自社開催の勉強会に登壇するということ
冒頭から余談です。
弊社の社員が夏休みを利用してシリコンバレーへ旅行に行ったようです。彼女は幸いにして、シリコンバレーに本社を置くベンチャー企業の社員と友人になり、図々しくも友人の会社を見学させてもらったそうです。大変うらやましいですね。現地で会社見学とまでは行かなくても、皆さんも休暇を利用してシリコンバレー旅行に行ってみてはいかがでしょうか。「なんだかすごそう」と思っているシリコンバレーでも、実際に行ってみると雰囲気を実感できて、精神的な距離感が縮まるかもしれません。
特に最近は、ブログにも書かれているように、サンフランシスコ市内にオフィスを構えるベンチャー企業が増えています。特別な移動手段がなくても、徒歩やケーブルカーで行けるので、例えば、最近何かで見聞きした会社のオフィスがどのような建物に入っているのかを見るだけでも、かなりイメージが変わると思います。
他の大都市に比べると観光スポットで若干の遜色はあるものの(と個人的には思っています)、魚介類の料理も楽しめます。特に冬になればダンジネスクラブのシーズンですから、旅行先の1つとして検討してみてください。
◆ 勉強会を自社開催
さて、ここからが本題です。
先日、当社主催の勉強会「Ruby×AWS = Webサービス」を開催しました。以前に合同勉強会と称して内輪の勉強会で自信をつけた我々は、次のステップとして一般に参加者を募って勉強会を実施したのです。
◆ Ruby×AWS
勉強会の主なテーマは、当社が運営しているEightというサービスが、Ruby on Rails と AWS(Amazon Web Services) を使ってどのように構築されているかというものです。
EC2(Elastic Compute Cloud)やRDS(Relational Database Service)以外にもAWSでは非常に有用なサービスがたくさんあります。それらをサービスの中でどのように使っているのか、また、それぞれサービスの特性がどのようになっているのかという話を、Eightの実際のネットワーク構成も一部お見せしながらの発表でした。データベースの分散方法や、開発で困ったことなどの具体的な話も好評だったようです。
また、ChefとCapistranoを使ったサーバ構成管理やアプリケーション配備についても触れ、なぜそれぞれを選択したのかといった背景についても言及されました。選択の理由は、それぞれが非常にスジのよい製品でると考えたこと、組み合わせた場合の親和性が高かったことが挙げられていました。
◆ 神山ラボについて話す
私はRubyistではないので、この勉強会の主たるテーマについてお話することはできません。しかし、Rubyの話だけでは間がもたないので、私から三三が誇る神山ラボ(※)のお話をさせていただきました。
※ 神山ラボとは、徳島県神山町にある古民家を利用した三三のサテライトオフィスです。
開催に当たって登壇を安請け合いをしましたが、よく考えるとテーマとはまったく関係のないこと。事前にタイムテーブルも告知され、それを了承いただいた上で参加してもらっているのですが、それでも「関係ない話はつまらないな」と思われやしないかとビクビクしてました。
そんな気持ちもあって、少しでも意味のあることをお伝えしたい(少しでも意味があればつまらないと思われなくて済む)と考え、テーマを「エンジニアの生産性」としました。私や当社が今のところ考えているエンジニアの生産性についてのお話をしたのです。
これまでも、いろいろやセミナーや勉強会などでお話をすることもあったのですが、テーマと関係がない話をするのは初めてでした。
◆ 温かさを知る
そんな心境で臨んだ発表でしたが、結果は上々。参加者の皆さんの暖かさに支えられ、無事に終えることができました。
その後の懇親会でも多くの参加者の方々とお話をさせていただきましたが、内容がつまらなかったなどと心ない指摘をされることはありませんでした。当然と言えば当然ですが。皆さん好意的な感想や、発表内容への質問をたくさんいただき、志を同じくするエンジニアの皆さんは本当に温かい方々が多いと実感しました。参加者アンケートはこれから集計されるということなのでまだまだ予断は許しませんが、きっと大丈夫です。
皆さんも積極的に勉強会で登壇しましょう。たとえ最初はうまくできなくても、そこから得られるフィードバックによって成長して、その次はもっとうまくできるようになるはずです。何にもまして、聞きに行く勉強会と話しに行く勉強会では、他のエンジニアとの関係性が随分と変わります。発表者になることで、懇親会でも濃い話ができて、つながりが強くなるような気がします。
今回の私は、会社で主催する勉強会で発表する機会を得られたので幸運でしたが、最近では勉強会の開催もハードルが低くなっています。いきなり主催するのは難しくても、多くの勉強会では発表者を広く募集しています。勉強会で発表するといっても、誰も知らないことを正しく解説することだけが発表ではありません。
悩んでいることを自分なりの解釈を加えて話すことで、聞いている人に新たな気付きを与えたり、同じように悩んでいるエンジニアがいるということを知らせることもできます。発表することは難しいことではありません。
なお、これに味をしめた我々は、さらに次回以降も勉強会を企画していくつもりになっています。もし内容にご興味があれば、ATNDなどで告知していくことになると思いますので、ぜひご参加ください。