ゆとりなオトナよ。SNSでつぶやくヒマがあったら仕事すれば?
お世話になります。龍澤と申します。今回もストレスについて続けます。
◆ストレスの種類
何度か書いているとおり、この話(ストレスとの向き合い方)は、この業界でやっていくと決めた人に対して書いていますので、そういう考えのない(あるいはそういう気持ちが強くない)人には合わないかもしれません。ですが、どの業界であっても結局、能動的に仕事をせざるを得ないと思います。その業界で生き残っていくためには。
前回まで、「仕事=ストレス」のように書いてきましたが、おおよそ当たっていると思います。仕事がストレスと感じなくなるよう意図的に仕向けること、その手法こそが健康法なのです。
ストレスにも善玉と悪玉があり、われわれが胃が痛くなったりするのは「悪玉ストレス」だと考えます。そして、仕事に対するモチベーションを保つための善玉ストレスは絶対に必要です。われわれの仕事が、朝顔を洗うとか、歯を磨くとか、そのレベルの空気のような作業だったら、それはそれで悪玉のストレスがたまります。もちろん、仕事がなくともストレスがたまりまくります。ある程度は、仕事というのは一種の「障壁」でなければなりません。
たとえば、理想の仕事とは「(難易度の高い)登りたい山に登る」みたいな感じでしょうか。
仕事がイコール(悪玉)ストレスである、という状況は、健康に良くないのはもちろんですが、そういう人生がずっと続くと考えてしまうと、少し寂しいですよね。どこかで変えていかないと……。
私のスタンスは「ニュートラル」のため、「仕事が楽しい!」という境地までいく必要はないと思っています。それは、理想形ではありますが、世間一般的には不自然だと思います。仕事という存在が悪玉ストレスでなくなりさえすれば、それでいいのです。
◆いわゆる「ゆとり」
私の個人的な見解ではありますが、いわゆる「ゆとり教育」が導入されたころから、オトナの世界においても、「感受性を豊かにすること」が優位になってきました。それは、ほぼ同時に起こったと記憶しています。つまり、「ゆとり教育」にオトナが伝染したのです。
ビジネスにおける「ゆとり」は、ゆとり世代が社会人になってもたらしたものではなくて、日本にいわゆる「ゆとり教育」が導入されたころにすでにオトナに伝播していました。
先ほどの「ニュートラル」の話にもつながるのですが、黙々と作業すれば良いときにも感情を発露させる人が多いですね。それは9割方ネガティブな方向ですが……。例えば、作業中に「ちっ、つまんねー」と聞こえるように言うとか。
言葉として表すのであれば、まだ分かりやすくて良いのですが、その感情を、SNSなどのネット関係をはけ口として発散させる人がきわめて多いのがIT業界ですね。
作業中に、個人スマホを持ち出して「仕事なう。マジつまんない作業中」とツイートするとか(笑)。そんなことしてるヒマあったら、少しでも作業進めてくれよ、と……。
自分の感情を「優先してしまう」のです。「ゆとり」に感化されたオトナたちは……。そして、IT業界は日本型雇用慣行からほんの少しだけ乖離していたこともあり、「ゆとり」に感化されたオトナが出現するのも速かったし、伝播していくスピードも速かったのです。
◆一喜一憂禁止!
結局、健康のためには一喜一憂しないことです。むやみやたらに感情を発露させないことです。これが、真逆に考えられているといいますか……。「一喜一憂して、ストレスを発散し、健康になる」という図式を正しいと思っていらっしゃる方が、多いようです。
一般的にどちらが正しいか、ではなく、ビジネス・シーンにおいては一喜一憂はけっこう無駄な行為であることが多いです。ですが全否定はしません。なぜなら、先ほど少し書きましたが、IT業界の仕事においては、仕事における感情の発露がほとんど「憂」に向かってしまうからです。つまりは「一憂一憂」なのですね。これが「一喜一喜」になるのであれば、どんどんそうなってほしいものです。
業界体質として、そうなるわけもないので、「一憂一憂」よりはニュートラルの方が良いと思います。ただし、ビジネス・シーンにおいて一喜一憂せず、淡々と仕事をした結果としてストレスをためてしまい、それを夜に居酒屋で解消する、という図式はもっと間違っています。そうなってしまっているのであれば何の解決にもなっていません。ここが難しいところです。
淡々と仕事しているように見えて実は内心ストレスをためまくっているのであれば、それは「淡々と仕事している」とは言いません。
結局のところは、「自制心」が必要になってきます。「自制心」を身に付けるにはどうしたらいいか? といった辺りについて、次回書きます。読んでいただきありがとうございました。