渋谷は開発より畳んだ方がいいと思った
この前、久しぶりに渋谷に行きました。たった半年か一年くらいの間に、ずいぶんと新しいビルが建ったような気がします。東京のど真ん中に土地を確保して、あれだけの規模のビルを建てるのです。それなりのお金もかかっていることでしょう。それだけではなく、駅の近くで大規模に工事をやっていたので、あそこにもまた大きなビルが建つみたいです。
ただ、ああいう大規模なビルを開発しつくした東京に建ててもインパクトがありません。建てるなら、つくばとか海老名にでも建てた方がいいような気がします。ただでさえ首都圏の電車が混むのに、その中心部にさらに人を集める施設を作るというのもナンセンス極まり無い気がします。渋谷は過去栄えたからもういいでしょう。いつまでも過去の栄光を維持させるより、別の街が栄えてくれた方が人もお金も流れます。
まず、日本にいる人口には限りがあります。日本中の街が栄えたいと思っても、人口に限りがあるので限度があります。なので、栄えていない街が栄えるには、今栄えているどこかに寂れていただかないと人口が回ってきません。どこの街も努力の分だけ栄えるということはありません。私は渋谷が栄え続けるより、つくばか海老名あたりが激変してくれた方が嬉しいです。
渋谷は「若者の街」というイメージにしがみ付いてもがいているように見えます。しかし、それもそろそろ限界ではないでしょうか。今の渋谷は、保守切れのシステムみたいなものです。復活を試みるより再構築の方が妥当と思います。立派なビルやサイネージでキラキラするのもいいですが、維持費を考えると背筋が寒くなります。もし、採算が取れなくなったら、日本のモヘンジョダロになりかねません。都市再生というより、理想を追求し過ぎて引っ込みがつかなくなったのかもしれません。
東京は人が多すぎで土地も高すぎです。住んでいるだけで健康を損ない、幸福度が低下しているのではないかとさえ思えます。茅場町の現場で働いていたときは、毎朝駅から出るのに行列ができていました。控え目にいって、頭がおかしいと思います。東京は地方から人口を吸い上げて発展してきました。そろそろ人口を地方に還元してもいいのではないでしょうか。それとも、「独り勝ち」が大好きな国民性が具現化したのが東京という都市なのでしょうか。
多分、新しく担当する現場が渋谷を通るのと、埼京線が凶悪に混んでいるからこういうことを考えたのかと思います。