言語の歴史は人類の歴史。そして人類はコンピュータを言語で動かすようになった。

レガシーを捨てられるようになるための努力

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例えば、完全に隔離された環境であれば、仮想化で基盤さえ用意し続ければ Windows 2008 Server を使い続けることができるでしょうか。理屈的には「Yes」だと思うし、それを実際にやっている企業を幾つか見たことがあります。また、新しいシステムを入れる際に、わざわざカスタマイズしてまで、前システムと同じ見た目にこだわる会社というのもありました。不変なものに安らぎを感じるという心理が人間にはあるようで、変わらない、変えないことに価値を置いている人は一定数存在します。

ただ、そういう会社というのは働いていてつまらないです。また、変わらない、変えないことにこだわった結果として、ある日突然大きな課題が突きつけられる傾向が強いです。つまらない上にリスクをため込むので、優れたエンジニアは早々と逃げていきます。こうなると悪い循環が繋がって、どんどんダメな方に崩れていきます。望むとも望まぬとも、変化というものを受け入れていかないと、時代から取り残されて衰退してしまいます。その組織の人が変化に対してどう受け取るか、そこに組織の未来はかかっています。

システムのようにお金がかかるものに関しては、保守期間とか費用云々あるので、リプレイスは事前に計画されます。理想は、計画的なリプレイスの際に適切な変化を盛り込めることです。この理想を実現できるようになるには何が必要かといえば、普段からリプレイス慣れしていることだと考えます。普段使用している自作ツールでもいいですし、定型作業に使用しているフォーマットでもいいです。こういうお金のかからない小さなものをリプレースすることで、大きなリプレースをするときの練習をしておくのです。

どんなことをやるにしても、経験を積んでノウハウを蓄えておいた方が上手くいきます。ここら辺を省いて、計画さえちゃんと立てれば上手くいくだろうと考えていると、むしろ大失敗します。まず、経験も無いのに計画なんて立てられる分けがありません。小さなリプレースもこなせない人が大きなリプレースを上手くこなせる道理がありません。これは、同じ失敗を繰り返すSIerによく見られる傾向です。机上論を優先して、小さな経験を積み重ねることを嫌います。リプレイスも反復訓練です。小さなリプレイスで試行錯誤をしないと、大きなリプレイスでの勘所が掴めません。

昭和の常識で行けば、一度構築したものを徹底的に使い続けることが良しとされるような傾向があります。確かに、節約効果があったり、一つのものに熟達することに大きな価値があることは間違いありません。ただ、よくよく振り返ると、あの時代はけっこう試行錯誤に対して積極的でした。むしろ、変化を嫌うようになったのは平成になってからじゃないかなと思います。平成の時代にキャリアを積んだ人は、気付かずにリプレイスの経験不足に陥っている可能性が高いです。小さなところからリプレイスを試してみることから始めてみてはいかがでしょうか。

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