主任を目指す……その前に
こんにちは、第3バイオリンです。
今月のお題は「1年、2年後のキャリアビジョン」だそうです。
先日、タイミングよくそのことについて考える機会がありました。今回は、そのお話をします。
■同期のひとりが主任に昇進しました
それは4月1日、新年度が始まった日のことでした。
どの会社でもそうだと思いますが、この日は昇進や異動の発表がある日です。わたしの会社でも、組織表を更新し、掲示板にアップします。
アップされたばかりの組織表を見て、わたしは驚きました。なんと、わたしの同期の1人が主任に昇進していたのです。
もちろん、おめでたいことです。素直に祝福したいと思います。しかし、一方で「あーあ、先を越されちゃったよ……」という気持ちがあるのもまた事実でした。
■主任昇格試験
わたしにも、主任昇格試験の受験資格はあります。今年中に、最低でも一度は受験したいと漠然と思っていましたが、同期の昇進を目の当たりにして「そろそろ本気で実行に移さないと……」と考えるようになりました。
わたしの会社の主任昇格試験では、役員の前でプレゼンテーションを行います。内容は、これまでの自分の業務実績の発表や、業務改善のためのアイデアの提案などです。
では、今のわたしにプレゼンできるネタがあるかと言われると……残念ながらありません。今年は、具体的なネタを見つけることを意識して働かなくては、と思っていました。
■わたしにとって「主任」というポジションは?
そんな折、わたしは課長に呼び出されました。課長はわたしに言いました。
「第3バイオリンさんは、主任昇格試験の受験についてどう考えている?」
わたしは答えました。
「今年中に、一度は挑戦したいと考えています」
それに対して、課長はこう言いました。
「その気持ちは大切だけど……正直に言わせてもらうよ。今の第3バイオリンさんは、業務上どうしても主任にならなくちゃいけない状況ではない。第3バイオリンさんにはテストリーダーをやってもらっているけど、リーダーは必ず主任にならなくてはいけない、というものではない」
それはわたしにもわかっていました。課長はさらに言いました。
「それに、今の第3バイオリンさんは、主任になるためにはまだ足りないものがある。プレゼンのネタもそうだけど、でもそれだけじゃない」
それはわたし自身もうすうす感づいていたことでした。課長は続けました。
「今のままだと、たとえネタを見つけたとしても、『プレゼンのためのプレゼン』に終わってしまう恐れがある。そんな状態では、試験に合格するのは難しいし、たとえ合格しても肩書きだけの主任になってしまう。第3バイオリンさんは、そうなりたくはないよね」
うなずくわたしに、課長は次の3つの課題を出しました。
- 主任という立場の人間が評価部署で、社内で何を求められるのか考えてほしい
- 主任になるために、どのようなスキルを伸ばしたいか、また、伸ばすために何をするべきか、スキルプランについて提案・相談してほしい
- そのスキルプランに裏付けされたプレゼンのネタを考えてほしい
最後に課長は「アイデアがまとまってからでなくてもいいから、何か思いついたらいつでも伝えてほしい」と言って、話を締めくくりました。
■それで、どうするの?
課長に「自分に足りないものを考えて」と言われたものの、1人で考えていてもすぐには思いつきません。そこでゴールデンウィークに実家に戻ったとき、わたしは家族に課長の話を伝え、「今のわたしに足りないものって何かな?」と尋ねてみました。
それについて母は「うーん、やっぱり協調性かなあ。あと、自分の感情をコントロールする力とか、人の話を聞く力とか」と答えました。これはヒューマンスキルにあたる部分ですね。さすがはわたしの母です。娘の足りない部分をよくわかっております(苦笑)。
母はさらに続けました。
「仕事のことはよくわからないけどさ、今すぐ主任になる必要がないんだったら焦って試験を受けることはないんじゃないの?」
母の言うことはもっともです。「どうしても今年中に受験しなくては」とわたしを追い立てているのは、わたし自身なのです。自分の年齢とか、同期に先を越されたとか、そういったことで少し焦っていたのかもしれません。先に昇進した同期とわたしとでは、部署も業務内容も異なるのです。比較することが、そもそも間違いです。
というわけで、この1~2年の間に、主任になるための準備をしたいと思います。わたしの中で「理想の主任像」を固め、それに向かって突き進むことにします。
コメント
こんにちは。ツイッターでのつぶやき拝見しています。
さて、記事を拝読して思ったことを書かせてください。「主任」になるということは会社勤めの人にとってそれほどまでに重みのある話なのでしょうか? 御母上のいうことをもっともだと認めながら、結局結論は「主任になるために突き進む」というのは何か矛盾しているように感じられました。
年功序列も終身雇用も過去のものとなりつつある今、突き進むべきは昇進ではなく、スキルを伸ばすこと自体ではないかと思うのです。前者のために後者に励むのではなく後者自体が目標であるべきではないのかと。
9_3_0
一言だけ。
確かに kojidoi さんの仰る通り、昇進することだけが目的ではないですね。
大事なのは、そのために努力して得るもの、その後実際に昇進した後に得るものだと思います。
# 課長さんの仰るように、自分を冷静に見つめ直し、成長する為には何が足りないのかを知る事もとっても大事な事です、社会人として。
頑張って下さい!
