータ放送。そして我らが受付嬢の待つFAXだ。3つも選択肢を用意してくれるだけ、良心的なのかもしれないのだが、皆さんなら、どれを選ぶだろうか。

■どれが一番簡単?

 では、これらの中で最も簡単にレシピを得るやり方を考えてみよう。状況として、リビングのソファに座っているか、ダイニングで食事中としよう。パソコンは手元になく、FAX電話機も、そのままでは手が届かない場所にあるとする。

 まずパソコンのある場所まで行って電源を入れてブラウザを立ち上げ、URLを打ち込んだり検索キーワードを入力して番組サイトを開き、目当てのレシピのページを開いて印刷するというのは手間も多く面倒すぎる。スマホが手元にあれば、もう少し楽だろうが、それができるヒトはまだまだ少ないと思われる。

 FAXは、おそらく上記3オプションの中で、最も忍耐力を必要とするものだろう。まず番号をメモに控える。受話器を取って、メモした番号を注意深くプッシュする。そして例の、高圧的な受付嬢と対峙しなければならないのだ。苦痛以外の何物でもないではないか。

 となると、地デジの時代になったことでもあるし、テレビのリモコンだけで完結するデータ放送を利用するのが一番簡単そうだ。テレビがネットにつながっていれば、印刷も簡単にできるわけだし。もちろんネットにつながっていなければ、どうしようもないのだけれど。

■もっと簡単にならないか?

 さらに、問題はテレビのリモコンだ。あれはお世辞にも、あまりヒトに優しいインターフェイスとは言えない。やはりここは普段の我々にもっとなじみのあるやり方でレシピを手に入れられるようにするのが理想だろう。

 つまり、食卓で「ちょっとそこの塩を取って」と言うのと同じように「このレシピ印刷して」と言えば印刷して欲しいではないか。あるいは簡単なジェスチャーでレシピを印刷できるようにするのもいいかもしれない。

 前者はiPhone4SのSiriでにわかに現実性を帯びて来たし、テレビもジェスチャーコントロールを受け入れはじめている。音声入力もジェスチャー操作も、昔からあるアイデアだ。しかし技術の進歩により、ようやく実用的なレベルに近づいて来たように思える。

■イラっときたら、チャンスと思え

 さて、今日の結論はなんだろう?ここまで、タイトルと直接関係ない話がツラツラと書かれていて、皆さんもイラっときているのではないだろうか。

 このように、生活や仕事の中で、皆さんもイラっとすることがあるだろう。もどかしさを感じることがあるだろう。そんな時、ストレスを感じて暗い気分になるのはもったいない。

 ストレスを感じるということは、そこに改善の余地があるということだ。生活や仕事の各シーンでの実際の行動をイメージしながら、より快適なやり方を模索しようではないか。ひょっとしたら、良質な金鉱が身近に潜んでいるかもしれないのだ。

 わたしのイラっとくるこの文章も、反面教師として参考にして頂けると幸いだ。

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