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「おれは間違っていることを言っているか?」の裏側にあるもの

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前回までで、長きにわたった「ロスト・スキーヤー現象」の話が無事完結してひと段落した。次は「オーバーロード・クライマー現象」のテーマに進みたいのだが、まだ、現在平行してtweet連載を通じてまとめているところである。いずれこちらのコラムに整理して投稿する予定だが、気になる方はtwitterの私のアカウント(ko1hayashi)を参照いただきたい。

それまでの間、このサイトと「MALT100%」のほうで、毎週、目標的には月曜更新で、補足的な雑感を書いていきたいと考えている。

さて、前々回で紹介した肉食系マネージャとの対話だが、まあ、あそこまでいくと、ほとんどパワハラの一種だろう。特に、気に入らないのが「私は間違ったことを言っているか?」という台詞だ。

私も何度となく、かつての上司からやられたことがあるが、とてもフラストレーションがたまる。その理由は、この台詞の文字通りの意味の裏側にあるメッセージのためだ。言うまでもなくお気づきと思うが、この裏側には「まさか、間違っているなんていわないだろうな。」というメッセージがある。さらに場合によっては、「まさか、おれに逆らうつもりはないだろうな。」という脅しが隠れている。結局、脅されて同意をさせられるのと変わらない。

「間違っています。」と答えて反論を試みたことも何度かあるが、上司の側も反論できないはずということに相当の確信度を持っているので、冷静な議論にはならないことが多い。感情論になりそうなら、やり過ごすしかないが、それでも自分の考えをしっかり堅持し続けることは大切だと思う。

私が何より気になるのは、どうしてそうまでして、無理な説得をして、同意を押しつけないといられなくなるのかというところだ。結局のところ「心から同意して従ってもらう」ということを求めなければならない、という強迫観念があるからではないのか、というのが私の考えだ。

「心からの同意」は確かにできればベストだが、人それぞれ考えは違うので、そもそも無理がある話である。チームとして動くときに不協和音を出してもらっても困るが、「心から」というところまで求めなくとも、支障なくひとつのゴールに向かって進むことはできるのではないかと私は思うのだが、どうだろうか。

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