言語の歴史は人類の歴史。そして人類はコンピュータを言語で動かすようになった。

「分からないことがあったら聞きにこい」は怠慢。

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マネージャから「分からないことがあったら聞きに来い」と言われたことはないでしょうか。ただ、実際に聞きに行くと「そんなことも分らないのか」と逆に詰められてしまう。逆に聞きに行かないと「なんで聞きに来ないんだ」と詰められてしまう。そんな経験はないでしょうか。こうなると、同アクションしても詰められるので、メンバーが萎縮します。それが原因で、問題解決が滞り、プロジェクトが遅延することになります。

そもそも、どちらにしても詰められる状況で自発的に相談をする人はいません。聞きに行くことで問題がこじれて炎上することもあります。問題解決もできないのに「分からないことがあったら聞け」という人は、むしろ仕事の妨げです。そういう人が「ほうれんそう」を徹底させて仕事を滞らせることを、個人的に「腐ったほうれんそう」と呼んでいます。やればやるほど腐敗が進んで回りに悪影響が出ます。

人にものを聞くのは、分からないから聞くだけではありません。知ってることを確認するときも聞きます。抜け漏れが無いかチェックする目的で聞きに行くこともあります。会話からヒントを探ろうと質問する人もいます。単に分からないから聞くという単純なものではありません。単純に「分からないなら聞け」という人は、「聞いた → 分からない」と考えがちです。こういう人に質問をすると、逆に問題解決から遠のいていきます。

人が間違える原因の大半は「分からない」というより「誤解」です。本人は分かっていると思っているので「聞きに来い」では対応できません。また、本当に分からない人は何を聞いていいかも整理がついていないので、質問ができません。この状況に対応したいのであれば、「聞きにこい」ではなく、自分からヒアリングをしなければ解決しません。自分から動かない人は情報を得ることができません。

よく、「分からないことがあったら20分以内に相談」のような文言を聞きますが、あれは、自分が分からなければ立場が下の人にでも頭を下げて相談するという意味だと思っています。私も心当たりがあるのですが、立場が上になると、相手よりも自分の方が知っているような錯覚に陥ることがあります。勝手にヒエラルキーを作って「オレの方が偉い。聞きに来い」になっていないでしょうか。普通に考えて、そんな人に相談する人はいませんし、そんな態度で問題解決ができると誰も思いません。

Comment(1)

コメント

名無し

子供と会話するときは、しゃがんで子供の目線で話をすると心を開いてくれたりしますよね。

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