言語の歴史は人類の歴史。そして人類はコンピュータを言語で動かすようになった。

○○禁止が大好きだな

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トラブルが起こると、現場では「○○禁止」と何かが禁止される。とりあえず、問題が起きたら何でも禁止をする。こういうことが繰り返された結果、全く個人の意志が入り込めないような現場というのを何度か見たことがります。禁止事項が多くなると、自然と取れる行動の種類が限られます。そこまで例外を認めたくないなら、作業を自動化すればいいのではないかと思います。

しかし、そういうところに限ってマニュアル作業が大好きです。むしろ自動化の話をすると激怒して「自動化禁止」になります。本当のところ「○○禁止」というのは、問題を解決したいのではなく、リスクを恐れすぎて思考を放棄している状態です。まず何か伝えたいことがあるなら、安心させるところから始める必要があります。思考が働かないレベルでリスクに怯えているので、感情に訴える方法しか通じないと考えた方がいいでしょう。

もし本当に問題を解決したいなら、別の方法の模索や状況の調査など他にやることが浮かびます。ただし、どういう方法を採ったとしても確実に成果が出る方法はありません。その点、なにかを禁止にするというのは分りやすいです。一つ選択肢を削るので、目に見えて行動が変わります。この変化が分りやすいというのが不安を解消してくれるのでしょう。だから、リスクを恐れる人は禁止するのが好きなのだと思います。

問題解決において「○○禁止」は最終手段かと思います。禁止するにしてもやり方を変えるにしても、何らかの根拠が必要です。やれる事を全部やった上で選択肢が無くなったときの手段が「○○禁止」ではないでしょうか。「○○禁止」するにしても、変わりの手段なり、納得させるだけの理由が必要になるはずです。権限を行使して「○○禁止」を突き通すと、問題が先送りになって、後で苦労することになります。

あと、「○○禁止」はやると気持ちいいです。人の行動を制限したり権力を振るうことができるからです。そういう快感に浸ることが目的になっている人もいます。しかも、自覚症状が無いのが厄介です。「思考を放棄した末に権限を振り回して快感に浸る」と、言葉にして表すと残念極まりない感があります。安易に「○○禁止」に走る前に、一歩踏みとどまって考えるようにしましょう。

Comment(2)

コメント

匿名

香川県の事ですか?

J

○○するには申請が必要、とかも禁止と同軸線上にある対応ですよね。
代替案より既存に制限をかける方を選びがちなのは、その方が分かりやすいからで間違いないと思います。
どうせ現場の人間のことなんてどうでもいいんですよ…。

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