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閑話休題:時給を上げる話

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 お疲れ様です。龍澤です。

 10回以上続けられそうな新しいネタを考えていたのですが、その前に、昔から少しずつあたためていた「時給」の話を書いてみようと思います。

 私は昔から自分の「時給」についてかなり気にしてきました。若手の頃、同世代や先輩からよく聞いたフレーズで「オレたちって時給換算するとマックより低いよね…(ため息)」というのがありました。

 実際、手取りこそがサラリーマンエンジニアのいわゆる「給料」の実感になるかと思います。20代後半ぐらいのSEの激務(長時間労働)ですと、手取り換算だと間違いなく時給は1000円を切っていました。これは、ボーナス込みの話で、月給のみになると本当に、マックと同じぐらいだったと思います。

 いわゆる「大企業」、20代で最初っから上流に放り込まれる元請けのSIerとかの実情は違ったのかもしれないですけどね。私は昔からシステム屋の最下層の現場に放り込まれていたので、そのレイヤの実情しか知りません。

♯ちなみに、ご存じとは思いますが昔も今も、働いた時間のとおりに残業代をもらえるとは限らないのがこの業界です。そんな会社は法律上存在しないはずだ!と頑なに信じている方がいるといけないので、念のため。

 で、自分らの時給はマックより低いかも…と深夜、自虐的にタバコ部屋で語っていたひとたちは、実は自分の時給についてそれ以上深くは考えておらず、同じ部屋で私は自分の時給について深く考えていました。自分のこの業界における価値をはかる尺度は「時給」しかない、と信じて疑っていなかったわけです。

 自分の労働の対価として1時間あたりいくら支払われるか?顧客はいくら支払う用意があるのか?どのぐらい評価してくれているのか? それに対して自分の生産性はいかばかりか?をはかる定量的な尺度として時給というのは絶好であり、じつはこれしかないと今でも思っています。

 私がいかに自分の価値(イコール時給)を上げるか?をピンポイントに考えていたのに対し、周りの方々は、どんだけ大きなPJに参画できるか、とか、どんだけ著名な企業と仕事できるか、とか、あるいは自分の昇格とか、大手への転職とか、そういうキャリアパスを思い描き、自分のスキルアップのモチベーションとしていたのだと思います。

 前者(私)と後者は、方向性は似ているようで違うんですよね、たぶん。なんというか、前者(私の考え)のほうが即物的?といいますか、「今を生きる」的というか…

 後者は、余裕があるんですよねえ。将来自分がはばたくために、今経験しておかなければならないことがある、みたいな?

 時給を上げるでもキャリアを積んでいくでも、どっちにしろ激務は経験しなきゃいけないし(障害対応の修羅場とかも?)、勉強もしなければなりません。そのあたりは、同じなんですけどね。

 オレの給料、時給換算するとマックと同じだわ…といってる時点でマックを見下しているわけで、なぜ見下せるのかというと、バイトには未来はない、でも(正社員の)オレにはある、と…

 私は、IT業界の下層の労働はカンゼンにマックと同じだと思っていましたが(苦笑

 「未来」とやら(けっこうバラ色の?)ってはたしてあるのだろうか? と若い頃ずっと懐疑的でしたし、実は今もそうです。それよか今1円でも多くもらっといたほうがよいのでは?と思いながら、気づけば40代半ばまできました。

 私の未来はつねに、私に突き付けられてきたリアルな現実の延長線上にしかありませんでした。ゆえに突然「はばたく」(華麗なる転身?)といったようなことは一切ありませんでしたし、おそらくこれからもないのでしょう。

 という意味では、同じような感じで60歳すぎまで一歩一歩、歩みを進めていけるような気はしています。IT業界は幸いなことに頭脳労働ですので、私の生産性や作業品質はまだまだ上がっていくと信じています(少しずつ、ですが)。

 ところで、かつて私と机を並べてインフラ案件で血の汗を流してきた戦友たち(ここ、笑うとこですw)は、今どうしているんでしょうねえ… とんとウワサを聞きませんが…

 つづけます。読んでいただきありがとうございました。

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