男性にも知ってほしいエンジニア女子のリアルをゆるゆるおしゃべり

サブマネージャを目指す妊活女子の悩み

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はじめまして。Moco(もこ)です。
エンジニア歴20年で、共働きで3児(高中小)のママであり、キャリアコンサルタントもしている40代の「フレッシュ」な熟女です(笑)

今回は、サブマネージャ職(係長相当、以下SM)を目指しながらも、妊活に向けて準備をしたい開発エンジニア女子の悩みについて。

妊活。
言葉で見る妊活はどんなイメージがありますか。
就活、婚活、...果ては終活まで。
いろいろな〇活が世の中にはありますが、不妊治療など場合によっては通院が必要になる〇活って、そうはないのでは。
ちょっとデリケートな話題ですよね。仲の良い女子同士(それも利害関係がない)で、やっと会話できるくらいではないでしょうか。

その場合、男性が上司だとどうなるでしょう。
すこし話題がそれますが、私がいたチームの男性マネージャから、驚くような発言がありました。
「生まれるまで仕事して、赤ちゃん産んだら2週間くらいでぱっと戻ってくるんでしょ?」
その男性マネージャにお子さんはいらっしゃらず、男性ばかりのプロジェクトがほとんどだったそう。
「産前6週間(多胎妊娠の場合は14週間)(いずれも女性が請求した場合に限る)、産後は8週間女性を就業させることはできません。」(労働基準法第65条第1項、第2項)
労働基準法を知らないで管理職!?とその時は大変驚きました。知ってもらう良い機会だと考えて、しっかりお伝えしましたが。

さて、彼女はサブマネージャになりたいのです。
理由は昇給と待遇。彼女の勤める企業はSM以上の役職になると裁量労働制となり、時間に管理されない働き方が可能となります。(もちろんある程度の制約はありますが)
上司から提示された昇格条件は下記2点をクリアすること。
1.彼女の下に若手をつけてチームリーダーとしてプロジェクトに参画する。
2.単価が高い別の案件に移る。

SESの開発エンジニアの彼女は、5年前から大手企業のシステム運用保守とエンハンスの案件に参画しています。
お分かりの方は分かると思いますが、5年もいると自社の社員よりもプロジェクトメンバーとのエンゲージメントが高いことがまあまああります。さらにシステムを知っている人間、ということで受入会社的にも重宝される。
ですが、そこはずっと単価が上がらず、人も増えない広がらない案件なのです。
となると、会社的にはおいしくありません。中堅エンジニアを一人で置いておくメリットがない。
だから、広がりそうな別案件のところに、若手と一緒に売り込みたい。

そこで葛藤が彼女に生まれます。
「今の案件に参画していたほうが、ストレスも少なく妊活に良いのでは」「仮に妊娠したとしても業務は熟知しているし、迷惑をかけることは少ないのでは」「新規に案件に参画してすぐに、妊娠しました、なんて言えない」「そろそろ赤ちゃんが欲しいと思ったのに、どうしてこのタイミングなの」
「SMに昇格して今の給与を上げたい」「現状の立場より上の、裁量がある役職に行きたい」「会社からは単金もっと高いところ案件に入って、とはもう言われたくない」

女性は、結婚、妊娠、出産、育児、復職、...といったトランジション(転機)により、フェーズが大きく変わります。
男性よりも自分のキャリアに触れて考える機会が多いのかもしれませんね。
どの選択が最良なのか、それは今もその選択が過去になってもわからないものだと思っています。

最後に、トランジション(転機)について少し触れてみようと思います。
シュロスバーグはトランジションを提唱した代表的な理論家です。
彼女はトランジションを様々な人生上の出来事として捉え、トランジションへの対処方法として4Sシステムを構築しました。

「Situation(状況)」「Self(自己)」「Support(支援)」「Strategy(戦略)」
4Sとは、それぞれの言葉の頭文字をとったもので、トランジションに直面した時に乗り越えるためのシステムです。
トランジションに直面した時に、自分の4Sのリソース(資源)を点検する(知る)ことで転機を客観的に見定め、乗り切るための具体的な行動につなげていきます。

あなた自身の資源(リソース)を知り、予期しないトランジション(転機)が起こった時に乗り越え、より転機を活かしてほしいと願っています。

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