結婚できないかもしれない、おれ……
■序
今回のテーマは「結婚」です。恋愛・離婚も含みます。
■社会人になってみて
この業界に入って、というか単に社会人となった時、憧れたのは職場恋愛です。
英語で言えば、オフィス・ラブ。何だかこっちの言い方が好き。
しかし現実は、この業界は圧倒的に女性が少なく男ばっかり。
あっ! あーあ……↓みたいな失望感。
研修日報にコメントを書いてくれた、数少ない女性である教育係のお姉さま方は、すでに結婚しています。
「あの人は開発部のAさんの奥さんだ」と、頼んでもないのに同期が情報を仕入れてきます。
こうして研修期間が終わります。
■そして現実
配属された部署、周りを見ると30後半~40前半くらいの先輩、当然男性です。
いかにも独り身と言った風貌、イケてない。
聞けば、バブルの頃は忙しくって1週間分の着替えを持ってホテルから出勤していたらしい(あれ? どっかで聞いたぞ。前回のコラムのぼくと同じだ!)。
でもって、婚期を逃してしまったと本人談。
今で言えば、30後半独身など普通ですが、当時は遅いという雰囲気がありました。
「結婚できないかもしれない、おれ……」
と思った瞬間でした。
彼らに自分の成れの果ての姿を重ねてしまいました。
■その一方で、早い人はいて
その一方で周りに目を向けるとまだ30歳前や30歳そこそこですが、子どもがいる先輩もいます。
聞けば学生時代の恋人とそのまま結婚したとのこと、25歳くらいで。
なるほど、それならば、とうなずきます。
両極端な先輩達を見て、出会いが少ない業界なのだな、と妙に納得しました。
学生時代での彼女の有無が勝負の分かれ目か?
会社に来ていた学生バイト君に、
「結婚したいなら学生のうちに彼女を作っておけ」
と忠告したのは、言うまでもありません。
■結婚していますか?
そういうわけで男性女性含めて相手が既婚・未婚が気になるようになるのですが、面と向かって
「結婚していますか?」
なんて直接聞くわけには行きません。嫌われます。
そこで、左手の薬指をさりげなく観察です。
■意外に役立つ会話ネタ
未婚・既婚・子持ち……は意外に重要で、会話のネタになります。
気難しい上司が実は子煩悩で、子どもの少年野球ネタを振った途端に饒舌になったり、独身の担当者から合コンの依頼を受けたりで、その人となりを知ることから、話が弾んでいったりします。
さて、「IT業界の結婚は早いか遅いか両極端」という持論を持ったぼくですが、結婚したからと言って安泰とは限らない。離婚に不倫に。
■くっついているのも一苦労
夫婦仲、カップル仲は一緒にいる時間に比例します、多分。帰りの遅い、下手すると帰れないこの業界ではどうなるかと言うと。
同じプロジェクトにアサインされた男女がいました(男性の奥さんはその女性と親しい同期の1人でした)。2人は会話が弾んで和気あいあいです。楽しそう。けっこう厳しい社内プロジェクトでした。残業もそれなりのもの。
で、数年後にその2人が結婚すると聞いたときはさすがにびっくりです。
間近で見てしまった略奪婚。共通の話題の悲劇と言うか喜劇と言うか。同じ社内で結婚2回目です。
他にも、プロジェクトの飲み会をしたら半数がバツ1だったこともありますし、同じ会社に勤めている義理の妹に「○○が帰ってこないと姉が嘆いている」と職場中に言いふらされてしまった同僚とか。
……どこをほっつき歩いていたのでしょうか? 愛人の噂が流れます。
単身赴任でもないのに「パパ、次はいつ来るの?」なんて言われたらしく。泣けてくる。
「Aさんは忙しすぎて離婚の話をする暇もない」というブラックジョークもありますね。たまに聞きます。
くっつくのも一苦労。くっついているのも一苦労、と。
■まとめに
最近になってぼくの周りがバタバタと結婚しました。中でも、ここ5年くらいの付き合いのある同僚B。
結婚したい、と言っていたけどようやく実って40代後半でゴールインです。おめでとう!
そういえば、まだ話していないぼくの話。
「自分の子どもは掛け値なしに可愛い」
それが最近持った感想です。
こんにちは。けいいちっくです。というか「けいいちっく」と名乗ります。
現在30半ばのエンジニア♂です。所帯持ち。PMやらPLやらSEやら、それっぽいことをやっています。いまの会社が5社目。
その中のエピソードを振り返っていこうと思います。引き続き、お付き合いよろしくです。