わたしの前に道はない、わたしの後に道はできる。娘たちよ、この道を超えてゆけ
こんにちは、第3バイオリンです。
本日(2018年9月10日)でエンジニアライフはちょうど10周年を迎えるそうです。ちょうど節目のこのときに、わたしのコラムニストとしてのこれまでを振り返るため、久々にコラムを執筆してみました。
■エンジニアライフは10周年、第3バイオリンは9.5周年
わたしの最初のコラムがエンジニアライフに掲載されたのは2009年3月5日です。つまり、コラムニスト第3バイオリンが誕生してから9年と約6ヶ月になります。
あまり意識したことはないですが、コラムニストとしてはかなり古参だったのですね。とはいえここ最近はコラムを執筆していないのであまり大きな顔はできませんが。
■エンジニアライフとともに歩んだこの10年を振り返る
エンジニアライフは、発足当時から一読者としてチェックしていました。他のコラムニストさんのコラムを読んだりコメントを書き込んだりしているうちに、自分でもコラムを書きたくなりました。当時はソフトウェアテストに関するコラムが少なかったので、それならば自分で書こうと思ったのです。
エンジニアライフでコラムを書くようになって、他のコラムニストさんと交流を持ったりソフトウェアテストの勉強会やシンポジウムに参加するようになったりして、わたしの世界は広がりました。そこでの出会いが縁になって、当時暮らしていた新潟でシンポジウムの実行委員長を務めたり、勉強会の立ち上げに携わったりと、普通の会社員をしているだけでは絶対にできないような経験をさせていただきました。また、同じコラムニストである夫とも出会うことができました。
そういう意味では、エンジニアライフはわたしの「人生」そのものを形成したといっても過言ではありません。このような場を設けてくださったアイティメディアさんには感謝してもしきれません。
■「わたしの前に道はない、わたしの後に道はできる」ってこういうことなのかも
エンジニアライフ10周年というこの機会に自分の過去のコラムを読み返してみましたが、まあ良くも悪くも「若かったな」という感想です。コラムを書き始めた頃は、「テストエンジニアという職業をもっと知ってもらいたい」という使命感みたいなものがありました。ソフトウェアテストを一生の仕事にするつもりでもいました。
しかし今はエンジニアを辞め、主婦として家事と育児に追われる日々を送っています。当時のわたしが今のわたしを見たらがっかりするかもしれません。それでも、コラムを書いたその瞬間瞬間はいつも本気でした。その時々の気持ちに嘘はありません。だから、後悔はありません。
テストエンジニアは辞めてしまいましたが、わたしが立ち上げに携わったシンポジウムや勉強会はわたしが離れた今でも続いています。また、「第3バイオリンさんのコラムを読んで勉強会に参加した」というお言葉をいただいたこともあるので、コラムを通してできることは充分やれたかなと思っています。
■これまでの10年を振り返ったついでにこれからの10年に思いを馳せてみる
さて、これまでの10年を振り返ってみましたが、せっかくなので今から10年後の未来のことも想像してみましょう。
わたしには娘が二人います。今はそれぞれ2歳と0歳ですが、10年後にはこの子たちは12歳と10歳になっているわけですね。アンパンマンとノンタンが好きな2歳児と、数日前に寝返りができるようになったばかりの0歳児が小学生かあ......なんだか遠い未来のように思えてきます。
この子たちが小学校に入学するころには、小学校でプログラミングが必修になっているわけです。わたしが小学生のころには想像もつかなかったことです。今では小学生が自分のスマホを所有するのも珍しくないことですが、10年後には、スマホに変わる新しいデバイスが登場しているかもしれません。
そんなことを考えていると、昔わたしがエンジニアとして働いていたころの先輩の言葉を思い出しました。「今の時代、少し前には夢だと思っていた技術がどんどん現実になっていくのを見るのが楽しい」なるほど、ということは、今のわたしは先輩の夢の延長線上に立っているのか、そのわたしが見る夢は、先輩の夢の続きなのかな、と。
今から10年後、もしかしたら「スマホに変わる新しいデバイス」どころではなく、今のわたしには想像もつかないようなモノが登場しているかもしれません(スマホだって、ここ10年で急速に普及したわけですからありえない話でもないと思います)。どんな未来が待っているかはわかりませんが、娘たちにはわたしの夢を飛び越えて、どこまでも遠くに駆けていって、わたしが見られない世界を夢見てほしいものです。
ところでわたしが大学生くらいのころ、母親が携帯電話を持ったのですが、メールの操作を覚えるのに苦労していました。子どもたちに何度も同じ質問をしながらメールを操作する母親を見て、わたしは「もう、お母さんったらしょうがないな」と思ったものですが、今度はわたしが娘たちから同じように言われるようになるかもしれません。あまり娘たちを呆れさせないように、エンジニアを辞めた今でも最新技術や世の中の動向はある程度キャッチアップしておかないとな、と思っています。