第3バイオリン
kojidoiさん
コメントありがとうございます。
>御母上のいうことをもっともだと認めながら、結局結論は「主任になるために突き進む」というのは何か矛盾しているように感じられました。
>年功序列も終身雇用も過去のものとなりつつある今、突き進むべきは昇進ではなく、スキルを伸ばすこと自体ではないかと思うのです。
「主任になるために突き進む」と書いたのは、「主任になることそれ自体」が目的というわけではなく、
課長がおっしゃった「自分に足りないもの」を見極めてそれを伸ばしていく、
その結果「主任になるのにふさわしい人」になりたい、というつもりでした。
ちょっと言い方が良くなかったかもしれません。
母の言葉を聞く前は、私は「何がなんでも今年中に主任昇格試験を受ける」つもりでいました。
そのときは、主任になるために何が必要か、主任になってどういう風に働きたいかということについては気が回っていなかったように思います。
はっきり言えば、昇進すること自体が目的になってしまっていたのだと思います。
おそらく課長も、それを心配してあのようなことを言ったのでしょう。
昇進はスキルアップの目的ではなく結果であることが今ではわかります。
具体的に「何が足りないか」をこれから考えて、補っていきたいです。
第3バイオリン
9_3_0さん
コメントありがとうございます。
>確かに kojidoi さんの仰る通り、昇進することだけが目的ではないですね。
>大事なのは、そのために努力して得るもの、その後実際に昇進した後に得るものだと思います。
kojidoiさんへのお返事にも書きましたとおり、
私は昇進それ自体が目的にすりかわっていたところがありました。
同期だけでなく、同じ部署の尊敬する先輩が去年昇進したこともあり、
早く追いつきたい気持ちもあったのかもしれません。
でも、「昇進さえしたら先輩みたいになれる」わけではないですよね。
今はその先輩が、私にとって「理想の姿」に近いと思っています。
理想に近づくために、自分に足りないものを見つけて、それを伸ばすための努力を怠らないようにしたいです。
9_3_0
返信ありがとうございます。
調子に乗って、もう一言(笑)
是非、何故、課長さんや先輩が理想なのかを考えて下さい。
そして、陰で、今まで彼らがしてきた努力を感じ取って下さい。
また、これから先、尊敬出来ない上司にも出会うと思います。
そのとき、ただRejectするのではなく、何故その上司の下だと仕事がし難いのかを冷静に分析して下さい。
そして、第3バイオリンさんが上司になった時、理想の上司の(目に見える部分だけでなく)真似をして下さい。
尊敬出来なかった上司と同じ事をしないように気を付けて下さい。
年寄りの戯言ですが、心の片隅にでも置いておいて頂ければ幸いです。
第3バイオリン
9_3_0さん
>是非、何故、課長さんや先輩が理想なのかを考えて下さい。
>そして、陰で、今まで彼らがしてきた努力を感じ取って下さい。
はい。
課長や先輩にも、それぞれのバックボーンがあって、今があるのだと思います。
それは私のバックボーンとは違うものなので、彼らとまったく同じようになることは不可能かもしれません。
だけど、真似できるところは真似したいし、彼らにはない、私にしかできないことがあれば、それを伸ばしたいです。
>また、これから先、尊敬出来ない上司にも出会うと思います。
>そのとき、ただRejectするのではなく、何故その上司の下だと仕事がし難いのかを冷静に分析して下さい。
幸いにも、今のところそのような人に出会ったことはないのですが
この先はどうなるかわかりません。
ただ、もしそのような人に出会ったとしても、「この人嫌だなあ」で終わらせるのではなく、
反面教師として、嫌なところを真似しないようにしたいと思います。
>年寄りの戯言ですが、心の片隅にでも置いておいて頂ければ幸いです。
いえいえ、そんなことないです。
本当に、ありがとうございます。
しっぱ
こんにちは。しっぱと申します。
いやいや。良い上司のに恵まれてますね!
社内での肩書ってやっぱりあこがれたりますよね。
自分自身を見つめなおすことは仕事上だけでなく、人生においてもプラスだと思います。
私もあることをきっかけに常に自分自身を第三者的立場で見つめながら生きていくようになりました。
その結果、色々なプラスなこともありました。
一番はやはり「感情をコントロールする力」ですかね!
感情を爆発させる前に踏みとどまる術を覚えてからは議論も冷静に出来るようになり、社内外問わず認められるようになりました!
あまり試験にこだわらず今回をきっかけに自分を見つめなおすチャンスと捉えてみてはいかがでしょうか?
第3バイオリン
しっぱさん
コメントありがとうございます。
>自分自身を見つめなおすことは仕事上だけでなく、人生においてもプラスだと思います。
そうですね。
主任昇格試験について考えたこと、課長と話したことによって、
これからの自分がどうしていきたいのかを考える、よいきっかけになりました。
それは主任になる、ならないに関係なく、大事なことだと思いました。
>一番はやはり「感情をコントロールする力」ですかね!
>感情を爆発させる前に踏みとどまる術を覚えてからは議論も冷静に出来るようになり、社内外問わず認められるようになりました!
うーむ、それはやっぱり私にとって必須のスキルのひとつですね。
感情をコントロールして冷静にならないと、人の話もまともに聞くことができないのは経験済みなので。
(私の母が一番心配しているのは、実はこのことだったりします)
>あまり試験にこだわらず今回をきっかけに自分を見つめなおすチャンスと捉えてみてはいかがでしょうか?
はい、そうします。
試験のほうは焦って受ける必要はないので、今のうちに自分のやりたいことや働き方などをゆっくり見つめなおすことにします。