言語の歴史は人類の歴史。そして人類はコンピュータを言語で動かすようになった。

流行りの技術に手を出す前に

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個人的な観点ですが、自分の技術に自信の無い人ほど最新の技術に飛びつくようです。手っ取り早くアピールできる技術が欲しければ、私もそうすると思います。しかし、同じ考えの人がたくさんいるので、結果として表面的な機能に詳しいだけの人が大量発生します。その技術を何の目的で使うかではなく、その技術を使うことが目的にすり替わっている人たちです。

まず、そういう技術を覚えたとしても現場で使用する機会は限定的です。興味のある新しい技術が業務にどう結びついているかが問題です。この条件をクリアしなければ、新しい技術を覚えたとしても使う機会はありません。興味のある技術を追求するのは、エンジニアとしては楽しいです。しかし、目的を見失った技術は実務において何の役にも立ちません。

新しい技術を実務に導入するのであれば、既存の技術で問題が解決できるかを検討してからにしましょう。結局、既存の技術と新しい技術を比較しないと、何が良かったか理解できません。これをやらずに新しい技術を学んでも、問題解決力は上がりません。技術に対して観察をしないので、自分が手をだした技術がどういうものなのか、いつまでも理解が深まりません。

CMなどを見ていると、「新製品!」というあおり文句をよく見かけると思います。「こんなに素晴らしい製品がでました」「従来品より格段に進歩しました」と、宣伝文句を連呼します。そういうCMを見続けていると、無意識に新しいもの、イコール素晴らしいものというイメージが焼き付いてしまうのでしょう。その感覚が、技術について考えるときにでてくると、流行りの技術に手を出してしまうのでしょう。

新しいか、古いかは問題解決においてはあまり関係が無いです。個人の興味を引きつけたとしても、それは有効な手段としての担保にはなりません。流行りの技術ばかり追いかける人を見ると、技術がファッションになっているように感じます。それ自体、技術を楽しむには有効だと思うので否定はしません。ただ、問題解決にはあまり有効な取り組み方ではないです。

Comment(7)

コメント

もっさん

昔は理論がすべてで、感情も運もすべて理論の前に倒れると思っていました。ですが、今は、理論ってけっこう難しくて、理論通りではないということが身にしみました。


AnubisさんやHorusさんの文章は論理的です。私が口喧嘩しても勝てないと思います。ですが、実は個人個人置かれている立場が違うし、世代も違うし、住んでいる場所も違うし、個人のポジションや期待されている役割も異なるし、暮らしぶりも異なります。


理論はそれを語る本人とその周辺では完璧なまでの体系であり絶対だと思っていたのですが、実は「系」そのものが異なる世界があるという現実に気づくのに私は時間がかかりました。


そして、HorusさんやAnubisさんのコラムを読んで抱えておられるもやもやはこのコラムに集約されていると思います。


新人さんへ)この方法をやっておけばほぼ確実に成功するよ。だまされたと思って5年間やってごらん。【第204回】
http://el.jibun.atmarkit.co.jp/yoshimasa/2018/04/5.html

Horus

> もっさん
> 私が口喧嘩しても勝てないと思います。
平和的にお願いします。


実は理論というのは、基準を変えればどのようにも組み立てることができます。新宿駅で飲んだくれているおじさんでも、三歳の子供でも、それぞれが考えた理論のもとで行動しています。平和的にと言いつつなんですが、これが分かると口喧嘩は強くなれます。

通りすがり

>新しい技術を実務に導入するのであれば、既存の技術で問題が解決できるかを
>検討してからにしましょう。


>その技術を何の目的で使うかではなく、その技術を使うことが目的にすり替わ
>っている


この辺が本コラムの趣旨なのかなぁと思いました。
いきなり口げんかにもっていくのではなく、「あえて新しい技術を導入すること
でこんなメリットが生じるのでは?」という観点(別の系?)のコメントだったら
議論が展開したのではないでしょうか?

匿名

理論的過ぎて逆に幼稚に見える

Horus

> 通りすがり さん
最近、プライベートが忙しいのでコメントで議論するほど余裕はありません。それだけのエネルギーがあったら、もう一本コラム書く方に回します。

Horus

> 匿名さん
よく分からないですが、味のあるコメントです。

匿名

言葉足らずなので捕捉


社会人として年数がたつと
妥協とか忖度とかが多くなって
理論を曲げることのほうが多く
それと比べると理論的過ぎてまっすぐで
そんなことはないと思うが
逆に社会経験が少ないように見える
だから技術からも仕事からも逃げ出した
最初から曲がりまくってるやからが
わけ知り顔で人とは云々と語ってくる
人に優しくとか言うのは簡単だが
単に曲がってることを隠しているだけに
ならないよう自分は気を付けてる


見た感じ圧倒的なマイノリティー(前任者)
上位2割(当人比)に入ってしまうと普通の人とは感覚がずれる
話してもずれる、どっちが正解とかじゃなくて系が違う
ときたま理解されないさびしさと
だからそれが良いというきもちよさ
人生はひとそれぞれ
まことの意味でそれを理解してる人は少ない
少なくとも頭ごなしに自分の助け合い道徳を押し付けるのとは違う
専門分野は助けられない場合が多い
頼るしかなく、見てるしかない歯がゆさがある


気になるカタルシス
周りのブログも巻き込んで崩壊していく
そんな、2代目として炎上ブロガーとして
大成すると誓った初心を思い出し
抜身のナイフのようなロックな理論を垂れ流す
何を言いたいかというとこれからもご活躍を応援しています。

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